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06/21/2009

Stonekeep - 3D Dungeon RPGが隆盛を極めていた頃

 とことでStonekeepを開始。Dungeon MasterやUltima Underworldの影響が窺える3DダンジョンRPGだ。

  舞台はシャドウキングによって闇に包まれた世界。主人公のドレイクがシャドウキングを倒すため、地下要塞「Stonekeep」へ挑むというストーリー。ゲーム起動時にイントロムービーが流れ、物語の説明が行われている。



  恰幅の良いおじさんのカメラ目線がナイスだ。



  街の人々にリンゴを配っていくリンゴお姉さん。今日も胸の谷間をちらつかせて街の人々を誘惑するのに忙しい。



  リンゴを貰おうとするおじさん。しかし、リンゴお姉さんはリンゴを渡す振りをして、おじさんを翻弄。おちょくられたおじさんはしょぼんとした表情を浮かべる。かわいそうなおじさん。

  これにはガムパッチンをされたような後味の悪さを感じざるを得ない。日頃から、こんな悪行を繰り返していたら、近いうちにSATSUGAIされてもおかしくないだろう。



  ドレイク少年には素直にリンゴを渡すリンゴお姉さん。もしかしてリンゴお姉さんはショタコンなのでしょうか。だから、おじさんへの風当たりが強いのでしょうか。ショタコン疑惑が深まる。



  その後でおじさんにリンゴを「ポイッ」と放り投げるリンゴお姉さん。リンゴお姉さんの不敵な笑みとガッツポーズが憎たらしい。おじさんの「信じられない」という表情には深い悲しみと遺憾の意を表さざるを得ない。



  犬相手に剣の練習を行うドレイク少年。「貴様はなんとかドラゴン!覚悟しろ!」光速の異名を持ち重力を自在に操る高貴なる騎士を熱演するドレイク少年、それを意に介さない犬の態度がシュールな雰囲気を醸し出している。


 不穏な雲行きを感じ取った村人A。必死で街へと走っていく。



  空は暗雲に覆われ、人々はガイコツへと姿を変える。先程のおじさんもガイコツに。さよならおじさん。



  ドレイク少年の前にマントの人物が現れた。不審人物の登場に混乱するドレイク少年。謎の人物はマントを広げ、闇の攻撃からドレイク少年を守る。



  わざわざ街の前までやってきたシャドウキング。こいつが諸悪の根源だ。



  驚愕しているおじいさん。鬼気迫る迫真の演技だ。街の外には敵の軍団が迫っていたのだ。



  それから十年後。この間の説明が一切ないが、そこは諸姉の皆様の類稀な想像力と妄想力を駆使して補って頂きたい。ドレイク少年は立派に育っていた。ベストは薄汚れているが、シャツはまっさら。まるでクリーニングから返ってきたばかりのように見えるが、他人の事情に詮索は無用だ。



  妖精さんがドレイク青年の前に現れる。「私の名前はフェアなんとか」ドレイク青年は妖精さんに案内され、Stonekeepへ侵入した。


  そして、ゲームスタート。ゲームの流れはリアルタイム性。前後移動はW・Sキー、視点変更はA・Dキー。照準はマウスで移動し、オブジェクトにはクリックで干渉できる。

  石やガイコツを拾い、投げつけることが可能。敵に命中させたらダメージが与えられる。逆に敵が石を投げてくる場合もある(うまく回避すればダメージは受けない。ただし、一本道が多いので避けるのは難しいが)。こういうところはDungeon Masterのシステムが踏襲されている。



  左クリックで左手、右クリックで右手攻撃。両手に異なる武器を装備していれば、武器の使い分けができる。武器の種類は剣・斧・ハンマーなどがあるようだ。

  武器はそれぞれリーチや攻撃速度が異なる。剣は素早い攻撃が可能でリーチは長いが威力は低め。斧やハンマーは攻撃速度が遅く、リーチも短いが威力は大きい。時と場合により使い分けていくのがベストかもしれない。ここはUltima UnderworldやArx Fatalisを彷彿とさせる。

  攻撃するときはちゃんと敵に照準を定めなければ命中しない。FPSのような照準判定が採用されている。敵が現れても慌てて攻撃を連打せず、確実に狙うことが重要だ。



  敵はダンジョン内を徘徊している。ただし、敵は扉を開けれないようだ。敵の足音が聞こえるようになっており、足音が聞こえている間は緊張感が走る。足音が急に止んだら、真後ろに居るかもしれない。

  敵は体力が少なくなると命乞いをし、逃走する場合があるようだ。プログラム的には簡単だろうが(体力が低い場合は逃走とか)、「逃走すること」に感動を覚える。これは生物的な行動や思考を再現する上で大切なことだと思う。攻撃一辺倒、逃走一辺倒というのは至極ゲーム的でつまらない。

  最新ゲームのAIでもStonekeep程度の行動パターンしか持たないものも多い(行動が複雑化されることで一概に面白くなるとは限らないし、また複雑な行動をプレイヤーがきちんと観測できるとも限らないが、複雑な行動をシミュレートしつつ、それをプレイヤーに直感的に伝え、ゲームとして面白く表現するのが次世代の課題だと思う。つまりS.T.A.L.K.E.R.やTrespasserがやろうとしていたことね)。単純な行動をインスタンス化された群集に適用するので精一杯のレベルだ。まだまだこの分野は発展の余地がある。

  このゲームでは逃走以上の行動発展はないのでゲーム的リアリズム(小説や映画では表現できない体験。ゲームでしか味わえない体験)は低いのだが、逃走した敵を深追いしていくことで他の敵グループにバッタリと出くわし、逆にこっちが危うくなる可能性はある。単純な戦闘から一歩プラスアルファされた攻防が起きる点は評価したい。



  ヘルスは薬草のようなものを食べて回復できる。薬草はあまり落ちていないため、体力回復が満足にできない。特に武器を所持していない序盤の戦闘は難関である。TES:Arenaの冒頭に次ぐ鬼畜さだ。何度かゲームオーバーを繰り返し、最適解を見つけるしかない。

  ステータスは行動に応じて自動で上昇していく方式が採用されている。重量の武器を使用するとStrength、軽量の武器を使用するとAgilityが上昇していく。ヘルスはStrengthとAgilityを合わせた数値になるようだ。武器毎に熟練度が用意されており、使い込んでいくことでそれぞれの熟練度が上昇する。



  マップ機能が搭載されており、オートマッピングしてくれる。迷い子には有り難い機能だ。マッピングマニアはマップを見ずに、自分で方眼紙にでも描いていけばいいだろう。



  ダンジョン探索の緊張感がたまらない。気を抜いて油断していたらゲームオーバーになってしまうシビアさも良い。いわゆる3DダンジョンRPGが好きな人は楽しめそうな一品だ。ただし、ハック&スラッシュ(アイテム収集とレベリング)の要素は薄く、冒険要素が重視されているので注意。