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04/18/2008

Assassins Creed - 賽の河原の石積み

単純作業の地獄谷。現実での生活を反映しているかの如く、代わり映えしないアサシンの日常。ワクワクするような出来事なんて一つもなく、ただただ単純作業の繰り返し。まるでベルトコンベアーを延々と見つめ続けるかのように。もしかしたらアサクリは、暗殺者でもサラリーマンでも、抱える不満は同じなのだと言いたいのかもしれない。そう考えればアサクリはとても現実主義、リアリストなゲームだ。もう、あまりの単純作業に脳も麻痺して逃避したくなった。ボクは現実なんて見たくなく、夢を見たかったのに。

見た目はリッチ、中身はビンボー、それがアサシンクリードだ。見た目こそ優雅でも、内容は空虚。豪華な外観のパンドラの箱には希望も入っていなければ、絶望も入っていない。ただのカラッポに過ぎなかった。それに絶望する。

2、3時間の内容を無理矢理引き伸ばし、ボリューム感を増量させようとはしているが、内容の密度が薄っぺらくなっているだけ。退屈極まりない、冗長な時間が過ぎていく。やっとメモリー6に到達した。さっさと終わってくれることを願う。

メモリー5のボスは影武者を探す暗殺ミッション。一人一人しらみつぶしに殺していけばいいだけで、上からナイフを投げれば一瞬で殺せる。非常に緩い暗殺だった。毎度の如く、本物を倒すと有無を言わさずフリーランニングタイムに入る。絶対にバレるようなものを暗殺とは呼ばない。誰にも気付かれない方法も用意しておくべきだ。見つかればフリーランニングに入ればいいだけで、是が非でもやらせようという押し付けは好ましいとは思えない。

群集に紛れて目標を殺し、群衆に紛れて去っていくような華麗な暗殺術はどう足掻いてもボスには展開出来ない。かといって、バーコード47やギャレットさんのような多様な暗殺さえも用意されていない。ユーザーが求めているものと、開発側が提供するものは大きく剥離している。

ジェイドたんは小島某劇場作品の大ファンらしいですが、アサクリ見てるとイケナイところばかり倣ってますよね。あれは小細工とか遊び要素が非常に凝っている良い面もあるのに、どうしてそこをマネしようとは思わなかったのか。冗長極まりない説明台詞、長ったらしいカットシーン、雰囲気ブチ壊しのメタネタとか、アサクリのプレイヤーはそういうのは一切必要としていないと思うのだがどうか。