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11/14/2007
Gears of War - 期待すればするほど失望は未知数
はい、そういうことでコンシューマ機の虎の子「Gears of War」の時間です。
ベストアクションゲームとか、アクション超大作とか、世界的大ヒット作とか、ゲーマーのマストバイアイテムとか、様々な伝播をそのまま鵜呑みにして、間に受けた私が全て諸悪の根源。どう見ても第二のロストプラネットです、本当にありがとうございました!
Gears
of
Warはジャンル分けするならTPSではなく、シューティング要素のあるアクションゲーム。カバーアクションを多用しながら、敵と戦う光景はスタイリッシュ。しかし、目新しさは何一つない。なぜならカバーアクションそのものはKill
SwitchやCT
Special Forcesが既にやっていることであり、これらのゲームもカバーアクションの要素を前面に押し出していたからだ。
だが、二番煎じや三番煎じなんてことはどうでもいい。重要なのは、ゲームとしての完成度が高いか否かである。正直、前述した二タイトルはあまりよろしくない出来であった。
では、GoWはどうなのか。テロリストが敵だったKill
SwitchやCT Special
Forcesとは違い、GoWの敵はローカストと呼ばれる地底人が相手。バトルフィールドのレンジはCQBからミドルと、よりアクションゲームの要素を重要視している。遠くからチマチマ撃つシューター感が薄れ、よりアクションゲーム的に感じるのもそのせいだろう。その点では、新しいカバーアクションの方向性を見出そうとしていると言ってもいいかもしれない。しかし、それは同時にゲームの幅を狭めることになってしまっているのだ。
CT
Special
Forcesはアクションシューターに加え、カバーアクションを活かせるスプリンターセル的なステルスミッションを取り入れ、緩急を付けた幅のあるゲーム展開を与えようとしていた(ただし、これはあまり上手くいっていない)。
しかし、GoWの場合は、アクションゲームを重視し過ぎたあまり、展開がとにかく反復的なのだ。ロケーションは変化しているが、やっていることは終始一貫、同一のこと。楽しい“繰り返し”ならばよいが、残難ながらGoWでは“繰り返し”がマイナスのベクトルに働いている。これは平面的なマップの作り、バリエーションの少ない敵、似たり寄ったりのシチュエーションに起因している。
GoWのマップはとにかく平面的な作りが目立つ。まるで2Dのゲームをしているような錯覚にさえ陥る。この原因は、水平方向の移動やシューティング要素はあれど、垂直方向の空間を活かした部分が少ないからである。3Dのゲームであれば、XYZ軸の三つの空間を活かすのが常識であるが、GoWはY軸が神隠しにあっている。ゆえに、移動も平面的であれば、シューティングの要素も平面的。戦略性と言えば、水平方向のカバーしか用意されておらず、上下の空間を活かした戦略が皆無であることから、ゲームの展開がより繰り返しに感じてしまうのである。
そして、敵の登場の仕方やシチュエーションも似通っている。マップのあらゆる場所がブツ切りなステージクリア型ゲームの構造をしており、あからさまに不自然な配置のオブジェクトをカバーしながら、奥から登場してきた(またはあらかじめ配置されている)ローカストを相手すると相場が決まっている。
時々、ボス戦も用意されているが、それだけではこの無限ループの様なゲーム展開をとても拭いきれない。というより、ボス戦さえ、攻略の仕方が似ているのはどういうことなのか。
ステージ毎に挿入されるカットシーンは、演出が素晴らしく、グイグイ惹き込む力を持っている。統一感のあるロケーションも美麗。しかし、ゲームの出来をそれらで誤魔化しているように思えるのは気のせいであろうか。
これはあくまで、ゲーム途中の感想であり、絶対的なものではない。クリアしたら絶賛する可能性だってあることを忘れてはいけない。
○プラシーボ的サウンド情報
サウンドの質が低いGoWであるが、ハードウェアでEAXを効かせれば、少しはマシになるかもしれない。方法を以下に記載する。
C:\Program Files\Microsoft Games\Gears of
War\WarGame\ConfigのDefaultEngine.ini |
するとどうだろう。EAX4の効果により、定位感が増したようなしてないような、音の位置がハッキリしたようなしてないようなプラシーボ効果という名の作為的な感覚を味わえるハズである。真意は各々の耳で判断して欲しい。