Far Cry 5 – 洗練されたFar Cry 2(1)

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Far Cry 2のバディシステム、Far Cry 3の印象的なキャラクターとゲームの構造を皮肉ったストーリー、Ghost Recon Wildlandsの地域制圧を混ぜ合わせたような内容。Far Cryの舞台は今まで極端なところが多かったので牧歌的なアメリカを舞台にしたのは意外に新鮮味がある。

作業感の強い電波塔巡りが削除されたお陰で自分でマップを探索して楽しもうという気にさせる。ダイヤモンド集めとか鷹ポイントなんていらんかったんや。

Perkが導入され、バックパックや武器スロット開放の為に浅い狩り作業を強いられることが無くなったのも好感が持てる。The Hunterシリーズのような作りこまれた狩りならまだしもFar Cryのそれは浅いものでしか無い。作業感が強かったのでメインシステムに絡まなくなったのは好印象。Perkは武器やアイテムをいろいろと使っていれば自然と溜まっていき、自由な戦闘のゲームデザインとも合致している。

各地域で困っている人を助けるとバディとして雇える。スペシャルなバディは隠密に長けた人や航空支援が得意な人、索敵スキルを持ったワンコや頑丈なクマーなど多彩。どの人物も能力が高く、攻撃命令を出しているだけで拠点制圧ができるレベル。分隊長プレイを楽しめる点が本作の特徴とも言える。

Far Cry 2の時はほとんど意味を成していなかったバディシステムがようやく正しい形で実現された。会話も細かく用意されており、バディの組み合わせで色々なパターンの掛け合いをしてくれるのは感心。

マップは3つのエリアに分かれており、各エリアのミッションをこなしてレジスタンスポイントを溜め、ボスを討伐する。
Ghost Recon Wildlandsの規模をそのまま小さくしたような感じだ。レジスタンスポイントが溜まっていくと強制イベントが入り、ボスとのイベントシーンに入る。

各登場人物の個性を描き、しっかりとした物語を提供したいという意図は分かるのだが自由に探索してたら突然イベントシーンに突入し、話の腰を折られるのが不快。はいはい、Only you Only youと次第に鬱陶しくなってくる。一本道のものならまだしもオープンワールドとは相性の悪い演出だ。

ミッションを請け負う際もその場でダラダラと長い会話が続き、間の取り方が全体的に悪い。ミッションを請け負ってから移動している際に無線で話せば済む問題ではないか?

従来のゲームシステムを見直し、遊びやすくなっているがストーリーや演出面でストレスを与えるような作りになってしまい、どっこいどっこいという印象。自由がウリのオープンワールドで濃密な物語を描くのは難しいと実感させる。

無個性な主人公をプレイヤーに見立てて話しかける手法は単純にうまくいっていないように感じる。キャラクターがいないのと同然でそこには共感が発生しないので話に入り込めない。

銃のリコイルがほとんどなく、銃撃感に欠けるのもマイナス。銃撃戦がまったく面白くない。

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