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10/08/2008

Postal 2 - なぜ人を殺してはいけないんですかと小さな子供に問われたら?

  「自分がやられると嫌だから」と答えるが最適解だと思う。別に法律で決まっているとか、社会的や倫理的に云々といった建前は置いておいて、「おいらは勝手に殺されるのは嫌だから殺すのはダメ。だって、君だって殺されたくないでしょ?」と諭すのが一番納得できるのではないだろうか。そういうことでPostal 2。

 スカトロやアナルファックは好物だが、お下品なものは苦手なので敬遠していたPostal 2。実際にプレイしてみると、言うほど残虐ではない。むしろ他のFPSと変わらないくらいマイルドなゲームである。

  Postal 2のの一日は愛する妻のおつかいのお願いから始まる。

  一日目のおつかいは
  ・会社に行って、小切手をもらう
  ・銀行でお金をおろす
  ・牛乳を購入する

  以上の3つ。そう、Postal 2はどこかのTVの企画のような子供からお年寄りまで楽しめるおつかいゲームなのだ。おつかいの舞台となるパラダイスシティには色んな人々が生活しており、現実的なシチュエーションの箱庭を自由にブラブラできるのがこのゲームの魅力の一つと言えるだろう。

  まず、お金を手に入れるために会社へ行くことにした。ちなみに主人公のデュード氏はゲームクリエイターで、会社とはRunning With Scissorsというどこかで聞いたことのあるゲーム開発会社である。

  会社の前まで行くと、玄関の前でプラカードを持ってシュプレヒコールを上げている人達を発見。彼らは死人のような顔をしながら「ゲームは人格を破壊する!」と連呼している。いわゆるゲーム脳脳患者である。迷惑極まりない。



  触らぬ神に祟りなしということで、彼らを軽くスルーして出社。小切手をもらいにいくとしよう。お偉いさんに「小切手下さいな」と声を掛けると「あー、お前は今日でクビだから!」と軽い返答を頂く。

  まぁ、クビならば仕方ない。これまでの給料は振り込まれているようなので銀行へ行こうとすると、先程のゲーム脳脳患者が銃を片手に殴り込んでいた。ゲームを批判する人達はやはり脳のどこかが欠落している。ゲーム脳脳患者の実態を垣間見れたような気がする。

  スコップとマッチしか所持していないデュード氏は会社の中へ戻り、個室に引きこもることにした。基地外の相手をしても一方的に損をするだけだ。それは現実でもネット上でも同じ。部屋に引きこもりながらブルブルしていると激しい銃撃戦の音が聞こえてくる。どうやらRunning With Scissorsの面々が真摯に応対しているようだ。

  辺りが静かになったところを見計らって、廊下へ出てみるとゲーム脳脳患者達が倒れていた。さすがRunning With Scissors。攻撃されるのに慣れている。日頃、ゲームの批判ばかりして、お外で遊ばないからこのような一方的な惨劇を招くのだと痛感させられる事件であった。ゲームの批判もいいが、お外で友達と遊んで強い子になろうね!



  その後、銀行でお金をおろそうとすると行列で待たされ、お金がおろせる場面になったら銀行強盗が突入し、またしても惨劇に巻き込まれるハメに。しかしながら、小心者のデュード氏は物陰にひっそりと潜みながら、警官と銀行強盗の銃撃戦を観戦するのに終始。だって、銃とか怖いんだもん。

  銀行でおろしたお金でお買い物。ショッピングセンターにはあまり人がおらず、スムーズに買い物することができた。そのまま愛する妻が待つトレーラーハウスへ。



  Postal 2は平凡な日常を描いたゲームだ。ゲーム開発会社とゲーム脳脳患者の対立とか、銀行強盗などは見慣れた出来事で珍しくはない。ショッピングセンターや銀行の行列はゲーム中よりも現実の方が遥かにイライラさせられることが多く、この程度ならストレスはたまらない。

  人を殴ったり撃ったりすることは自由だが、別に殴ったり撃ったりしなくてもおつかいはクリアできるので一般的なFPSのような大量虐殺はしなくていい。それに現実でも殴ったり撃ったりすることは可能なため、50vs50でプラマイゼロだろう。

  街へ出かけて頼みの物を購入するというおつかいの一連のプロセスを再現しているので、買い物の仕方をまだ覚えていない小さなお子様におススメしたいゲームだ。巷ではPostalは反社会的なゲームだと槍玉に挙げられているが、ただ単に現実的に可能なことを再現しただけであり、むしろ内容的には教育的ですらある。携帯ゲーム機で流行の教育ゲームよりも、よっぽど役に立つことがPostal 2には散りばめられている。



  今日覚えたこと。
  ・クビを宣言された時のリアクション。
  ・ゲーム脳脳患者のあしらい方。
  ・銀行強盗事件に巻き込まれた時の対処の仕方。