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03/15/2008

Medal of Honor Airborne - なにこの秀作

すんません。嘗めてました。ネットの評価はトントン、シナリオは後半からB級に突入するというのを聞いて、凡庸もしくはそれ以下かと思い込んでいたのが諸悪の根源。中の人には本当に申し訳ありませんでした。謝っておきます。Medal of Honor Airborneはもう少し評価されて然るべき。今だからこそ、こうした堅実な作りのゲームの有り難味がよく分かる。

昨年末は外見やネームバリューが大作級、中身はギガマイン級が氾濫した混沌なシーズンだった。私はスカを引く嗜好があることから、中には「大方ギガマインだろう」と検討が付くものでも敢えて踏みにいくこともあったが、MoH:Aは敬遠してしまった。それにはもちろん理由がある。

元来、私はMoHシリーズがあまり好きではない。その理由として、演出ばかりを重視し、シューティングが疎かになってしまっていたところが挙げられる。しかも、肝心の演出にしても私には触れるものがなかったため、なんら魅力を感じなかった。そういう理由があってAirborneを避けてしまったのだ。

しかし、いまプレイするとその堅実な作りに驚かされた。ギガマインと分かりきっているゲームなんて買わずに、こっちを素直に買っておけばと後悔している最中だ。昨年の大作ラッシュの中で、個人的ランキングならNo.3、4辺りに該当させたであろう。



MoH:Airbornが優れている点はなんと言っても、レベルデザインの完成度の高さに尽きる。ルートがいくつも用意され、攻略の幅がとにかく広く、それでいて破綻していない。一方は敵が多くても、寄り道をすると思わぬ突破口があったりして、マップを攻略していくのが楽しい。高低差のある場所も多く、3D空間がしっかり活かされている。アクションFPSとしてお手本のようなレベルデザインだ。

昔のFPSなら該当するものもたくさんあったが、最近はここまで作りこんでいるFPSは少ない。見た目はリッチになっていくのに、やっていることは洞窟のような一本道を進んでいくだけ。時代が進むにつれてマップの作りは貧相になっているような気さえする。

過剰な演出はなりを潜め、ゲームプレイ中はやらされているような縛りを感じず、好感触。飛行機から降下したら、後は勝手にすればいいんじゃない的なスタンスが心地良い。マップの広さに対して、密度が濃く攻略しがいがある。

サウンドも良い。特に銃声音が気に入った。大好きなドイツの電動ノコギリ音がたまらない。銃を撃つとそれらしい反動をし、銃撃感もしっかり感じられる。ただ、即着弾で弾筋が分かりづらく、ヒット判定が曖昧に感じられ残念。



Far Cryに似たルート選択の楽しみがあるAirborn(言わんとすることは理解してもらえると思う)。アクションFPSとして非常に堅実な作りが窺える。現在はまだ序盤であり、これから粗があったらボロクソに叩ききるつもりだ。ファーストインプレッションはとても良い感触。