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05/25/2009

Damnation - 量産型没個性

  舞台は南北戦争が勃発しているアメリカ。主人公は反乱軍の一員で争いを終結させるために戦う。主人公には恋人が居たが何者かにさらわれ、どこかに幽閉されているようだ。

  スチームパンクの要素を多分に含んでおり、ゴテゴテした装飾のゼンマイ仕掛けの機械がたくさん登場する。ゼンマイ仕掛けのギミックやウエスタンハット好きにはたまらないだろう。



  ゲーム内容はトゥームレイダー風のアクションアドベンチャー。アクロバティックなアクションを行えるのが特徴。マップには複数のルートが存在し、目標地点へはどのルートを使ってもいい。

  アクションの難易度は低く、半自動で進んでいくようなお手軽さがある。プリンスオブペルシャというより、アサシンクリード寄りだ。シビアなタイミングを競うゲームではない。プリンスオブペルシャのようなシビアなアクションゲームが好きな人にはヌルく感じるかもしれない。



  照準は大きく、弾が異常にバラける感じがある。コンソールライクな大味な銃撃感で爽快感は薄い。

  主人公には霊能力があり、敵の位置を読み取れる。読み取っている間は一切行動ができない。



  ゲーム中は常に二人の仲間が付随する。仲間は自動的に付いてきて、パスワークも優秀。また、COOP(二人プレイ)に対応しており、仲間役を他のプレイヤーが担えるようだ。

  バイクは二人乗り、三人乗りのものがある。一人が運転し、もう一人(二人)は銃撃を行える。バイクの挙動がキビキビ動きすぎて、緻密な操縦がしにくい。



  敵AIに問題あり。敵は棒立ち銃撃を繰り返す。プレイヤーを認識せず、ずっと明後日の方向を向いたまま立ちっぱなしなんてこともある。銃撃戦は駆け引き性に乏しく、トゥームレイダーよりも出来が悪い。

  エンジンはUE3を採用。もともとUT2004のMODとして開発していたものを製品化したようだ。山肌、水面、火などはUE3のプリセットシェーダーやエフェクトをそのまま使用しており、既視感を感じざるを得ない。UE3採用のゲームを他にプレイしたことがある人は、どこかで見たような感じを受けることだろう。



  期待していたのだが、残念な仕上がりだった。グラフィックはUE3のMODレベルで没個性的。銃撃戦は安っぽく、せっかくのアクション性も有効に活かされていない。敵AIの出来がもう少しまともなら、このアクション性が活きてくると思うのだが…。