青龍さん、ZOEさんとCOOPで5時間でクリア。シングルモードをそのままCOOP可能となっており、最大4人までプレイできるようだ。プレイキャラクターの見た目は異なるが性能はすべて同じである。前評判が最悪だったので期待値は低かったが、個人的にはとても楽しめた。それは優しそうな人がいいことしてもあまり評価されないが、ヤンキーが良いことするとクッソ評価される理論に近いかもしれないし、COOPなので細かい粗はシングルでやるよりも気にならず、バグ的な要素も笑って楽しめるせいかもしれない。
まず一番気になったのはエイリアンがスタックする点だ。オブジェクトに引っかかるのならまだしも、何もない通路で突然、固まって動かなくなることが頻繁に見られる。恐らくステートマシン(状態遷移)があまりよろしくないのではないだろうか。状態遷移は簡単に言えば状況判断とその行動のことである。
例えばエイリアンのAIを単純にプログラミングしてみよう。エイリアンは下記のABCの行動を状況に合わせて実行し、それに関連付けられたアニメーションが再生されるとする。
A.人間がいる方向へ走る。
B.人間が20m以内にいる場合は何割の確率で飛びかかる。
C.人間が1m以内にいれば引っかく。
これらの状態遷移をいかに自然に見せるかがAIの優劣を決める。プレイヤーは的確に状況判断できているようなAIは賢いと感じ、それがうまくいっていないAIはバカだと感じる。ゲームというのは常に状況が変化するものであり、それに柔軟に対応するには上記のABCのプログラムだけでは足りない。
A.人間がいる方向へ走るを実行するにしても、このゲームでは人間のAIが何人かいて、COOPの場合はプレイヤーも増える。プレイヤーが一人だけなら単純に一人だけを襲えばいい。だが、エイリアンが襲う対象は常に複数存在する為、そうはいかない。その場合、誰を優先して襲うかが重要になってくる。近いものから優先する? 他のエイリアンが近くにいない者を優先する? 体力の高いものを優先する? B.人間が20m以内にいる場合は何割の確率で飛びかかるを実行するにしても複数の対象がいた場合はどうする?
前述したようにゲームは状況が常に変化する為、これらの肉付けがきちんと行わなければ自然には見えない。普通は優先度の高い行動から実行していくことになるが、もしAとBがバッティングし、うまく処理するようなプログラムではなかった場合、エイリアンはAもBも実行できず、その状況が変わるまで停止することになる。つまり、エイリアンがスタックするのは上記のような理由が問題ではないかと考える。
また、目視で確認できる問題としてアニメーションがかなり雑である。単純にコマ数が足りず、カクカクしていて、アニメーションが飛び飛びになっているように感じるところもあるし、状態遷移でのブレンドもよろしくないように見える。ブレンドというのは例えば「歩く」と「走る」のアニメーションを繋ぐことである。
Wを押したら歩く、W+SHIFTを押したら走るように設定した場合、その操作に応じて突然、アニメーションを切り替えると歩くと走るの繋ぎの部分が不自然になる。動物はそんな機械的に動作を切り替えられるものではなく、行動の間に遊びがあった方が現実的に見える。特に写実的な3Dのゲームでは重要となる。そのため歩くと走るの切り替えの際は両者のアニメーションをブレンドさせ、自然に見せるというわけだ。
それに加えてキャラクターの接地判定が甘い。例えば段差を上る際にまず右足だけ段差に乗せるとする。すると右足は曲げた状態で段差に乗り、左足は突っ張ったままになるのが普通だ。しかし、このゲームでは右足が段差に上がったら体全体が急に浮き上がった状態になり、左足が空中を浮いていたりする。それが繰り返されると高速でキャラクターが上下に移動を繰り返すような滑稽なものとなる。特にクイーンエイリアンでは接地の甘さが目についた。最近はブレンドアニメーションやプロシージャルなアニメーション生成でキャラクターの動きをいかに自然に見せるかが重要視されているが、やっつけで作られたゲームの為、大手のゲームとしては見た目の表現が残念な出来である。
COOPでは経験値システムを導入しており、レベルが上がると武器やアタッチメントがアンロックされていく。アタッチメントでセカンダリ攻撃が別物になるので、攻撃方法に幅がある。アンロックされた武器は武器メニュー(Bキー)で切り替えできる。主要武器は2つしか持っていけないのかと思ったが、武器メニューで切り替えればすべての武器をいつでも使用だった。エイリアン2のようなバリバリ戦闘するゲームデザインの為、いろんな武器を使用可能なのは利点といっていいだろう。
パルスライフルがやや強めではあるが、他の武器が使えないわけではない。パルスライフルはエイリアンでの主要武器なので多少は華を持たせる意味もあるのだろう。敵に弾がヒットすると血や火花が出て、ヒット感もある。
エイリアンがたまに猫みたいな声で鳴く(猫からサンプリングしているのか?)、バトルライフルの音が軽いのは少し気になったが、パルスライフルやモーションセンサーの音の再現度は高い。映画通りのズバババババとピコンピコンを聞けるだけで幸せというやつだ。
敵はエイリアン、チェストバスター、ユタニの傭兵だけだが5時間程度でクリアできるので戦闘は飽きなかった。むしろユタニ戦が多く、エイリアンの出番をもっと増やしてほしかったぐらいだ。エイリアンは一度に襲ってくる量が少なく、3人でプレイするには物足りなさを感じた。また、ノーマルでプレイしたがエイリアンは複数でガンガン襲ってくるわけではなく、単体で空気を読んで襲ってくる感じでそのへんも不完全燃焼という感は否めない。全滅するのはもっぱらイベント戦だった。最高難易度では引っかかれただけで大打撃を受けるそうなので、エイリアン2の感覚ならノーマル難易度、エイリアン1の感覚なら最高難易度でプレイするのが合っているのではないか。
ヘルスはHaloのようなセグメント方式。アーマーはエイリアンに引っかかれただけで全損し、ユタニ戦で効果を発揮する形だった。原作の雰囲気を再現という意味では合っているだろう。ヘルスが無くなると戦意喪失状態になり、専用の体力が無くなると死亡。他のプレイヤーが蘇生に成功するとヘルスフルで復活できる。協力要素はそれぐらいでオーソドックスなCOOPとなっている。
常に仲間AIと行動し、単独行動はほとんど無い。基本的にAIが先導してくれるが、やや急ぎ過ぎな感は否めない。スマートガンを装備したオニールがバリバリ言わせながらイベントガン無視で常に敵に突っ込んでいく印象が強い。イベントは頻繁に入り、手が込んでいると感じる部分はあるものの(最近ゲーム製作をしているので余計にそう感じる)、見ている暇がないくらいに忙しく追い立てられるのが残念に感じた。セントリーガンを置いての戦闘、パワーローダー戦など、エイリアン2をリスペクトしたシーンがいくつかある。
中でも面白いイベントは自爆エイリアンのスニーク戦である。自爆エイリアンは音を立てると寄ってきて自爆する為、ゆっくり歩きながら避ける必要がある。ここでは丸腰なので回避するしかない。自爆エイリアンが真横まで寄ってくるシーンは映画でリプリーが追い詰められるシーンを彷彿とさせ、COOPでは盛り上がるに違いない。緊張感とユーモアを感じさせる秀逸なシーンである。こういうダルマさんが転んだ形式のスニーキングも面白いねぇ。
行き先などは分かりづらい部分はあるが、これはモーションセンサーを使用すれば行き先が分かるようになっている。モーションセンサー使用時は攻撃ができないので、本来の使用(索敵)よりも探索に使用するのが主になっていた。ストーリーは中途半端なところで終わってしまうが、エイリアンらしいといえばらしい終わり方。エイリアンと戦う展開が重要な作品だからね。攻防がちゃんと描けていたら結末はどうでもいいんですよ。
見た目に問題があり、時間的なボリュームが短いものの、COOPゲームとしてはかなり楽しめた。映画をリスペクトしたシーンが多い為、最低でもエイリアン2だけでも見ておくとより楽しめるだろう。COOPなら言うほど悪くないよ。
コメント
シンプルな撃ちまくりのCo-opとしては割と楽しめましたが、
当初の予定では役割分担が異なる4人組部隊として行動し
Co-opではAIの3人を人間が受け持つという話だったので
それが実現されていない点には失望しました。
今となっては当時のプレイ動画等で確認するしかありませんが
最初はエイリアンも味方も相当AIに問題があり、一ヶ月後のパッチで
両者をアグレッシブにして難易度調整が行われるまでは簡単過ぎるという
不満もかなり出ていた様です。問題が感じられたアニメーションの方も
これでも何回か治されている模様。
パッチ履歴
https://gearboxsoftware.zendesk.com/entries/23137551-PC-Update-Information
こんなのも有ります。Aliens: Colonial Marines Angry Review
http://www.youtube.com/watch?v=UGX2WE4QUw8
それと訂正ですが、Season Passの4つのDLCの中にはシングルプレイ用の物が
一つ存在していました(Stasis Interrupted)。例の捕らえられていたあの人に
何が起きていたのかを示す別キャラ操作のシナリオとなります。
http://alienanthology.wikia.com/wiki/List_of_Aliens:_Colonial_Marines_DLC
お疲れ様です。シンプルなゲーム内容ゆえに気軽に遊べるCOOPで、個人的にはかなり楽しませてもらいました。
シングルでも少しやってみましたが数はあまり変わらないがCOOPよりも敵がやわらかい感じでした。
ただ、難易度を上げてもエイリアンはそれほど脅威ではありませんが、ユタニの攻撃が強くなりすぎて、エイリアンゲーとして問題に感じるバランスですね。
http://www.howlongtobeat.com/game.php?id=16004
Season Passでシナリオもあるならやりたいですねぇ(安くなったら)。
平均2.5時間くらいなので本編の半分くらいのボリュームはあるんでしょうか。
DLCには曖昧な箇所が在ったんで調べました。Bug Huntは30のウェーブを
生き延びるスタイルのCo-opで武器やアイテム類は稼いだ金で購入。
収録マップ数は3個だが終盤まで到達するには相当時間が掛かる。
評判の方は結構良い。
Stasis Interruptedは4人までのCo-op可能。Co-opでのスキンは本編同様に
Co-op独自の物がJoinの順番に与えられる。ただし3人の主人公パート毎に
それは変化する。評価の方は割れている感じですね。
Bug Huntの追加マップが他には含まれていないので、Co-op目的であれば
Season Passを買うと割高になります。単体で二つ購入する方が安い。
(この辺は割引率にもよりますが)。後は買えるサイトが限定されるので
やるならセール時に連絡し合って皆で買うとかになるでしょう。
Stasis Interrupted $9.99
Bug Hunt $14.99
Season Pass $29.99
なるほど。
単体で買った方が安いんですね。
彼女欲しい。
美人の彼女とSteamゲーCOOP。
美人の彼女とSteamゲーCOOP。これってデートだよね?
妻か子供でも可。
あゝ彼女とCOOPしたい。
一句、
コープしたい
彼女とともに
やりまくり
575 by S.P.Ryosuke