目まぐるしく変わるゲームデザイン – It Takes Two

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10時間でクリア。A Way Outを開発した会社の最新作。A Way Outも色んなゲームの詰め合わせで飽きることがなかった。今回はファンタジーな世界観をより活かして、多様なパズルやステージが用意されている。

こういうアクション・アドベンチャーでは進行が進むに連れて、使えるアイテムやできることが増えて、パズルやアクションが複雑化していく傾向が多い。

本作では新しいアイテムを入手しても30分~1時間もしたら取り上げられて、また別のアイテムでパズルを解いていくことになる。例えるなら新しいおもちゃを渡されて、飽きる前に別のおもちゃを用意されているようなものだ。

前者のようなアイテムが増えていって複雑化すると難度が徐々に高くなってしまうが、本作では別のアイテムに切り替わるため、難度が抑えられているように思う。協力させることがテーマなので幅広い層に遊んでもらえるように低めに抑えた作りは正解。できることがガラッと変わるので新鮮味もあり、飽きを感じにくい。

物語は、両親に復縁してほしいと願う娘によって、両親が人形に変化し、人間に戻るために協力し合うという内容。ステージは物置小屋、庭、宇宙、子供部屋、スノードームなどが誇張して表現され、両親の出会いや娘との思い出を振り返ることになる。

ステージの作りがとにかく豪華である。小物やデザインが凝っていて、本筋に関係のないミニゲームも用意されていて、探索が楽しい。A Way Outも凝った内容だなぁと思っていたが、今回の作り込みはさらにエグい。圧倒的な物量でよくこれだけ作ったなぁと感心してしまう。

問題点としては、協力してくれる相棒がいないとプレイできないことだ。ディズニーの3Dアニメのような世界観なので幅広い層が楽しめるようになっているが、一緒に10時間程度付き合ってくれる相棒がいないと成立しない。

あと、後半があっさりとした展開なのが惜しい。これだけ作り込んでいたのにサクッと終わってしまって拍子抜け。納期が迫っていて、仕方なく切ったのではないかと思うような展開。惜しいところはそこくらいで、恐らくほとんどの人が「これは面白い」と高評価する内容に仕上がっている。

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