だんだん運が回ってきたようだ。この調子でストーンファング坑道を攻略することにしよう。あの蜘蛛が待ち構えていたトンネルをさらに奥へと進むと、向こうから赤いオーラに包まれた人間がやってきた。ダンジョン内でまともな人間を見たのはこれが初めてだ。突然の人間の登場に胸が高鳴る。彼もまたデーモンのソウルを求めて、彷徨っているのか。
彼は盾を構えながら、じりじりと近付いてきた。友好的ではなさそうだ。それならばとこちらも盾を構える。彼は目の前まで近付くと、突然棍棒を振り下ろしてきた。盾で防ごうとしたが、強烈な一撃に態勢を崩される。もう一度攻撃を繰り出そうとしていたので、とっさに前転で回避した。
すると、彼の背後に回ることができ、そこへ剣で斬りかかった。しかし、そこらへんのモンスターよりも頑丈でまだ倒れようとしない。彼が態勢を立て直す前に、続けざまに攻撃を加えていくととうとう力尽きた。いつもとは違う戦いに肝を冷やしたが、なんとか無事に決着がついて一安心だ。しかも彼は大量のソウルを持っていた。有り難く頂戴しておくとしよう。
さらに進んでいくと、キラキラと光り輝くトカゲを発見。前の溶岩トカゲとは違った美しさだ。しかし、少し近付くとトカゲは一目散にトンネルの奥へと逃げていく。これはお宝の匂い・・・長年のカンがそう訴えかけている。私は目の色を変え、トカゲを捕まえるために疾走する。ここでお宝をみすみす逃すわけにはいかない。
トンネルを勢い良く駆け抜け、ようやくトカゲに追いつこうとした時、トカゲがふっと目の前から消えた。一体何が起こったのか。次の瞬間には私は宙に浮いていた。いや、奈落の底へ真っ逆さまに落ちていたと言った方が正しい。そして、地面に叩きつけられ、命を落とした。冷静さを欠いたのが運のツキ。命は儚い。
せっかく手に入れたソウルを失うワケにはいかない。再び目覚めた私はさっそく先程の場所へと舞い戻る。もちろん、さっきよりも慎重にだ。トカゲを見つけても今度は冷静に対処し、追いつけなさそうだったので早々に諦めた。そして、崖で血痕を発見し、ソウルを回収。これで一安心だ。
トンネルを抜けると、そこには生身の冒険者が居た。何やら奥の方にあるお宝をプレゼントしてくれるらしい。しかし、お宝の上には巨大なクマムシが居て、危険な香りがするのは気のせいではないだろう。まず、上に登ってからクマムシを倒すことにした。背後まで近付いてもクマムシは気付きやしない。おまけに攻撃しても無視ときた。よっぽど鈍いのか、それとも冬眠中なのか。チャンスとばかりに攻撃するが、クマムシの頑丈な皮膚にはほとんどダメージを与えられない。蜘蛛の時とと同じように長期戦に陥らざるを得ない。とはいえ、今回は一方的に攻撃するだけなので安全だ。
ようやくクマムシを倒したと思いきや、やつの体が炎に包まれ、これまた危険な雰囲気。すぐにその場所を離れると、数秒後にクマムシは爆発した。さきほどの冒険者は爆発に巻き込まれたようだが、それでも命は落とさなかった模様。あんな爆発に巻き込まれて、よく無事だったものだ。しかし、依然としてお宝は危険な香りがしているので、ここは無視を決める。また、今度取りに来るとしよう。
坂を下って行くと、空飛ぶクマムシの大群がいきなり現れた。こうして毎回、冒険者を襲っているのだろうか。見事に息が揃っていて、感心してしまう。しかし、クマムシたちの動きは遅く、簡単に振り切れそうだ。硬いクマムシを相手にするのは面倒だったため、ここはスルーすることにした。
そして、坂の一番下まで到達すると、今度は地面からミミズが飛び出してきた。慌てて後ろに下がると、ミミズは酸を吐き出してくる。空飛ぶクマムシに、酸を吐くミミズ。どこもかしこも罠だらけ。ダンジョンに平穏はない。一時も気は休まらない。
ミミズは頭が弱点のようで、集中的に狙うとあっさり生き絶えた。クマムシもこれくらい柔ければ有り難いのだが。ミミズ地帯を抜けると、再び薄暗いトンネル。その先には溶岩と巨大なクマムシが待ち受けていた。命を失いそうな、そんな危機を察知した私は一度戻ることに決めた。なぜならソウルが10000も溜まっていたからだ。これだけのソウルを安々と失うワケにはいかない。地道な強化が後で役に立つはずだから。
冒頭のファントムはプレイヤーではなく、AIです。この頃はオンラインのシステムをまだ把握していなかった為、「アワワワア(((( ;゚Д゚))))PKキター」とドキドキしてしまいました。ファントムは通常のモンスターよりも頑丈かつ動きが読みにくくて苦労します。しかし、プレイヤー操作の本物のファントムはそれ以上に恐ろしい。
コメント
坑道2も地獄・・・いや、どこも地獄
どこを選んでも楽じゃないのがデモンズ・・・
どこから攻略したら良いのか分からないのがデモンズ・・・
デモンズはプレイレポートでも面白いですねぇ
最後のコメントがプレイヤーコメントだとやっと気付きました。
今まで、UNKさん以外の誰かが任意でコメントを入れているのかと思ってた(^_^;
とまれ、レポート風レビューはやっぱり面白いですね。臨場感がありつつ、ちゃんとプレイレポートになっているのがさすガッス!
>>TiKuWaさん
文中でメタ的なことを書くと雰囲気が損なわれるので、文末にコメントとして入れてみることにしました。
言いたいことは文末で言えればいいかなと。