« F.E.A.R. 2: Project Origin - FEAR改 | トップページ | Glasshouse - 重力銃 »

04/08/2009

F.E.A.R. 2: Project Origin - 泣かないで一人で

  銃撃戦がようやく盛り上がってきたかもしれない。入り組んだ経路から複数の敵が攻めてくるシーンがあって、前作らしさを取り戻してきたように感じる。しかし、依然として安全地帯が多く、キャンプが有効なのがもったいない。自分から積極的に攻めていかない限り、窮地には陥らないだろう。

  相変わらず、メディキットやアーマーの数も多く、回復に困ることはない。レベルデザイン、バランス、共に調整不足だと感じる。これは途中で「自動回復方式」から「メディキット方式」に変えたせいではないか。本作の銃撃戦が前作と比べてスローテンポなのもそれなら納得ができる。

  Monolithがメディキット方式に変更することを正式に発表したのが昨年の10月。そして、本作が発売されたのが2月中頃。その間、約4ヶ月(プレスや流通の時間を考慮するともっと短い)。Monolith内部では仕様変更がいつから決まっていたのかは定かではない。だが、この出来から考えると時間は相当切迫していたのではないか。また、途中で仕様を変更した為、バランス感覚がいびつになったとしても不思議ではない。



  操り人形おじさんは弱かった。死体は三発程度撃ちこむと沈黙してしまうし、おじさんは近付いた時だけしか衝撃波を放ってこない。遠くからちまちまやってれば安全に倒せる。多分、これはマップの見通しが良すぎるせいだと思う。遮蔽物が多い場所なら、死体操り効果が活かせたのではないだろうか。



  敵のパワードアーマーも弱過ぎて拍子抜けだ。ロケラン数発で倒せる。マップに逃げ場が多すぎて、一方的に攻撃できるのも問題だろう。駆け引き性が非常に薄い。前作で出来ていたことが、なぜ今回は出来ないのか。



  パワードアーマーに搭乗する場面が出てきたが、それほど悪くなかった。ミニガンをバリバリと撃ち、敵を薙ぎ倒していくのは新鮮味があり、むしろ良いアクセントとして働いているように思う。搭乗時間は数分で済むし、しつこくもない。



  前作のマップはあっさりしすぎていて、単調な通路移動が多かったが、本作はロケーションが豊富で丁寧に作りこまれている。そのお陰でマップの散策が楽しい。個人的には小学校(?)がお気に入りだ。可愛い絵がいっぱい飾られていて癒される。


 演出が多く、退屈さを与えないのも本作の利点だろう。次から次へと演出が挿入され、単調な移動が少ない。ただし、前作は単調な移動がサイコロジーホラー的な恐怖感を演出していた為、単純に比較するのは難しいか。

  裸アルマさんは襲い掛かってくることもあれば、ベケットを見て戸惑うこともあったり、いまいち方向性が読めない。やはり、ベケットがスローモ能力を獲得したことが関係ありそうだ。あの手術はアルマと接点を持つ為の手段と考えるのが適当か。



  ストークスちゃんは可愛いが、死亡フラグビンビンなのが気に掛かる。F.E.A.R.シリーズのことだから、おそらく殺す気だろう。普通に生かしておきそうにない。

  ストークスちゃんはFPSの中でも一、二を争う美形なだけに、このまま殺してしまうのはもったいなく感じる。ハーフなんとかのヒロインに採用して欲しいくらいだ。