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04/13/2008

Assassins Creed - やった!初っ端から退屈だ!

とりあえずシナリオに関して。

楽しみにしていたブチ壊しは初っ端からやってきた。あなたは12世紀のエルサレムで活動している暗殺者アルタイルではなく、21世紀の現代で暮らすデズモンドだと明かされる。怪しげな実験の被験者(?)であるデズモンドは装置の上に寝かされ、前世の記憶を追体験していく。前世アルタイルの記憶に眠る秘密を求めて。



この設定をアリかナシかと言えば、やっぱりナシだ。これでは暗殺者アルタイルもエルサレムの土地の雰囲気も台無しである。アルタイルでプレイ中は、あくまでここは仮想世界ですよと強調するかのようにノイズやDNAの記号が画面に茶々を入れ、没入感を根こそぎさらっていく。

「あなたはデズモンドなんですよ。これは大昔の記憶なんですよ」孤高の暗殺者アルタイルに移入することなど到底出来やしないクソ設定をプレイヤーに押し付ける。これはせっかくアーティストやレベルデザイナーが血と汗を滲ませて作成した舞台に、ウンコを塗りたくるような愚行に他ならない。

アルタイルに危機が迫ったとしても、装置の電源を切れば大丈夫。任務に失敗してもロードしなおしたら大丈夫。そんな安心感が付きまとい、臨場感はマクドのコーヒー並に薄く、実感も伴わない。また、進行が断続的で、いきなり広場にロードされたりと戸惑うことも多い。せっかく舞台はリアルなのに、体験は至ってアンリアル。アルタイルを一歩離れた場所から醒めた目で見つめるような感覚を常に持ってしまう。

「ゲームにほんきになっちゃってどうするの」思わずたけしの言葉が浮かんだ。もしかしたらアサシンズクリードはゲームに対するアンチテーゼを行っているのかもしれない。仮想世界に夢中になることが如何に馬鹿馬鹿しいのかを説き、現実を一生懸命生きろとメッセージを含んでいるのではないだろうか。それならばここまで作りこんだエルサレムの美しい街にスカトロ行為をする理由も頷ける。



こんなぶっ飛んだ設定を持ち込んだのだから、結末はさぞ凄いドンデン返しがあることだろう。これでクソみたいな展開だったら、シナリオライターに殺意さえ覚える。カプ○ンのロストなんたらみたいになっていないことを願っておく。