Deus Ex: Human Revolution – 快感♥電子(2)

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デトロイトから上海へ。初代と同じく、上海は薄暗くて小汚い。全体的な雰囲気は初代を彷彿とさせるものがあり、原作に対する敬意を感じる。幸か、不幸か、生気を感じられないAIの動きも似ている。

全然関係ないが上海の掲示板に貼られている失踪者の写真が某フィギアスケート選手ぽい。

上海は立体的な作りになっているので落下のオーグメントがあると便利だ。落下時に左クリックを押しっぱなしにしていると地面を叩きつけ、周囲の敵を吹き飛ばす。これはアサルトプレイな人にオススメか。ただ、落下中はアニメーションが表示される為、過去作のように落下中に移動制御が効かない。完全な垂直落下しかできないのが辛いところ。落下中は反重力制御的な動作でふわっーと落ちていくのだが、どうせならこれは主観視点で体験がしたかった。ふわふわタイムを自分の視点で楽しみたかった。

主人公の記憶に関する話題が現れ、これは記憶屋ジョニイ的な展開があるのではと想像する。初代がニューロマンサーエンドだったわけで、今回はカウント・ゼロや記憶屋ジョニイをネタにしたとしても不思議ではない。主人公の名前がアダムなのだから、カウント・ゼロのごとく電脳世界にイブ的な存在が現れるとか、メーガンが思わぬ形で復活するといった展開もあり得る。

一度に二人以上を気絶させるマルチテイクダウンは発動しない時もあるのが怖い。普通なら二人を気絶させるには2スロットのエネルギーが必要になるが、そこを1スロットで一度に済ませられるのは便利なものの、発動しないこともあるのでは意味がない。

特定の壁を破壊するオーグメントは、破壊できる壁は決まっているものの、重要な場面でそういう壁が配置されているので取っても悪くない。壁の周辺に敵が居れば転倒させることもできるし。デトロイトか、上海かは忘れたが、壁を壊さないと到達できない場所に隠し部屋があって、そこにPraxisがあるので元は取れるはず。

グレネードは1個につき、1スロットが必要だが、威力が強力なので持っておくと何かと役立つ。人間相手ならグレネードを使うまでもないので、爆発や毒ガスタイプは重要ではないが、EMPグレは多脚ロボを一撃で破壊できるので使い勝手がいい。

小さなロボットはハッキングすることで味方にすることができるが、自分で操作できないのは残念。それにロボが敵を倒すと20XPの経験値しか手に入らないので有難みがない。気絶や暗殺で倒して50XPもらった方が得。アサルトプレイでは10~20XPで、ステルスプレイなら50XPもらえるという設定なのでもったいないシンドローム患者としてはステルス推奨。敵を10体倒したら300XPも差が出るのは大きすぎる。それにミッション中に一度もアラームを鳴らされなければ追加報酬で500XPももらえるのでステルスせざるを得ないだろう。

この仕様はプレイの幅を狭めている感が否めない。ボス以外の敵はステルスで倒せるようになっている為、もう15時間以上プレイしているのだがまともに銃撃戦をやった試しがない。あとロボットは破壊すると40XPもらえるので、ハッキングして仲間にしても最後は壊した方がいい。

ボスは消化器やグレネードを投げて、銃を撃つだけの簡単なお仕事。相変わらずというか、単なるゴリ押し戦で面白みに欠ける。初代のガンターやアンナ戦もそんな感じだったので原作へのリスペクトととれなくもないが、ここはもう少し頑張って欲しい。Alpha Protocolの方がよくやっている。

それとボスは絶対に倒さなければならず、避けられない。自由度としては過去作に劣る。ボス部屋には武器がたんまり置いてあって、ステルス用の人でも積まないようになっているがご都合主義的。何かの装置を作動させて倒せるようなルートもあった方がベターではないか。一番良いのは初代のようにボス的な存在でさえ無視できることだが。

インベントリを最大まで拡張したが、それでもスロットが足りない。クロスボウやロケラン、ミニガンは場所を取り過ぎるのでなくなく諦めて、店に売った。取捨選択もDeus Exの重要なファクターなのは重々承知しているのだが、VTOLに保管箱的なものが欲しい。それと格闘アニメーションが採用されたことで、近接武器がなくなり、窓ガラスを自由に割れないのはどうにかしてほしい。窓ガラスフェチの私としてはこの点は低評価にせざるを得ない。青龍刀やドラゴントゥースソードで窓ガラスをぶち割れないゲームのどこがDeus Exなのか。どうせやるなら窓ガラスを叩き割る格闘アニメーションも作って欲しかった。

ロックピッキングはハッキングへと集約された為、ハッキングさえ鍛えておけばほとんどの扉は開けられる。初代では取捨選択しなければならない場面が多く、開けられない扉がたくさんあって、後ろ髪を引かれる思いをしたのだが、今作ではそういった傾向はない。しかしながら、探索すればするほどボーナス経験値が入るので、さっさと先へ進みたい場合もすべて探索してからじゃないと先へ進みづらい面はある。

ハッキングのミニゲームは、こういうミニゲームの中ではよく出来ていて面白い。Bioshockの水道管ゲーは短絡的で、作った人間の頭を疑うほどの出来だったが、こちらは複数回のプレイに耐える内容。しかしながら、ハッキングの数が尋常ではない(マジで!)のは流石にどうかと思う。ロックピッキングが無くなったので、その皺寄せが集まっているのだろうが量が多すぎる。あとメールの量も莫大。これは日本語版じゃないと読む気がしない。

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