パートのおばちゃんと株と税金について話した

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以前に職場のおばちゃんが私の影響で株式投資を始めた話をしたと思う。最近は色んな記事を読んで理解を深め、日本株を大胆にいじり始めたらしく(米株は円安の影響で難しい)、三菱商事や商船三井で含み益がかなり膨らんだものの、事業規模の小さい会社の株が大きく下落して損切り。最終的にトータルは少しだけプラスで利確できたという話を聞いた。

私は「株の売買は楽しいけど今は難しい局面だし、調子に乗って冒険しすぎると痛い目を見るかもしれないので余力を残してやった方がいいですよ。自分の許容を超えた信用取引やレバレッジは危ない」と言っておいた。休みの日は株の情報収集をずっとしているらしく、のめりこみ過ぎで心配である。

そのおばちゃんは最近のインベストインキシダの政策に不満があり、「外国への投資や安倍さんの国葬に対して私の税金が勝手に使われるのは許せない。国の借金がどんどん膨らんで年金が無くなる。だから株で自分の資産を増やさないと生活が厳しくなっていく」という意見だった。税は財源という術中にはまっているようだった。

時間が無かったのでモズラーの名刺、信用貨幣制度、信用創造、租税貨幣論、税の本当の役割については話せなかった。「日本政府や日本銀行は日本円の発行体なので国民から回収した税金を財源として使っているわけではないですよ。年金も通貨発行すれば高齢者に20~30万くらい配っても問題ないですよ」と言うとポカーンとした顔をしていた。今の私の能力では5分程度の説明時間が必要で、1分で財政破綻論や税財源論を切り崩すのは難しかった。

株や経済に興味を持っている人でも財源論に縛られた考えを持っている人が主流で、この国の病症は根深い。数年前に岩間好一が「統一教会は危険」と発言しても冷笑されていたが、今なら賛同する人も多いのではないか。暗殺や暴力は許される行いではないが、そこまでしないと気が付かない日本人の平和ボケには呆れる。

失われた世代の当事者である私はでたらめな財源論を振りまいた詐欺師集団を許せないし、この期間に失ったもの、本当ならできていたものがないのは残念で仕方ない。

私自身は数年前から金本位的な考えがおかしいのではないかと思い始めたが、 信用貨幣制度を理解してようやく考えが改まった。理解してしまえばどうとでもない話なのだが凝り固まった常識と言われているものを切り替えるのは難しいのだろうと思う。今では完全に切り替わってしまったので、なぜこんな簡単なことを理解できないのかという呆れの方が強くなっているが、少しずつ理解を広めていって流れを変えていくしかないのだろう。

山上徹也さんの境遇は心のどこかで同情してしまう部分はあるものの、しかしながら暴力を行うのは人道に反している。言論によって変えていく他ない。

初めは理解されなくても、煙たがられたとしても、最終的にみんなでアガッていく未来を見据えて、財源論を否定するしかない。政治経済に興味ない、政治経済の話をするやつはウザいというポジションをとっても無関係ではいられない。むしろ、国民全体がそういうポジションを取った結果がこの20年。財政破綻論に毒されていた頃の自分がそうだった。私たちが見て見ぬふりをして自己責任で片づけたから 山上さんのような事件が起こった。

今の状況は非常にもどかしいし、ショックドクトリンに流れたくなる気持ちも理解できるが、やはり暴力や革命思想はいけないと思うし、そういうことを考えている人は思いとどまってほしい。生活が苦しい人は生活保護を申請したり、一人で行くのが怖いならそういう活動をしている団体を頼るべき。政府は国民の生活を安定させるために存在している。頼るのは恥ずかしいことではないし、あなたは一人ではない。

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