アトリエシリーズのアーランドシリーズ第一作目。その後、トトリのアトリエ、メルルのアトリエ、ルルアのアトリエと続く。私はマリー、エリーのアトリエ以降は未経験。セール時に不思議シリーズ(ソフィー、フィリス、リディー&スール)も購入したのでボチボチやっていきたい。
物語は、実力はあるのに働かない師匠の代わりに新米錬金術士のロロナが王宮の要求に応えるというもの。三ヶ月毎に依頼があり、期日までに要求されたものを製作して納品しなければならない。
主目標の他に副目標もあり、こなすことで報酬がもらえる。三ヶ月という納期は設定されているが主目標の要求は緩く、難度は低めに設定されている。目標が更新される毎に行ける範囲や調合できるアイテムは増え、徐々にできることが広がっていく。主目標がやるべきことを明確に表しており、導線がしっかりと引かれているので迷いにくい。
ゲームの流れは外の採取地へ出かけ、そこでモンスターと戦って素材を収集。アトリエへ戻って調合でアイテム作成、そのアイテムで王宮の要求や街のクエストを完了させるという流れとなっている。
今作はフル3Dなのだがカメラを自分で動かすことができず、カメラが自動で追従する形式になっている。カメラを自由に動かせると見えない部分まで作り込まないといけないのでこういう形になっていると思われる。しかし、キャラクターの進行方向の先が見えず、マップの移動ポイントが分かりづらく、構造が把握しにくい。
モンスターはシンボルエンカウントで、戦闘は速い順から行動できるという形式。オーソドックスなシステムで捻った部分はなく、戦闘のバランスはかなり緩い。
調合は素材と素材を組み合わせることでアイテムを作成できる。素材には品質や特性が設定されており、完成品の出来を左右する。例えば、装備製作に必要なインゴットを調合で作成する場合、防御力+やダメージ回復などの特性が付いた鉄で作る方が強い装備品に仕上がる。
物語は王宮の要求に応えられなければ無職という厳しい内容なのだが登場人物が全員善人で雰囲気がほんわかとしており、楽観的なロロナの性格も相まって優しい世界が展開されている。普段、殺伐としたゲームをプレイすることが多いので久々にカルチャーショックを受けたというか、癒やされている。
ゲームではバトルロイヤル、アニメやマンガでもバトルロイヤル形式のものは人気だが、たまにはこういうほんわかしたものも悪くなく、癒やし系&日常系の魅力はここにあるのではないかと思う。ストレス社会に生きる我々にこそ必要なゲームなのかもしれない。
目標に納期はあるものの難度は非常に低く、まったりと遊ぶことができる。素材を集めて調合しての繰り返し、地味な作業が面白い。
イベントも豊富で目標をこなしたり、一定時間が経過する毎に会話がある。立ち絵もコロコロと表情が変わり、門脇舞以さんの好演もあってキャラクターの掛け合いが楽しい。こういう会話イベントは好き嫌いが分かれると思うのだが私はプリズマイリヤが大好きでそのノリに近かったので楽しめている。