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10/23/2008

Dead Space - 猫背で走らさせて頂いています

  とりあえずチャプター2まで。この先はどうなるのだろうとワクワクさせ、プレイしていて楽しいことは楽しいがこれといって目立った特徴もなく、掴み所がないゲームだ。そこそこゲームをプレイする人なら、ゲーム中の端々に既視感を抱くと思う。「ああ、これ見たことあるな」が多い。ちょっとプレイした感じはテンプレート通りの優等生という印象。

  「戦略的切断」は想像していたのと違って、Cold FearやResident Evil 4と大差のない駆け引き。四肢が切断できるだけで、グチョグチョのミンチにしたりできないのは残念なところか。個人的なことだが、数日前にPostal 2を散々やっていたのでバイオレンスさはさほど感じなかった。生身の人間とエイリアンなら、やはり生身の人間の方がショッキングであり、致し方ないところだ。普段、四肢切断なんて縁遠いゲームしかプレイしていない人には、Dead Spaceのバイオレンスが十分スプラッターに感じられると思う。

  エイリアンは頭が弱点ではなく、足や腕を切り離すことで倒せる。攻撃手段(腕)や移動手段(足)を切って倒すのは理解できるが、四肢切断が決定打となるのは違和感があり、個人的に腑に落ちない点だ。正体不明のエイリアンの弱点を探し出すというのは分かる。しかし、腕の二、三本、切り取られたら絶命するのは滑稽というかなんというか。腕や足に生命が宿っているとか、そういう設定なんだろうか。もう少しゾンビ並にしぶとく頑張って頂きたい。

  敵はランダムっぽく沸いてきて、サバイバルホラー感を上手く演出できている。しかし、序盤から弾が豊富に有り余り、銃をバンバン撃ちまくるゲームになっているのはバランス的にゆとりを感じざるを得ない。初回プレイはノーマルでやっているが、ハードにするとここらへんのバランスが変わってくるだろうか。



  アイテム管理や売買の要素があって、石村屋で行えるようになっている。銃、特殊能力、アーマーにはそれぞれスキルツリーが用意されており、Nodeというアイテムを消費することで強化可能。特殊能力とアーマーのスキルツリーは一つずつだが、銃は種類によって別々になっているので、どれを使うか決めておいた方がよさそうだ。

  全強化できるほどNodeが用意されていないだろうし、無計画に強化するのはマズイ予感がしてならない。といいつつ、初期武器のプラズマカッターにNode全振りしてしまったのは私です。パルスライフルやリッパーなんて武器があるのは知らなかった。石村屋がもう少し早くに登場していれば、こんな悲劇にはならずに済んだのに!



  マップ内にはアイテムやクレジットが散らばっているので散策しがいがあり、同じ場所を二度、三度と徘徊したくなる。こういうアイテムの配置の仕方は日本のゲーム的な作りだ。あとは定点式のセーブもか。

  マップ表示や進行方向が現れるシステムは方向音痴にとって有り難い。インベントリー画面やHUBはゲーム中にシームレスに表示されて、そのまま操作できるようになっているので没入感が途切れないのもいい。Doom 3で一部分だけ使われていた、あの画面表示システムのアイデアをうまく昇華している。

  操作は特に問題はない。デフォではカーソルにスムージングが掛かっていて気持ちが悪いが、垂直同期を切れば普通の感覚になる。操作性がやや変わっていて、銃を構えていない時はマウスでフリーにカメラが動き、キャラクターの向きと視点が一致しない。銃を構えた時は視点とキャラクターの向きが一致して一般的なTPS操作に変わる。

  銃を構えた時だけマウスの感度が若干落ちて、動作にもたつきが生まれる。これによって極度にエイミング勝負にならないように調整されているようだ。エイミングよりも立ち回りの方が重要。体勢によってマウスの感度が変わるのは多少気持ち悪さを感じてしまうが、違和感はそこまで強すぎない。パッドとマウスで生じる操作性の問題を解決する妥当な調整ではないかと思う。キャラクターの姿が画面の3分の1を埋めているが、これがなかなかシンクロ感があってよろしい。