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10/13/2007

終わり行く瞬間がこの世で一番美しい

バラードは好きなSF作家の一人。しかし残念ながら今まで短編集しか読んだことが無かった。というわけで長編作品である「結晶世界」をチョイス。他にも色々と購入。シルヴァーバーグ、ゼラズニイは共に初見、楽しみだ。

ティプトリーの新刊「輝くもの天より墜ち」も欲しかったが、Amazonでは売り切れていた。またの機会に回す。楽しみは後に取っておいた方が良い。

○夜の翼/ロバート・シルヴァーバーグ
○わが名はコンラッド/ ロジャー・ゼラズニイ
○結晶世界/J・G・バラード
○終着の浜辺/J・G・バラード

バラードの長編は読み解けるかが心配である。私は、たとえそれが見当違いであっても、何とかして著者の伝えたいことを結論付けて自己満足に浸るのだが、これまで読んできたバラードの作品は一貫して歩み寄りがたい印象がある。バラードは文体こそ冷静で淡々としているが、根底には煮えたぎるマグマを内包している。

しかし、バラードのマグマが存在するインナースペースに到達するのは非常に困難を極める。読後、“何か”を薄々感じ取れてはいるが、それが“何か”を具体的に言葉に表そうとすると戸惑ってしまう。これは私の稚拙な読解力や語彙の無さから来るものである。