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12/09/2008

Gothic 3 - ハメ殺しオンパレード

 待ちに待ったGothic 3: Forsaken Gods Collector's Editionが届いた。私は以前にGothic 2をプレイしたことがあるが、序盤の街で投げ出した苦い思い出がある。今回はそうならないように願いたいものだ。というわけで早速プレイ。

  イントロムービーはお馴染みの名無しのおっさん(Gothicシリーズの主人公)が仲間を引き連れ、故郷へ戻ってきたところから始まる。しかし、黄色い声援に迎えられての凱旋帰国とはいかず、のっけからオークに故郷の土地が占領されて大ピンチという状況だ。これは名無しのおっさん頑張れと言わざるを得ない。

  ちなみに、この名無しのおっさんには名前を付けられず、顔や性別も変更することはできない。つまり、ゲーム開始時にニヤニヤしながらキャラクターメイキングすることはGothic 3では不可能。これはGothicシリーズのトラディションすなわち伝統である(旧作でも名前すら付けられなかったと思う)。 Gothic 3は名無しのおっさんになりきって、名無しのおっさん活劇を楽しむヒロイックファンタジーすなわち英雄幻想伝なのだ。

  しかしながら、日本でGothicシリーズに人気が出ないのは翻訳されない点と名無しのおっさんによるところが大きいのではないかと私などは邪推してしまう。いや、私個人としては名無しのおっさん大好きだが。世界を救う幼女とか、ガキとか、もはや見飽きた。

  デモ版でも感じたことだが、戦闘が非常にもっさりしている上にハメ殺しに遭うのは勘弁して欲しいものだ。パッチ1.6で変わっているかと思いきや、デモ版からのもっさりアクションが健在だった。Gothic 2の方がシャキシャキ動けていたように思うがどうか。

戦闘の気になるところを列挙すると、
・攻撃モーションに無駄が多い上に長く、キャンセルできない
・一部の敵は先読みジャンケンしているかのごとく攻撃を避けまくる
・当たり判定が曖昧で当たっているのかいないのか分かりづらい
・敵の攻撃を受けるとノックバックし、立て続けに攻撃を受け続ける
・敵の攻撃を受けると転倒し、起き上がった瞬間にまた転倒させられる

  戦闘時に困るのが後者の二点だ。運が悪いと無限ループが発生し、死ぬまでリンチが続くこともしばしば。これが街を出てすぐの雑魚敵が仕掛けてくるから困る。いうなればスライムやゴブリンに即死させられるような状況を思い浮かべてもらえると分かり易いだろう。名無しのおっさんには銅の剣を買う余裕も、レベル上げをする余裕もないのだ。

  しかしながら、Gothic 3ではこのような理不尽に値する出来事が一種の緊張感を生み出すのに繋がっている。一度、攻撃を受けるとハメ殺しされるかもしれないという緊張が常に付きまとい、戦闘に手応えを感じさせ、勝利した時にカタルシスすなわち快感を呼ぶ。

  近接戦闘ではハメ殺しに遭う可能性が高いため、弓で射った方が序盤はスムーズに進めるだろう。敵はずっとストーキングしてくるわけではなく、一定の距離を離れると住処へ帰っていく傾向があるので、弓→逃げる→弓→逃げるのヒット&アウェイが有効だ。

  もしくは敵をトレインすなわち電車ごっこして、他の敵に擦りつけ、美味しいところだけ頂くのが賢い戦法かもしれない。種族が異なる敵同士は喧嘩を起こすようだ。

 環境描写はほんと素晴らしい。最近ではTwo Worldsの世界にうっとりとさせられたが、Gothic 3もそれに通じるものがある。Gothic 3はキャラクターのディティールがやや残念ではあるが、うっそうと茂る草花や遥か彼方まで続く木々の描写はTwo Worldsよりも美しく感じた。

  ただ、動作はやはり重い。デモ版よりは動作が改善されたように感じるが、それでもスクリーミングロードでスワップを起こすのは相変わらず。これはメモリ不足のせいなんだろうか。64bitOSにしておけばよかったと思う今日この頃。

  今月はじっくりGothic 3をプレイしたいと思う。付属の紙マップを見てみるとエリアは広そうなのでwktkしている。有志の方の日本語パッチのお陰で本編は日本語で楽しむことができ、ミッション内容もしっかり把握して遊ぶことができそうだ。