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12/04/2007

Crysis - 砂場遊びに夢中になった頃

エンジンデモ的な雰囲気が拭えないCrysisですが、このゲームが本領発揮するのはMOD!たとえ本編が煮え切られない中途半端な内容だったとして、その先の楽しみは無限に広がっています。

Far Cryの時はDoom3、HL2と三つ巴で揃い、MODシーンは非常に活気付きました。2004年は大作の年であると同時に、新しいMOD環境が登場した年でもあったのです。CryEditor、Doom3 Radiant、Hammerとそれぞれ特徴が微妙に異なるものの、そこからModder達によって多くの優秀なMODがリリースされました。

2007年は大作ラッシュの年と言えども、SDKはおろかエディターさえリリースされないゲームが大半を締めています。これはマルチプラットホームのゲームが増加した事。そして、たとえエディターがリリースされたとしてもハードルの高さからコミュニティが繁栄するのは難しかったケースも(GRAW2)。

今年発売のゲームでMODが盛り上がったのはSTALKERくらいなもの。ただし、これはゲームの構造上、仕方のないことなのですが追加マップ等はなく、ゲームの調整や小さな追加要素を加える程度に留まっており、他のゲームの様な大規模なものは存在していません。


SPMAP「Crashed」

「本編をクリアしたらハイ終わり」
そんなのはPCゲームの楽しみ方ではありません。MODを遊んだり、作ったりすることがPCゲームの醍醐味。幸いながら、Crysisは製品にエディターが組み込まれており、基本的な操作はFar Cryのものと同様。これから期待できる有力株と言えるでしょう。

既に、CrysisのMODポータルサイトcrymodには40を超えるシングルマップが公開されており、大規模なMODの予定もある様子。これは期待せずにはいられません。

※Gears of WarやUT3にUE3が同梱されていますが、まぁ忘れましょう。触らぬ神に祟りなし


早速、私も挑戦。Far Cryで中途半端なまま挫折した悪夢が再来しそうな雰囲気がぷんぷんしていますが、今回は公開出来るレベルにまで到達したいものです。Sandboxを弄っていると、時間を忘れて夢中になります。まるで小さい頃の砂場遊びのように。

小さい頃、幼馴染の女の子と公園で砂場遊びをしたことが何度かある。ボクが住んでいる町で同学年は彼女だけ。ご近所付き合いもあって、物心付く前から、その子とよく遊んでいた。

ある日、いつものように公園で遊んでいたボク達は砂場遊びを始めることにしたんだ。お母さんには「砂場は犬猫の糞やばい菌が多いから遊んじゃダメ」と言われて、今までは遊ばないようにしていた。でも、どうしてもその時は砂場遊びがしたくて…その子に「砂場遊びしよう」誘い、周りに落ちている木の枝や石を使いながら、一緒に砂場を掘り進めた。

季節が夏真っ盛りの時期、砂場は硬化して思うように掘ることが出来ない。ボク達は必死になって、ズボンを砂だらけにしながら、穴を掘っていった。そして、穴の横に掘った砂を集めて山を作ったんだ。いま見たらとても小さい山かもしれないけど、あの時に二人で作った山はとても大きく見えて、作り上げた満足感は充実していた。

砂場遊びに疲れたボクらは、手洗い場で砂を落としてから、ブランコで遊び始めた。他愛もない話をしながら時間は過ぎ、陽の光が暁色に染まる。その子が「もう、そろそろご飯の時間だから帰ろう」と言ってきた。だけど、ボクは作った砂山のことが気になって、「もう少し遊んでいくから先に帰って」とそっけなく返事してしまった。

その子が帰ってから、ボクは砂山をぼーっと見つめながら、ブランコを小さく漕いでいた。時間は刻々と経ち、太陽が隠れようとする頃、ハッと気付いて周りを見渡すと、もう誰も居ない。まるでこの世界に居るのが自分一人のような錯覚を覚え、ボクは急に淋しさに包まれる。

淋しさが悲しさに変わり、耐え切れなくなったボクは砂場へと走り、せっかく作った砂山を足で踏み潰す。お母さんに買ってもらった、お気に入りの紐付きスニーカーが砂塗れになり、苛立ちを覚えたボクは無残に潰れた砂山の残骸を蹴り壊した。

次の日、その子と登校場所でいつも通り会う。ボクは昨日のことをうまく説明出来なくて、その子に「朝に公園見に行ったら、砂山…壊れてたよ」と嘘を付いた。少し悲しい表情をしたその子を見て、ボクは罪悪感で一杯になり、それからはその子に対してそっけない態度を取り始めるようになる。それは男友達から度々「お前、女子と遊んでいるのかよ」と冗談で馬鹿にされるのもあったせいかもしれない。ボクのクラスでは男子は男子、女子は女子っていう境界線があって、女子と親しくしているのはボクくらいなものだった。もちろん、それは幼馴染というのもあるのだけれど。

ボクはそれからその子と遊ぶのを止めて、隣町に住んでいる男友達と遊ぶようになった。その子だって、女子同士で遊んだ方がいいんだと、その時思ったから。高学年になり、中学生になり、ますますその子とは疎遠になった。中学校で出会っても、ボクは恥ずかしさの余り、無視を決め込んだ。家は50メートルも離れていないけど、心の距離は遠く離れて、大きな隔たりが出来てしまっていたんだ。

砂山や、砂場と聞くと、あの子と遊んだあの瞬間を今でも思い出す。あの時、嘘を付いたこと、それから無視をした時の事、彼女の面影が呼び起こされ、心に破片が刺さったような痛みが襲う。でも、それは仕方のない報い。

無駄になげぇ。

Half Life MOD:Paranoia

苦節数年。ようやくリリースされました。放射線が充満し、ガイガーカウンターがビンビン反応しそうな大型MOD。グラフィックもHLのMODとは思えないくらい気合入ってます。

当方の環境でDLは出来ましたが、展開中にmdlファイルのインストールが上手く出来ないようで断念。STALKERなあなたは是非挑戦して下さい。