« Brothers in Arms: Hell's Highway - 方向性を喪失した顔のないゲームたち | トップページ | Brothers in Arms: Hell's Highway - 好きなものは壊れていく »

10/13/2008

Brothers in Arms: Hell's Highway - 過ぎ去りし栄光

  一度に3、4グループを相手するシーンが訪れ、ようやくBiAらしくなってきた。これくらいギチギチに攻めてこないと張り合いが感じられない。ただ、昨日も言ったように正面からでも弾がガシガシ命中するため、プレイフィールはやはり別物。

  制圧度を高める為にテキトーに制圧射撃をしていたらヘッドショットになることがたまにあり、命中するように補正が掛かっているような気がするのだが思い違いだろうか。前作は正面からでは命中する距離でも当たらないという制約がしっかりあったが、今作は基準が不明瞭で気持ちが悪い。

  また、制圧度を高めなくても簡単にスルーすることが可能になっていて、制圧射撃の必要性もあまり感じられない。せっかくのコンセプトが台無しにされている印象が否めない。ゆとり自動回復やら、ゆとりカバーポジションやらの流行のトレンドを盛り込んでみました的な浅はかな思考により、方向性の定まらないグダグダな内容になってしまっている。
 


  あれからもソロの任務がいくつかあって、誰が得するんだと思いながらプレイしていた。開発者はこのゲームのコンセプトを理解していないんだろうか。BiAは仲間と協力しながら敵を制圧していく点が魅力なのであって、一人で無双しても面白みなんてない。展開に変化を付ける為と言えども、ゲームシステムと相反する戦いを強制されては不快感が溜まる。

  軽戦車に乗って、テキトーにバカスカ撃つだけの任務も単調で退屈。どうせなら軽戦車を指示しながら進めていく任務の方が欲しい。BiAのファンなら必ずそう思うだろう。アサルト兵には強いが、パンツァーファウストには滅法弱い、あの愛しい軽戦車が懐かしい。私なんかはキコキコ進んでいく軽戦車の可愛さに胸キュンしたものだった。しかし、今作の軽戦車ときたらまるで萌えを理解していない。戦車を自ら操作して敵を蹂躙するような短絡的な任務は他のゲームにやらせとけばいいんだよ。BiAは指揮してなんぼだろう?



  カットシーンは非常に凝っていて、キャラクターの演技も洗練されたものになっている。ただ、前作で感じた仲間達との絆は希薄で、人間の汚い部分が中心に描かれていることにより、キャラクターに感情移入がしにくい。仲間達の身勝手な行動と結果は自業自得と言うべきもので嫌悪感すら生まれてくる。戦争の最中では冷静な判断ができないというのは理解できるが、そればっかり見せられても…。