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01/23/2009

Mirror's Edge - ホップステップグシャ

 チャプター5まで進行。日本語版は音声+字幕が日本語化されている。翻訳の質に関しては問題なし。声優さんはフェイスが甲斐田さん、セレステが雪野さん、ミラー刑事が立木さん。かなり気合いの入ったキャスティングになっている。どこぞの棒読みクソヒロインとは大違いだ。

  チャプター毎の冒頭にアメコミライクなアニメのムービーシーンが流れる。ゲームと同じ3Dでムービーシーンを作らなかったのは主人公(フェイス)とプレイヤーとの距離感を開けないための趣向かと思われるがどうか。べちゃくちゃ喋る3Dの主人公を客観視点で眺めると、私なんかは仲間外れにされた気分を味わうのだが、Mirror's Edgeのようなアニメならゲームとは別物という感じでそこまで置いてけぼり感をくわない。



  ステージはビルの屋上とオフィスが中心。極彩色を効果的に使用しているデザインとグローバルイルミネーション風の柔らかなライティングが独特のビジュアルを生み出している。「オサレ」とか「センス」といった単語が好きな人には受けそうな感じだ。

  テクスチャの解像度は高く、プレイヤーの見える範囲は作りこまれていて、CG的なフォトリアル感を与える。道路には車が走っていたり、人が歩いていたりするが、生活観に乏しい無機質な感じは否めない。政府に管理された世界が舞台という話だが、そういった面がほとんど伝わってこないのはマイナスだ。



  主観視点のアクションは思っていたよりもしっかり作られており、主人公とのシンクロ感を高める。着地時のローリング、三角飛びなどのアクションも違和感はない。キー判定は少し甘めに作られていて、そこまでシビアなキー操作を今のところは要求されていない。半自動的にアクションが展開していくところはソニック辺りを彷彿とさせる。

  難易度ノーマルでは進行方向が赤くハイライトされるようになっていて、迷わせない配慮が成されているのは好感が持てる。方向音痴の私でも「どこ行ったらいいのかわかんねーよクソが」にはならず、ストレスが溜まらない。難易度ハードではハイライト表示がなくなるので「ヒントなんてイラネ」という人はハードで望むといいだろう。



  ゲームの作りはオーソドックスなアクションアドベンチャー然としていて、良い所や悪い所をそのまま引き継いでいる感じだ。すでに「失敗したらリトライ」を何度も味わっている。リトライポイントは細かく配置されているが、アドベンチャーゲームが苦手な人はイライラする可能性大。

  ゲーム進行は基本的に一本道。自由度は障害を越える為にジャンプして乗り移るか、三角飛びを使用するか程度だ。敵に追われて逃走するシーンが多く、ここは好みの分かれるところか。じっくり風景を楽しみながら進めていける場所は半分程度しかなく、弥が上にも急かされる。このゲームは背景が作りこまれているので、ちょっともったいない気もしてしまう。

  Half Life 2のような逃走シーン、Tomb Raiderのようなアクションアドベンチャーが嫌いな人は向いていないゲームだと思う。

 

  操作方法や外見は十分ユニークなのだから、ゲーム内容にもう一つプラスアルファが欲しいところ。飛んで跳ねてのありきたりなアクションで占められていて少しばかり肩透かし。