« Dungeon Lords - 忍耐と根性 | トップページ | Dungeon Lords - 加速するインフレ化 »
03/19/2009
エピソーディックスタイルって誰が得するの?
・Opinion:
Episodic Games - And Now, The Conclusion / Gamasutra
エピソーディックスタイルについての論評。この記事ではAlone in the DarkとSiren: Blood
Curseの具体例を挙げて、説明している。
私もAlone in the Darkのエピソーディックスタイルは失敗だったと思う。Alone in the
Darkは長編のストーリー展開であり、前のエピソードからアイテムを引き継ぐ為、途中からスタートする利点なんてなかった。誰が好き好んで続き物のストーリーを中飛ばししたり、不利な弱い状態で中途半端なところから始めるのだろうか。
敢えてAlone in the
Darkのエピソーディックスタイルの利点を探し出すとするならば「理不尽極まりないクソミッションを飛ばせる」ことくらいだろうか。Alone in
the
Darkにはユーザーの多大な不評を買うこととなった「地割れカーチェイスシーン」があり、そういう場面でエピソードを飛ばせる機能は効果を発揮するかもしれない。
ただし、これはユーザーの不評を買わないミッションを作れば済むことだ。「クソつまらないミッションはエピソード機能で飛ばしちゃえ☆」と開き直っているようで好ましくない。
・不評満載の「地割れカーチェイスシーン」
エピソーディックスタイルが成立するストーリーは「オムニバス形式」か、あるいは「一話完結方式」。そして、エピソーディックスタイルが成立するゲーム内容は「純粋なアクションゲーム」だろう。
前述したように長編ストーリーの場合、中途半端に話を飛ばして見るユーザーなんて奇人変人くらいなものだ。一度見た話を振り返ることはあるだろうが、7話を見てから5話を見て、5話を見てから3話を見るようなことは普通はしない。続き物なら1話から順に見ていくのが至極当然のことである。
その点、オムニバスや一話完結の読み切りストーリーであれば、どこから見ても支障はない。これならエピソーディックスタイルでも通用する。
また、エピソーディックスタイルの場合、アイテムやステータスを引き継いだりするようなシステムは合わない。普通、難易度は1話から進めていった場合を仮定して調整するだろうが、そうすると途中から始めたユーザーは不利なことになってしまう。反対に、途中から始めるユーザーを考慮して難易度調整すると、一話から進めたユーザーは有利になる。
故にその空隙を埋める為に、一話から進めてきたユーザーと途中から始めたユーザーの二つの難易度調整を行わなければならない。それならば、アイテムやステータス要素のない純粋なアクションゲームにしておいた方が無難である。たとえばヒゲの配管工のようなゲームならば問題はないだろう。
エピソーディックゲーム、エピソーディックゲームとやたらとその言葉が乱用されていた時期があったが、エピソーディックゲームを謳ったタイトルは悪い方向に進むものが多いと感じる。エピソーディックゲームというバズワードで欠陥を良いように誤魔化すのはいい加減止めてもらいたいものだ。特に蒸気の会社。