E.Y.E: Divine Cybermancy – ハイテンションでランエンドガン(1)

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サイバーパンクを題材にしたFPS/RPG。スパイである主人公は精鋭僧兵組織E.Y.Eに潜入し、派閥争いに巻き込まれるというストーリー。ゲームの進行は司令部のコマンダーからミッションをもらって成功させると次のゾーン(戦闘地域)が開けていく形式。司令部には武器屋やインプラント屋がある。アンロックされたゾーンへは行き来が可能で、ゾーンへ入る度に司令部からランダムミッションが送られてくる。そのミッションを成功させると報酬がもらえるので、レベル上げやお金稼ぎができ、気に入ったゾーンで何度でも遊べるようになっている。

ミッション内容は、機械のハッキング・爆弾設置・機械設置・デウスエクスマキナ殲滅(サイバーデーモンのようなボス)・防衛・要人暗殺など。それらのミッションが一つのエリアに混在し、どのミッションからクリアしていくかは自由である。敵はリスポーンする為、いつも気が抜けない。敵は弱めの設定で、胴体に数発撃てば倒せるほど脆い。一体の強さよりも数で押してくる。戦闘はテンポが早く、昔のアクションFPSライクな展開が楽しめる。

ハッキングはコマンド式のRPGのような戦闘になっており、セキュリティの体力をゼロにすれば勝ち。ハッキング中は無防備にならざるを得ない為、シングルプレイの場合はタレットやクローンやドローンを配置して対策する必要があるだろう。タレットや機械以外に、雑魚敵もハッキングすることが可能となっており、成功すると操作を奪うことができる。その敵を操作して内部を探ったり、敵を攻撃することもでき、上手くいけば自分の手を煩わせる必要なく、敵を片付けたり、要人暗殺も可能になっている。

ただし、敵の操作は通常とは異なり、画面に表示される方向キーを使うことになるので操作性は悪く、手間もかかりがち。なにしろ主人公が強すぎる設定の為、あまり効率が良いとは言い難いが、サイバーパンクでよくある電脳ジャック行為をゲームで再現したのは偉い。主人公がもう少し非力であればジャック行為が活かされたかもしれない。なんにせよ出来るのと出来ないので大違いで、こういうサイバーパンク的な要素を取り入れた点は評価したいところだ。

レベルが上がるとポイントがもらえて、自分でステータスを振り分けられる。一応、面倒な人用に自動振り分け機能も搭載している。このステータスがプレイヤーの能力に影響してくる為、やりたいプレイスタイルが決まっているのであれば考えて割り振らなければならないだろう。また、ステータスが武器やアクションスキルの取り扱い条件になっていて、強力な武器はSTRやACCを求められたり、アクションスキルの場合はHACやPSIが高くなければ習得できないものがある。

アクションスキルは20種類用意されている。移動速度アップ、ジャンプ力アップ、光学迷彩、敵を見易く表示する、ゴースト作成(自分の姿のホログラムを作る)、クローン作成(自分のクローンを作って戦わせる)、弾薬でヘルス回復などがあり、戦闘で大いに役に立つ。

特に光学迷彩はタレットや敵を欺けるので面倒なところをスルーしたり、回復する為に隠れたい時などに重宝する。アクションスキルはエネルギーを消費するが、ダッシュも同様にエネルギーを消費するので、アクションスキルを多用したい人はエネルギーを重視してあげるといいかもしれない。デフォルトの状態でもいくつかのアクションスキルを習得しており、アクションスキルを使う時はリング状のショートカットに登録してすぐ使用できるようにしておくといいだろう。

14種類のサイバーインプラントを強化することによってステータスやアクションスキルにボーナスが与えられる。サイバーインプラントはいつでも強化することができて、金さえあればいくらでも強化できる。しかしながら、メインミッションだけではほとんどお金が貯まらないので、強化したい場合はゾーンで稼ぐか、COOPに参加しなければならないだろう。

ゲームが進むとリサーチアイテムを入手し、これを研究することによって、アクションスキルやアイテムが使えるようになる。研究には時間とお金が必要で、研究費用を多く支払えば早く終わるが、費用が少ないとそれだけ時間もかかってしまう。研究時間はDay/Hourで示されるが、これはゲーム内時間なので思っているより時間はかからない。研究ではまずメディキットを重視したい。これがないとヘルスの最大値まで回復ができないので、なるべく早く済ませた方がよい。メディキットの研究が終わるとロッカーに現れるので、それを一つ持てばメディキットによる回復ができるようになる。ちなみにメディキットは左クリックでチームメイトを回復、右クリックで自分を回復できる。負傷(ダメージを徐々に受けていく)をしている時はアクションスキルのメンテナンスを使うことによって直せる。

武器や弾丸はロッカーから無料で調達できる。武器はハンドガン・アサルトライフル・サブマシンガン・スナイパーライフル・ミニガン・カタナと一通りの種類が揃っており、武器選択の自由度は高い。武器屋で銃を買うとそれもロッカーに並ぶようになる。アーマーはライト・ミディアム・ヘヴィーの三種類があり、防御力と重量が異なる。インベントリーはスロット式で、重量の要素もある。重量が重くなるほど移動速度が下がる。軽装備でテクニカルに立ちまわるか、重装備で豪快に攻めるか、組み合わせ次第で色々な攻め方が可能だ。

COOPはキャンペーンモードとミッションモードがあり、前者はCOOPでストーリーを楽しむモード、後者はゾーンでミッションだけを次々とクリアしていくモード。両方のモードも計32人まで対応している。公式的にはキャンペーンモードは4人、ミッションモードは8人くらいまでが最適なバランスとのこと。

ミッションモードの野良プレイはSvencoopのノリに近く、それぞれがバラバラになって各目標をクリアしていく傾向が強かった。防衛目標以外は協力がそれほど必要というわけではないので気軽にプレイできる。みんなでワイワイとお祭り騒ぎで楽しめる手軽さがある。特に何もしていなくてもミッションをクリアすれば報酬をもらえるので、お金を手っ取り早く稼ぐには最適だ。COOPで稼いだお金や経験値はシングルプレイにも活かされる(キャラデータが共通)。レベルが多少違ってもHellgate:LondonやBorderlandsほど影響がないので、低レベルでも気兼ねなく参加しても大丈夫だ。ただ、鍵をかけてフレンドとプレイしている人が多く、マイナーゲーム故に人口も少ない為、旬を逃すと野良プレイはできなくなる可能性が高い。ミッションマップは全部で7種類あり、目標は毎回ランダムに設定されるが、マップ数は少なく感じる。

サイバーパンク要素を含んだゲームプレイとMORPG的なCOOPということで、Deus ExとHellgate:Londonを融合させたようなゲームと表現するのが最適だろうか。テクニカルなスキルをいくつも持っているが銃撃戦の比重が強い。全体的に作りが荒削りで洗練されておらず、覚えることもたくさんあって始めは躊躇してしまうが、分かってくると段々面白くなってくる。現代の優等生的な作りのコンソールシューターに慣れている人からすると「ダメなゲーム」に見えてしまうかもしれないが、昔からPCでFPSをプレイしている人からすると、妙に懐かしいというか、粗い部分も「この荒々しさがPCゲームだよねぇ」と納得してしまう臭いや雰囲気を感じる内容になっているのではないかと思う。個人的には、ハイスピードな展開で行われる野良のCOOPミッションが楽しくて、こればかりやっている。

コメント

  1. やっぱり面白そうですね。
    ・・・難しそうですけど。
    取り合えず確保しておく方が無難か(^o^)

  2. ラフな作りですし、重箱の隅をつつけば悪いところもいっぱいありますけど、それに負けない魅力がありますね。
    PCゲームらしいFPSで今年の中では一番楽しめています。

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