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06/02/2008
Marathon - 没入させてくれる仮想世界を
最新パッチが当てられたGore Special
Editionを起動しようとすると、こんな有様。一つ前のパッチでは普通に動作していたのになんでなん。原因を探す努力をする気は毛頭ないので、Marathonをプレイすることにした。
Marathonは良い。何が良いって、やっぱり一番は世界観とシナリオ展開だろう。衛星デイモスを元にして作られた宇宙船マラソン号、マラソン号を侵略した未知の種族プフォールとその奴隷スフト(コンパイラ)、マラソン号を管理する三つのAIの中で辛うじて正気を保ったリーラと共にプレイヤーはプフォール達に抵抗していく。惑星規模で繰り広げられていく戦いはやがて原始に眠る秘密へと遡り…。
一瞬たりとも目が離せない展開の連続と深淵な世界設定にどんどん嵌っていき、まるで本当に自分がそこに存在するかのような実体感を得る。MarathonではSystem
Shockと同じようにして、ターミナルから情報が得られ、AI(リーラ・デュランダル・ティコ)を通じて物語が語られていく。システムに制約の多かった当時のFPSでは一番無難なストーリーテリングだろう。
ターミナルから得られる情報が緻密にディティールを掘り下げて、確固たる世界観を作り上げていく。進む毎に新たな展開が知らされ、胸がドキドキと高鳴った。これは個人的な嗜好に関係するが、このような感覚に浸らせてくれるSFを舞台にしたFPSとはあまり出会っていない。
SF的な武器、SF的な敵、SF的な世界が登場するFPSは数え切れないほど存在する。しかし、その世界で起こっていく出来事に対して心が震えたり、未知の世界にドキドキしたり、思わず夢中になってしまうものと言うと数は絞られてしまう。
どこかで見た類型物。良くも悪くも筋肉マッチョなヒーローが敵をなぶり殺しにすることに注力して、世界設定やシナリオは二の次にされているような感じ。誰かの言葉を使わせてもらえば、FPSにおけるシナリオは供え物に過ぎないという愚言のような。
そりゃあゲームなのだから、ゲーム部分を重視するのは当たり前だ。そこが面白いのは前提。FPSだったら戦うのが面白くて当然。だが、ゲームが展開されていく世界だって、ちゃんと描かれるべきだろう。いくら役者の演技が素晴らしくても、舞台がおざなりなら観客は興醒めしてしまう。背景、ライティング、シナリオと設定、そして音楽が演技と渾然一体となり、一つの世界として構成される。ゲームは一つでも妥協が許されない総合芸術だ。
私はSF小説が好きだし、中高時代は夢中で手当たり次第に読み漁った過去がある。ただ、読んだ本と言えば田舎の書店で並んでいるようなメジャー所ばかり。SFを古くから読み続けてきた人からすれば、私なんかミーハーだというのは自負している。そんな私にはMarathonの世界、スペースオペラ観はとても魅力的に映った。ちゃんと裏づけされた説得力のある世界設定にセンス・オブ・ワンダーを感じざるを得なかった。SFという題材で重要な未知の世界へのときめき、憧れとでも言おうか。そんな感じに浸ることの出来る世界がMarathonには存在した。
改めてプレイしてみたが、やはり良い。プフォールにしても、マラソン号にしても、AIにしても、登場するガジェットやキャラクター一つ一つに存在感がしっかり感じられる。中でも良いはやっぱりリーラたんだ。彼女はAIだから姿も分からないけど、言葉だけで萌えてしまう。ターミナルに映し出される文字に骨抜きになる。
まだ、プレイしていない人が居るなら是非プレイして欲しい。Marathonを動作させるランタイムAlephOneと公式シナリオは有志によって日本語されているし、Winでも存分に楽しめる環境が整っている。三部作をフリーで公開してくれたBungie、AlephOneの開発や日本語化をされた人達にはほんと感謝の極みだ。古い作品だけれども、温故知新で得ることもあるかもしれない。一度でいいから試して欲しい。ハードなスペースオペラ世界に魅力を感じてくれる人が居たら幸いです。
・DZONE
・Marathon
Wiki
で、ここからが本題。Mass
Effectがそろそろ届く。Biowareが開発したRPGでグラフィックがちょーすごいのは知っているが、これまで情報は出来るだけシャットダウンしてきた。それだけこの作品には期待している。普段私はネタバレを気にしない主義だが、これだけは別格。
Mass
Effectに期待したいのは上記で述べたセンス・オブ・ワンダー。思わず没入してしまうような世界が用意されていることを期待している。Mass
Effectの宇宙は、私好みの宇宙だと嬉しい。心地良い夢を見せてくれる仮想世界に素直に夢中になり、興奮したいんだ。
言葉の壁だけが心配。UE3だから日本語化できないかなぁ。