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09/26/2008
Crysis Warhead - 気分はベトコン
初回プレイをDeltaで始めてしまうと基準が分からなくなるので、とりあえずRealisticで遊んでいる。自由とは名ばかりの方向性の定まらないスーツ機能に関しては、Crysisで散々喚き散らしたのでWarheadでは引きずらないことにしよう。しかしながら、今回もクロークの凶悪さは健在である。
拡張パックにハズレ多しはFPS業界では定説なのだが、Warheadは数少ないアタリじゃないだろうか。FEARでいうところのXP。Crysisよりも方向性が定まっており、スーツの多様な機能を活かした戦闘を仕向けさせる工夫が見える。
新武器:グレネードランチャー。敵の集団にブチ込もう。
Crysisには解答ルートが多すぎた。正確にいえば、簡単に素通りできてしまうルートが存在したといった方がいいだろうか。クロークの機能を使わずとも、敵と交戦せずに進めてしまうルートがいくつも用意されており、それがさらに方向性をあやふやにする要因となっていた。自由というよりも、ただの散漫。一般的に選択肢が多いのはいいこととされるが、やはり限度というものがある。本筋が見えてこなくなるまで増やすのは過剰というものだ。
一方、Warheadは戦闘の密度が高く設定されており、敵を避けて通るのが難しい局面が多い(クローク機能は無視するとして)。それによって、ルートはいくつか用意されているものの、どのルートにも戦闘(山場)が存在する。ある意味、Far
Cry的なレベルデザインに回帰しているといえよう。また、Crysisでは、あからさまなキャンパーポイントがあったが、今回はキャンパーしづらいデザインになっている。
仲間のビークルを護衛しながら進むシーン。操縦と銃撃が同時にできなくなるRealistic以上の難易度ではテンポが悪くなる。
Warheadではエリア毎の敵の量も多く、あっちからこっちからぞろぞろと攻めてくる。少数のチームがバラけて点在していたCrysisとは対照的だ。Warheadの敵の量は一般的なFPSの感覚からすると非常に多く感じられるが、これくらいのインフレでようやくスーツの強力な機能と釣り合うバランスになっているという印象。
メタルクウラのごとくやってくる北朝鮮兵をストレングスで殴ったり、スピードで驚かしたりと立ち回りが忙しく、熱い駆け引きが堪能できる。Crytekが言っていた「拡張パックのサイコは好戦的なキャラクター」という理由が分かった気がする。確かにWarheadはCrysisよりも好戦的なバランスのゲームだ。
カットシーンや演出もCrysisに比べて多く、次から次へと展開が変わって盛り上がりがあるのもいい。戦友のオニールを救出するミッションや上官のエマーソン中佐との駆け引きなど、熱い展開が目白押しで夢中になる。やーさんのような外見のリー大佐のキャラも気になるところだ。キョン将軍よりも、よっぽど味がある。
ゲームの密度はWarheadの方が遥かに濃いというのが現在の雑感。少ない時間に盛り沢山で詰まっている。エイリアンが登場するシーンに入ったので、これからが心配なところ。Crysisの汚点を吹き飛ばしてくれるような内容に仕上がっていることを願う。
宿敵?リー大佐。いい顔してるね。