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03/08/2008
あつまれ!ピニャータ - ピニャータかわいいよピニャータ
困りましたよ、ええ。Windows
Live対応ということで、今回は始めからLiveでプレイしようと思ったのですが、プロダクトキーが通らなくて涙目なわけです。
Liveでプレイするにはアカウントを作ってから、プロダクトなんたらを入力しなければなりません。しかし、同梱されているプロダクトなんたらを入力しているにも関わらず、「プロダクトなんたらが違います。入力しなおしてください」と断固拒否されてしまい、一向にLiveが出来ません。そもそも登録するプロダクトなんたらは25文字のハズですが、同梱されている紙に書かれているものはハイフンを足しても23文字までしかない。おまけにハイフンで区切られている位置もおかしい。5文字で正確に区切られているところもあれば、3文字だったり、7文字だったりと明らかに不自然。何度も数えなおしましたが、どうみても23文字です本当にありがとうございました。
もうね、自分を疑いましたよ。お前は数もまともに数えられない池沼なのかと。確かに私が低脳であり、ノータリンなのは事実ですが、まともに数字も数えられないほどだったのかと。何度も何度も数えなおしても、黄色い紙に書かれているプロダクトなんたらは23文字しかありません。
そこで、Live関連のトラブルではないかと思い直しました。ご存知のように、Windows
Liveはまだベータ期間の感が強く、対応ソフトはことごとくそれに関連したバグを内包しているのは有名な話。そこで今回もまともにLive認証が出来ないトラブルを抱えているのではないかと疑いを持ちました。
しかし、検索してもそのような症例は見当たらない(ピニャータ自体にバグが多いらしいですが)。うーん、なんでかなと箱の中をもう一度じっくり探してみたわけです。そしたらあったんですね。
プロダクトキーが。ケースの裏に隠すようにして貼り付けられていましたよ。黄色い紙に書かれているのはプロダクトID。どうりで違うわけです。23文字しかないわけです。自分のバカっぷり、愚鈍さを強く実感した次第です。
というわけで、全くオチてもいませんが、無事Live開通しましたのでViva!Pinata。集まれ!ピニャータは一言で言うと、箱庭ゲーですね。自分の庭を作って、そこでピニャータと呼ばれる生物を暮らさせるのが目的となります。
ピニャータというのはメキシコにおけるくす玉のことらしいです。なんでもメキシコでは、紙で出来たくす玉の中にお菓子を詰めて、みんなでそれを叩き割り、中のお菓子を楽しむ習慣があるのだとか。このゲームでもそれらしい説明がされていて、ピニャータが住んでいるピニャータアイランドから各国へピニャータが送られ、パーティー会場で割られた後にアイランドに戻る。そして再び、中にお菓子を詰めて、また出荷されるのがピニャータの使命。現実のメタファというか、陽気な見た目に反してダークな雰囲気をそこはかとなく感じます。
ゲームはそんなピニャータが住むというピニャータアイランドに主人公がやってきたところから始まります。草がボーボー生えた土地に、女の子が一人佇んでいるんですね。彼女の名前はリーフォスらしい。話しかけると、ボロボロのシャベルをくれて、「ここを耕して自分の庭を作ればいいじゃない!」って仰るわけです。しかたがないので耕すわけですよ、ボロボロのシャベルで。ガンガン地面をぶって。リーフォスに草のタネをもらって、草も生やしたりしながら。
すると、ワールムという芋虫のピニャータが庭へと寄ってきます。整備された土地が気に入ったみたいですね。こういう風に自分の土地を改良を加え、新たな野生のピニャータを誘い、住まわせていくのが目的となります。彼らが住み着く条件はそれぞれ用意されていて、「池が○%あったら」、「専用の家が配置されていたら」などがあり、的確に条件を満たさないと住んではくれません。中にはハテナで条件が分からないのもあり、一筋縄にはいかないことも。こうしたパズル、推理要素が含まれています。
同種のピニャータは条件が合うとなかよくなり、繁殖行動を行って、仲間がどんどん増えていきます。ピニャータ一匹、一匹に名前を付けることが可能なので、愛着がより沸くんですね。芋虫だから「くとーにあん」、うさぎさんだから「らびあんろーず」なんて、私の命名は安直極まりないんですが。
ピニャータの見た目は始めは少しバタ臭く感じましたが、動いている姿を眺めていると段々「かわゆす」となり、もう今では「ピニャータかわいいよピニャータ」。登場する人間はキモイ感じが拭えませんが、ピニャータはどれもかあいい。自分の庭で暮らすピニャータ達をまったりと眺めるのが幸せ。グラフィックの質も総じて高く、ピニャータ達の可愛さを引き立てています。
移住条件によっては「○○のピニャータを食べる」なんて残酷極まりない条件もあって、FPSなんかよりもよっぽど倫理観を揺さぶりかけます。生物界においては当たり前のことですが、可愛いピニャータ達を、手塩に掛けたピニャータを贄にするのは躊躇していまう。せっかくなかよしにさせて子供まで生ませたのに。仲むつまじく暮らす彼らを捧げなければ新種のピニャータを誘えないジレンマ。
しかし、新種のピニャータの魅力に負け、食われていく姿をじっと傍観する他ありません。ピニャータの中身はお菓子なので、死んでしまうと飴が散らばるだけの表現に留まっていますが、敵を銃でバンバン撃ち殺すゲームよりもよっぽど残酷に感じられ、罪悪感を誘います。
現在、庭のスペースが拡張されたところまで進行。序盤はチュートリアル色が強く、やらされている感がありましたが、お店やアイテムが揃ってきたことで、やれることが増えてきて庭を運用するのが楽しくなってきました。
現状の不満は、ピニャータの交尾時にミニゲームがあるのですが、これが激しくつまらない。交尾シーンが多いにも関わらず、ミニゲームのバリエーションが少ないのですぐに飽きてしまう。毎回似たようなコースでは貧困と言わざるを得ません。かといってミニゲームをやらないと交尾は成功しないわけで。
あとピニャータで実績の楽しみ方がなんとなく理解してきました。以前は、実績なんて獲得しても隠し要素が増えるわけじゃないし、なんも利益にもならない不要なシステムと思っていましたが、それは間違いでした。
実績システムはゲーマーとしての一種のステータスなんですよね。自分はこのゲームをプレイして、ここまでやったんだぜっていう証明。自尊心が勝手に築き上げられていく。そして、実績をピコン!と獲得する度に、手応えややり甲斐を得て、自己満足感が増幅される。
やりこむ事にそれらしい意味を持たせるって大事ですよね。
Amazonで購入すると、ついつい「ついで買い」をしてしまう。
目的以外のものを今回もやってしまった。これも全てAmazonの的確な「こちらの商品を買った人はこんなのも買ってます」、「こちらの商品もオススメ」システムの成せる技なんだろう。とにかく嗜好に合った最適な物を勧めてくるから、ついつい興味を惹かれて購入にまで至る。ネットショッピングの容易さに恐怖を覚えるばかりだ。
他の店では、男に女性用化粧品なんか勧めても意味がないのに、見当違いなダイレクトメールが多く、ユーザーのことを全く理解せずにチャンスをみすみす放棄しているように思う。探しても見つからない自分のめがね、探さなきゃ見つからない自分のめがねではダメだ。情報を活かして、探さなくても見つかる自分のめがねにすることが肝心。聞かなくてもマスターがオススメ商品を教えてくれるようなしたたかさが売上にも繋がると思う。
今回「ついで買い」したのは、「人間の手がまだ触れない / ロバート・シュクリイ」。タイトルで釣られたのは言うまでもない。SFというジャンルのタイトルは魅力に満ち溢れている。思わず手に取らせてしまうような魅力に。
たとえば「アンドロイドは電気羊の夢を見るか? / ディック」は言うまでもなく、パロディを挙げてみてもその影響力が窺えるし、「追憶売ります / ディック」、「世界の中心で愛を叫んだけもの / ハーラン・エリスン」、「月は無慈悲な夜の女王 / ハインライン」、「鋼鉄都市 / アシモフ」などは私が思わず手に取ってしまったタイトルだ。
中でも、ティプトリーJrは名タイトル揃い。「すべてのまぼろしはキンタナ・ローの海に消えた」、「接続された女」、「たったひとつの冴えたやりかた」、「老いたる霊長類の星への賛歌」、「故郷から10000光年」、「愛はさだめ、さだめは死」、「ビームしておくれ、ふるさとへ」など、未翻訳分や短編も入れるとなるとキリがない程。
もちろん、上記に挙げているのは翻訳されているものばかりであり、日本語としてセンスに溢れたタイトルに訳した翻訳者の手腕が発揮されていることも大きい。個人的にはカタカナのタイトルに情緒なんて感じないので、積極的に日本語して欲しい限りである。中身は日本語に訳しているのに、タイトルだけ横文字なんてナンセンス(例外はあるとしても)。
トールキンが言った、「翻訳するのならばその地域に根ざした文化を取り入れてローカライズすること」は流石に極論ではあるが、一理あると思う。その地の人間に伝わり易い単語に直し、理解を高めんとすることって結構重要ではないか。現に、アラゴルンはやっぱり「馳夫」と呼んだ方がキャラクターのバックグラウンドの想像が容易い。ゴクリや貫き丸もそうだろう。そっちに毒されたせいでもあるが、映画を見た時にミドルアースは中つ国準拠でやってるくせに、貫き丸をスティングと呼んだりして違和感があった。あれは紛れもなくミス訳。日本語として意味の通らないゴラムなんて名前はもっての他。