The Convenience Store | 夜勤事件 – 想像を掻き立てる現代ホラー(感想)

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2019年から精力的にホラーゲームをリリースしているChilla’s Artさんの新作。深夜のコンビニが舞台、バイト中に不思議な事件に巻き込まれることになる。

Chilla’s Artさんの製作するゲームジャンルは大きく分けて二種類存在する。1つ目は妖怪や化け物から追いかけられるスリラー、2つ目はいやーな雰囲気でじわりじわりと心理的な圧迫感を与える現代ホラー。今作は後者の路線となっている。

まずは家でコンビニ飯を食べ、夜の住宅街を抜け、コンビニへ出勤することになる。今回は主人公の日常がしっかり描かれている点にも注目したい。じめじめしたアパート、薄暗い夜道、煌々と光るコンビニの明かり。「こういうのあるよなぁ……」というシチュエーションが満載だ。何気ない日常、生活感が描かれることで没入感も高まる。

ヤバいババア

バイトをしていると、もちろん買い物客もやってくる。なにかあるんじゃないか。ヤバいやつじゃないかと思わず疑心暗鬼に陥り、一人一人を凝視してしまう。ワンオペと深夜という状況が想像を掻き立て、いやーな雰囲気の中でバイトを続けなければならない。

ゲームのボリュームは今までで最長。「おかえり」が約20分、「事故物件」が約40分、「犬鳴トンネル」が約1時間、今回は1時間半に及ぶ。第一夜、第二夜という風にチャプターに分けられており、先の読めない展開も魅力的だ。

問題はエンディングの仕様だろう。選択によってエンディングが変化するのだがこのゲームにはセーブがなく、もう一つのエンディングを見る為にはまた始めからやり直さなければならない。

せっかくチャプターで分けられているのだから、そこからやり直しが可能であれば遊びやすかったのではないかと思う。ちらずあーとさん、赤マントや雪女はセーブがなくてもいいですけど、こちらの路線はチャプター機能かセーブ機能を入れませんか?(提案)

コワモテ配達員
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