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04/22/2008

Tom Clancy's Rainbow Six: Vegas 2 - 窓ガラスフリーク必携

ACT7でクリア。ACT6が単独だったため、仲間の有り難味を痛いほど感じられた。最後はボス戦が用意されていて、これは男の子が喜びそうなシチュエーション。前作のサイボーグ・イリーナみたいなアホらしい荒唐無稽さはない。

前作から続いた話もこれで完結している。前作のようなハラハラドキドキする興奮を覚えるところは無い。ローガンが表舞台だとすると、ビショップは裏方のミッションで地味な印象が強い。演出や展開の見せ方も全体的にスケールダウンしており、淡々とテロリスト退治が続く。ロケーションが変化に富んでいることで大分救われている。

とりあえず戦闘、戦闘、また戦闘と密度が高く、COOP用マップパックの趣を強く感じる。シングルよりもマルチを重視したようにも思う。マップはルートが増えて、戦術の幅が広がっており、前作以上にCOOPが楽しめそうだ。それにも係らず、プレイヤー数を最大二人に変更したり、リージョンでログインを弾いたりするのだから指の姿勢を疑う。

結論としては、前作の下地ありきの堅実な作り。前作が好きだったなら今回も十分楽しめるでしょう。及第点はしっかり満たしていて、外しはしていません。しかし、願わくばプラスアルファの新要素、驚きが欲しかった。これは無いものねだりでしょうか。感想は後程まとめます。テュロックかフロントラインなんちゃらウォーが出る前に。

 

・窓ガラスフリーク(フェチ)の戯言

ベガスは窓ガラスフリークのお眼鏡に叶うFPSだ。窓ガラスの割れ方、割り方が凝っており、窓ガラスフリークのことをよく理解している。良い窓ガラスというのはまず“割れること”。これは最低限の必要事項だ。中には窓ガラスのテクスチャが張られているだけで、撃ってもデカル(弾痕やヒビ)しか残らないのもあるが、あんなものは窓ガラス失格である。窓ガラスのことを一つも理解していない。

FPSにおける窓ガラスは“割るため”に存在しているのであって、外の景色を眺めるとか日光を浴びてビタミンDを摂取するために存在しているのではない。そんなのは二の次、三の次だ。窓ガラスにアクションを与えたら必ず割れなければならない。

マズイ例としてHL2の窓ガラスがある。HL2は窓ガラスがテクスチャのものが存在しており、割れないのが沢山ある。これでは割れるために存在している窓ガラスを、敢えて割らずに背徳感を味わうことも出来やしない。

そして、基本的に窓ガラスは型板ガラスを採用していること。つまり割れる時は破片が盛大に飛び散るタイプが望ましい。さらに注文を付けるなら、床にガラスが散らばった描写があり、窓枠に一部ガラスが残っているとベストだ。掃除が大変そうなほど、割れた時の喜びは増す。

逆に、盛大に割ったはずなのに該当する割れたガラスがないと興醒めしてしまう。CSSのガラスは網入ガラスや強化ガラスを採用しており、ヒビが入るだけであまり飛び散らないように出来ている。あれは頂けない例だ。割れそうで割れない、割れたとしても少しずつで、もどかしい寸止め感を覚える。○○しそうで、○○しない…これはパンチラであれば望ましい傾向だが、窓ガラスとなると話は別だ。

次にサウンド。割れたと同時に「ガッシャーン」と割った本人までビックリする音響が望ましい。「パリン」とか「チリン」のようなお淑やかさは窓ガラスには必要ない。こと窓ガラスに関しては、過激で派手さが求められる。これもいけない例としてCSSを挙げておこう。前述したようにCSSは割れそうで割れない(割れにくい)タイプのため、音が控えめにしか鳴りようがなく、インパクトに欠ける。

簡単に説明したが以上が窓ガラスに求められる要素だ。各ポイントを押さえているほど、良い窓ガラスの証明となる。

そこでベガスはどうかと言えば、パーフェクトに近い。壊れ方、飛び散り方、窓枠に残ったガラスを二度三度壊せる、盛大なサウンド、ほとんどガラスが破壊できる、ガラスの種類が複数ある(一瞬で壊れるものとヒビが入ってから壊れるタイプ)、と全てを押さえており、申し分が無い。窓ガラスフリークにとっては必携のFPSであると言えよう。

また、一味違う割り方が存在しているのも優れている点だ。銃とグレネードで破壊できるのは当たり前として、ラペリング時に突っ込みながら身体全体で割る喜びがある。これによりガラスの悲鳴と破片を、より身近に感じられる。

 

窓ガラスの世界は深い。

一度、窓ガラスのカタルシスを覚えて味をしめてしまうと、テロリストをヘッドショットするよりも窓ガラスを割る事に夢中になるハズ。目に付いた窓ガラスをことごとく割っていれば初期症状。割れる窓ガラス探しに躍起になり始めたら第二段階。窓ガラスを通した風景と、割れた窓ガラスを通した風景との違いに気付けたら第三段階。窓ガラスを目の前にして「割って欲しいのかい?でも割ってあげないよ。ふふん」と窓ガラスの存在意義を否定する背徳行為をし始めたら、完全な窓ガラスフリークである。これで厨二の尾崎の気持ちも分かるようになる。

窓ガラスフリークの一歩として、優秀な窓ガラスが存在するFPSを紹介しておく。FEARは型板ガラスを多く採用しており、割ったときのアクションが爽快。CQC(足や手)で割れるのも魅力的だ。そして、Chaserは窓ガラスの割れ方が美しい、Doom3は懐中電灯で殴って割ることが出来る点がポイント高い。

とりあえず今度からは少し意識して、窓ガラスを見つけたら割ることから始めてみよう。新たな世界が待っているかもしれない。どう見ても変態です、本当にありがとうございました。