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09/24/2008

Crysis - 方向性の喪失と手段の飽和

  スナイピングではワンサイドゲームになり過ぎるので、スピードとストレングスを用いた奇襲プレイで進めている。Delta難易度の場合、応戦状態の敵を3人以上相手するのは困難なため、1人か2人になったところを狙ってマキシマムスピードで距離を詰め、ゼロ距離射撃かマキシマムパンチで殴り殺す。

  スピードを用いた撹乱はAIの反応を見るのが面白く、また強力な戦法だ。マキシマムスピードで敵の前方から後方へ一気に移動すると、敵は状況を把握できずに前方を見つめたまま呆然とする状態が起こり、裏が楽に取れる。そして、敵にマキシマムスピードで激突すると転倒するので、タイマンなら優勢を取るのが容易だ。この戦法を使えば、登校時に十字路でバッタリ出くわしたパンを加えた美少女のパンチラを拝むことも簡単である。ただし、この場合はパンチラというよりもパンモロに近いため注意が必要だ。これではロマンがない。

  北朝鮮のナノスーツ兵はマキシマムパンチで全てやっつけた。やつらは防御力に優れているので、無駄に銃撃戦を繰り広げるよりはパンチで一撃ノックダウンさせた方が楽ではないかと思う。ナノスーツ兵はハングルで喚き散らすのが大変怖い。「カイソウゲェェジィィ!」と喚かれる度に、こちらは戦慄する。日本語版ではバグなのか、Deltaでも一般の北朝鮮兵はハングルを話さない(マニュアルにはDeltaでハングルを話すと書いてある)のは残念な点だ。



  今回、様々な手段でアプローチしながら進めていることにより、初回プレイでは伝わらなかった側面が垣間見えてきている。その通用する手段の多さに驚かされている次第だが、正直Crysisはこれらの手段を選択させる工夫に欠けているのは確かだ。どの手段を使ってもよいが、それぞれの手段の妥当性が気付きにくく、一番有効性が実感しやすいクローク機能の便利さに縛られてしまうことが多いのではないだろうか。

  基本的なところでは、敵にスピードでぶつかると転倒したり、敵が驚いて一時思考停止するとか、マキシマムパンチは一撃で殴り殺せるとか、アプローチしないことには見えてこない。当然、一度試してみないことには有効性が判断できないから、それらの組み合わせによる戦法も思いつかないことになる。

  序盤でスーツ機能のラーニングをもっと丁寧に行うべきだったかもしれない。例えば、強制的にでも全ての機能を駆使しなければクリアできないような困難を用意しておくとか(ストレングスで山を越えるとか、そんな単純なことではなく、戦術的な面で)。そう考え出すと、そもそも初めからスーツの機能を100%解放していること自体、間違いのようにも思えてくる。段階的な習熟の方がプレイヤーにとっても、ゲームにとっても最適な方法だったのではないか。現在の内容では宝の持ち腐れプレイが横行しても致し方ない。



  サイコはCrysisで一番人間味に溢れていて好きなキャラだ。余計な茶々を入れることもあるが、仲間が戦死したシーンやノーマッドに話しかけるところでイイやつなんだなぁと実感する。演じている武虎さんの声もバッチリ、キャラに合っていると思う。