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08/16/2008

Fallout 2 - 永遠でいて儚いもの

 奴隷売買を生業としている悪徳集団Slaver's guild。他人の人生を我が物とするやつらの行いは万死に値し、このまま野放しにするわけにはいかない。奴隷にされている人達は今すぐ解放すべきだ。相手は10人を超す大所帯で勝ち目は薄いが黙って指を咥えてはいられない。私は英雄Vault Dwellerの意思を継いだ選ばれしものなのだから。

  ハンドガンで門番を狙い撃ちし、宣戦布告する。こちらに気付いた連中は怒り狂った様子でアジトから続々と出てきた。その光景を見ていた一般市民はクモの子を散らすかのように逃げ惑う。壁を巧みにカバーとして使いながら、まずは一人集中で攻撃していく。小火器のスキルを鍛えていただけあって、クリティカルヒットが上手いようにキマり、勝負が付いた。

  その間に敵はこちらを囲むような陣形を取ってくる。行く手を遮られた主人公はものの見事にやつらに追いつかれてしまった。敵は一箇所に固まっている状態だったのでショットガンをブチ込むが、こういう時に限って狙ったようにクリティカルは出ず、致命傷には至らない。

  相手のターンへと移り、先にSulikさんが凶弾に倒れる。続いて主人公もハチの巣のごとく鉛弾を味わう。もはやこれまで。いかなる時も正義とは無常。我が生涯に百片の悔いあり(*1)。賛美歌が鳴り響き、撲殺天使(*2)が目の前に現れた。安らかに眠れChosen One。



  二度目のゲームオーバーを拝み、今の主人公ではSlaver's guildに挑むのは力不足だと思い知る。今回は自分の力量を過信したのが全て諸悪の根源。己を信じるのは大切なことだが、腕が優れていたイカロス(*3)だって調子に乗って太陽に叩き落されたように、過信しすぎると失敗を招く。奴隷のみなさんには申し訳ないが、力を付けた後にもう一度挑戦することにしよう。そう決心し、Denの街を後にする。

  今度はどこへ行こうか。Geckoのことは散々知っているが、未だGECKについては情報がひとつも得られていない。もしかして、GECKとは長老の認知症が生み出した空想の産物ではないかと疑い始める。生きている猫、死んでいる猫について議論する前に、そもそも箱の中に猫(*4)なんていなかったのではないか。しかし、いずれにせよ箱を開けない限り、猫の所在は確かめられない。今の主人公には猫が不在である証明(*5)なんてできないのだ。



  旅の途中でエンカウント。大仰な装備をしたミュータントが丸腰の一家を脅している光景に出くわす。ミュータントたちは物騒な言葉を吐いた後、一家をガトリングガンで容赦なくミンチにした。なんと卑劣な連中なのだろう。だが、今の主人公ではさきほどの一家と同じようにミンチにされるのがオチだ。悔しい思いで亡骸を見つめ、ミュータントが去るのを待った。

  Denの周辺を旅しているとModocという街に着く。GECKについて聞き込みを開始する。Balthas夫妻は息子のJonnyが行方不明なことに気を病んでいる。しかし、どこへ行ったのか見当がつかないので後回しだ。Farrelは畑がネズミに荒らされて困っている。そこで害虫駆除を頼まれた。どこかで見た光景だ。もはや相手にならないネズミたちを懲らしめ、この問題は解決。

  次にCorneliusが時計を探している話を聞く。Corneliusはきっとこの街のどこかにあるはずだと言っている。いろいろと捜索した結果、裏の便所が怪しい雰囲気だ。もしかしたらCorneliusは肥溜めに落としたのに気付かなかったのかもしれない。それすなわち、キャラクター消しゴム(*6)、ラブレター(*7)、ケータイ電話(*8)。



  あまり気が進まなかったが便所下へ降りると不自然な岩を発見する。時限爆弾を仕掛けて、岩を除去できるか試してみた。やはり狙いはビンゴ。岩は吹き飛び、新しい道が開ける。しかし、便所を破壊し、肥が吹き上がって辺りに散らばってしまったのは申し訳ない限りだ。周辺住民のみなさま、すいません。これも人助けなのです。



  肥溜めの奥で金の時計を発見。Corneliusが言っていたのはきっとこれだろう。彼に渡すとEXP1500を得る。なかなか美味しい仕事だった。いいことをすると気持ちがいい。だが、お使いは飽きてきた。そろそろ冒険がしたい気分だ。戦いが呼んでいる。



(*1) 我が生涯に百片の悔いあり
悔いなど数え上げたらキリがないほどある。後悔とはしてなんぼのものだ。ラオウだって作品中で後悔していたじゃないか!

(*2)撲殺天使
謎の呪文を唱えればミンチだって元に復元可能。撲殺天使の前では実質的にゲームオーバーは存在しない。

(*3)イカロス
調子に乗った人間の典型。現実世界ではセーブ&ロードはできないので注意しよう。好きな女の子の赤白帽のゴムの部分を吸ったことが周りにバレた事実は消せやしない。

(*4)箱の中に猫
シュレディンガーの猫。観測することで初めて現象が確立するというお話。コペンハーゲン解釈と並んでペテン師の常套句。

(*5)猫が不在である証明
悪魔の証明。物事が絶対にないと証明するのは難しいこと。例に挙げると、冤罪やUFOなど。日本の痴漢事件などはこれの典型といえる。

(*6)キャラクター消しゴム
便所に落としやすいものその1。このキャラクターが何かで年代が判明する。ちなみに私は「噛みつきバーちゃん」でした。

(*7)ラブレター
便所に落としやすいものその2。よく落としました。

(*8)ケータイ電話
便所に落としやすいものその3。胸ポケットにケータイを入れている人は結構よくある出来事。