Gunfire Reborn – キャラがかわいい洗練されたローグライトFPS

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ランダムなアイテム生成や強化要素によって毎回展開が異なるローグライク、あるいはローグライト(ローグライクよりもゆるい設定のもの)。そのジャンルとFPSを組み合わせたゲームは数あるが本作はその中でも特に洗練された作品の一つと言っていい。「今までそういう類のFPSを遊んできたけれどどれもいまいちなんだよなぁ……」という方にも遊んで欲しい。

マップの種類は迷宮、砂漠、浜辺の三種類あり、迷宮→砂漠→浜辺の順番でクリアしていく。一回のクリア時間は約40~50分。各マップの最後にはボスが用意されており、三体のボスと戦わなければならない。マップの構造は多少はランダムな組み合わせではあるものの、バリエーションは少なく、数回プレイすれば見慣れたものとなる。

戦闘はアリーナ形式。マップに登場した敵をすべて倒すと次へと進むことができる。一回の戦闘は状況にもよるが数秒から二分くらいで短め。戦闘→お金やアイテムを拾う→店や鍛冶屋がいたら買い物→次の戦闘の繰り返し。だらだらと戦闘が続いていくわけではなく、短い間隔で小休止を挟み、自分のペースで進める。

所持できる武器は三種類。詰み対策の弾薬無限の銃は固定、残り二つは自由。武器はプレイ中に拾えるものを利用していく形式。持っていくものを選べたり、引き継ぎは行えない。武器にはランダムな性能が付与され、それがゲーム展開を大きく左右することになる。付与された能力次第でゴミだったり、化けることも。

攻撃属性は炎、電撃、毒の三つ。炎はヘルス、電撃はシールド、毒はアーマーに有効で、それぞれ状態異常も引き起こす。二つ以上の状態異常が重なるとさらに強力な効果を生む。

敵には弱点部位が一つあり(主に頭部)、そこに命中すれば倍以上のクリティカルダメージを与える。弱点を狙うのがかなり重要で、できれば狙っていきたい。ただし、小さい敵はちょこまかと動くことが多く、なかなか狙いづらい。

クリティカルの他にラッキーショットというダメージもあり、武器に付与されていることがある。これは弱点に当たらなくてもクリティカルダメージを与えられる。

スクロールというアイテムは様々な能力をプレイヤーに与える。攻撃したら弾薬やヘルスを回復したり、移動速度を上げたり、一回死んでも復活できるなどメリットのみのものもあれば、与ダメージと被ダメージを同時に上げたり、クリティカルダメージを上げるがそれ以外のダメージを下げるなど、メリットとデメリットが混在したものも存在する。

金爵はキャラクターの能力を引き上げるアイテムでメリットのみ。大幅に強化されるものが多いがどれが出るかはランダムなので望んだようなキャラクターに育たないことも。

ゲームオーバー、あるいはゲームをクリアすると入手したソウルエッセンスでタレントを強化できる。タレントは永続的な強化となっている。与ダメージやヘルスや所持弾数を上げたり、お金の入手量を上げたり、鍛冶屋での強化回数を増やすなど、基礎的な部分を強化できる。タレント以外の拾い集めた武器やスクロールは毎回リセットされる。

以上が本作の基本的なシステムとなる。タレントによる強化要素があるのでプレイすればするほど楽になっていく。純粋なローグライクに比べるとゆるい設定(ローグライト)だ。初めは火力不足が際立つがプレイを重ねるほど暴力的なインフレを起こしていく。

属性、クリティカル、ラッキーショットのどれか一つでも付いていれば逆転の可能性が高まり、運良く重なれば敵が秒で溶けていく。しょぼい武器でしょぼい戦いを強いられた先で一気に形勢逆転へ持ち込めた時の快感がたまらない。

今まで様々なローグライク系のFPSを遊んできたがどれもイマイチで、このジャンルの組み合わせは相性が悪いものだと思っていた。しかし、本作は適度なランダム要素と強化要素を組み合わせ、遊びやすい作品へと仕上げている。なにより中国のメーカーがここまで洗練されたものを出してきたことに驚く。

唯一の欠点は最初の数時間はタレントがあまり強化できず、禁欲的なプレイになりがちな点だ。数回遊んだ程度では全貌は見えてこない。長時間プレイを続ければ爽快感もそれに比例して高まり、敵を押し潰していく快感を味わえるだろう。

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