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03/16/2008

Medal of Honor Airborne - なんという優等生

ミッション6で終了。一つのミッションで約1時間程かかり、合わせると5 - 6時間は遊べる。だが、もう少しプレイしたかった。始めから最後まできっちり堅実に作られており、その点は優秀。マップの完成度がそこ等のものとは一線を画していて、レベルデザイナーはよほど優秀な人達の集まりなんだろう。DoomやQuakeのような絶妙なバランス加減が成されている。

WWIIを舞台にしたアクションFPSでここまでシューティングを純粋に楽しめたものを私は知らない。見た目がリッチでも中身はゲロゲロな昨今、貴重なFPSだ。その代わりと言ってはなんだが演出やシナリオがトレードオフされている。あってないようなもの。アクションFPSとしての作りがしっかりしているだけに悔やまれる。



Airborneの魅力は、どこから降下しても進められるところ。そして、それを許容してくれる作りこまれたレベルデザインにある。これだけのものを作るのにさぞ時間を費やしたことと思われる。

ゲームの目標は決まっているが、そこに到達するにはどんなルートを進もうとプレイヤーの自由だ。そういった寛容なプレイの幅がマップの攻略性を高めており、3D空間を移動する楽しみを与えている。正面突破が難しいなら側面から、それでも無理なら屋根に登って上から進む。そんな無茶な戦術が許されるFPSはそうそうない。

しかし、Airborneはそれを見事に実現し、確立してしまっている。予想外のところから敵の裏を掻くのが楽しく、自分だけのプレイスタイルを構築していくところに面白さがある。敵の配置もうまく、あらゆるところで即興的な集団戦が発生するように仕掛けられており、飽和や破綻を生んでいない。一度戦闘が済んでしまった場所は別として、プレイヤーが未踏の場所では大抵戦闘が起きるようになっている。

「仲間が全て片付けて、いつのまにか戦闘終わってしまいました。目標まで歩いていくだけです」なんてWWII系のFPSでありがちなことは起きない。仲間は戦っている雰囲気はあれど、あくまでプレイヤーのお膳立て。こちらも銃を持って積極的に戦わなければならない。プレイヤーを自然に活躍させてくれるようにできている。ただし、戦闘をコントロールするのに、リスポーンを使って補っていることがあり、目の前に突如敵が登場するのには萎え。多少はまぁご愛嬌と割り切るべきだろう。

プレイヤーに戦わせる動機付けとして、アンロックシステムが大きく寄与しているように思う。これは敵をヘッドショットしたり、大量に仕留めることで銃の性能がグレードアップするシステム。銃毎にそれぞれ3つの勲章が用意されていて、条件を満たすと解除。それによってリロード速度上昇、スコープ付与、ブレが少なくなったりする。ミッション前に持っていく武器が選べるので、好きな銃を使用して鍛えられるというわけ。私はこのシステムにより、戦う意欲を沸かされ、積極的に殺戮せざるを得ない状況になった。

ライフはHalo方式の半ヘルス、半自動回復型。これはうまくゲーム性にはまっている。回復アイテムの配置は考えられているし、そこそこアサルトプレイが可能だが、無茶をすると一気にお陀仏なバランスが絶妙。しかし、ゲームオーバーになると、すぐさま降下してリトライになる点はもう少しマシな案がなかったのかと思う。一応主人公が決まっているのだから、死んだ人間がもう一度降下してくるのはおかしいだろうし、何回でも死んでも良いというのは優しすぎる。主人公は一介の兵士で匿名、もしくはチェックポイントからやり直す形式でよかったのでは。

しかし、最近はなにがなんでも全自動回復方式という傾向があるが、如何なものだろう。全自動回復はゲームのテンポを壊さず、難易度のバランス取りが楽になる反面、緊張感を削がれ、なあなあプレイを許容してしまうデメリットがあり、現在の状況を私はあまり好ましく感じない。どうしても私の場合、「自動で全部回復するから特攻でいいやー、わーい」になってしまい、おざなりになりがち。ライフのマネージメントは一種の戦術の一つであり、有限であるという制約からプレイにも身が入ると思う。命は尊いが故に必死になるわけで。無限なら全く惜しくもない。CoDはまだしも、なんでもかんでも自動回復にすればいいってもんじゃないだろう。だが、残念ながら最近はバランスもへったくれもない、そんなナメック星人ゲー、または魔人ブゥゲーが濫発されている。

 
・ナチスのスーパーソルジャー。鬼畜杉。

近年稀に見る、マップを攻略していくのが楽しいアクションFPS。シューターとしてのデキが優秀過ぎて驚いた。デモをプレイして、「これはイイ感じかも」と思った人はプレイしておいて損はない。デモよりも優れた粒揃いのマップが揃っている。

CoDは演出の先鋭化を目指しているようだが、MoHは逆に今までの路線を脱却しようとしているように感じる。AirborneはFPSとしての質は高いのだが、いかんせん新しい要素に欠けていたのがCoD4のような評価を得られなかった点だと思われる。Airborneを製作したEAチーム(レベルデザイナー、ゲームデザイナー)の実力は確かなことなら、これでもう少しまともなシナリオライターが付いたりすると従兄弟同士の争いが面白くなるかもしれない。

感想は後程。いや、これ良いデキですよ、ほんと。