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10/14/2008

Deus Ex: Invisible War - マルチプラットフォーム作品を美味しく頂く方法?

 Deus Ex 3の話がちらほら聞こえてくるようになった。その前にInvisible Warをクリアしておくか、ということでプレイ開始。ちなみに発売当時、デモで軽く遊んだ際に微妙な雰囲気を察知したため、これが始めてのプレイとなる。

  Invisible Warはマルチプラットフォームの波が訪れ始めた初期の作品になるだろうか。開発の基盤がPCから家庭用ゲーム機主体へと移り、ちょうど危惧を感じ始めた頃だったと思う。新規タイトルであれば気にはしないのだが、あのDeus Exの続編が家庭用ゲーム機向けに味付けされるのは不安で仕方なかった。



  パブリッシャーにとって続編とは「安易に宣伝効果が得られるもの」、デバロッパーにとって続編とは「一からアイデアを起こす必要のないもの」。続編ものは既存のフォーマットを味付けするだけで済む分、労力も抑えられて冒険をする必要がない。

  ファンが続編に求めるのは、シリーズの伝統をしっかり守った前作よりも質の高いもの。しかしながら、なかなかそううまくは行かず、ネームバリューだけにすがった前作よりも出来の悪いものが横行してしまうのが世の中の常。対象がPCから家庭用ゲーム機、ファンから一見さんへ、という風に切り替わってしまうと大抵は失敗を招く。初めから求めるものが違う者同士を満足させられるわけがない。

  マルチプラットフォームになった続編物を美味しく頂くには時間を置いて、忘れた頃にプレイするのが一番じゃないかと思う。前作がどうの、マルチプラットフォームになったからどうの、そういうことが気にならないくらいまで放置するのだ、ワインのように。

  期待をすれば裏切られる可能性が生まれるが、もとから期待をしていなければ裏切られることもない。どうみてもクソゲーです、本当にありがとうございました的なスタンスで遊べば、大体は美味しく頂けるはずだ。もちろん、例外は否定できないが。

  一番良いのは期待通りに念願を叶えてくれることだが、そんな風に何でもかんでも上手く行っていたら映画とか、ドラマなんて不要になる。登校中に十字路でパンをくわえた美少女とごっつんこすることなんて有り得ないんだよ。現実を見ろ。