クレイジーサイコレズ映画を見に行った

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映画館に行ったの何年ぶりだろう。映画館は映画を楽しむのに適していない環境であり、もはや前時代的な代物だが、円盤化を待つのは辛いので見に行くことにした。

TVシリーズは、少女の悲劇がよくできた悲劇であればあるほどエネルギーが得られる。子供が落し物を交番に届けてもエネルギーは少ししか得られないが、事故にあったり、事件を起こしたら、莫大なエネルギーになる。この世界は残念ながらそういう仕組みで回っている。要約するとそういうお話でした。少女が首チョンパしたら、発行部数も、視聴率も、あがるんだよ。他人の不幸はおいしいですからね。いろんな意味で。

少女の悲劇によってエネルギーを得て、続編映画として作られた今作。TVシリーズが綺麗に終わりすぎているので蛇足という見方もできるが、話の理屈が通っているので否定しようがない。否定しようとしてもよく考えたら反論材料が揃っている為、自己否定してしまう。理論武装を相手にしたらこんな感じなんでしょうかね。

映画では一人のキャラクターにスポットを当てている為、共感性がTVシリーズに劣るのが唯一、残念な点だろうか。TVシリーズで人間としての役目だとか、社会性といったものは十分描いているので映画でそれを二度もやる必要はないのかもしれない。だが女子中学生の個人的感情に共感するのは難しかった。リアル女子中学生ならバッチリ共感できるかもしれない。だけど私には無理だった。

小学生の時にエヴァを見て、シンジに自分を重ねていた時のようなことはできなかった。これは性別よりも年齢的なものもあるのだろう。経験不足なのかもしれない。残念ながらどっちのキャラも自分には当てはまらなかったんだよね。わたしは他人にそこまで依存したり、想ったことがないから。

でもTVシリーズのラストのような切なさは十分あった。お互いが自分をビンタして相手が傷つくような関係性、一言声をかけられたら脆く崩れそうな、人間味を残したままのダースベイダーみたいな切なさ。

年をとったせいか、涙腺がガバガバになってきまして。ドラマとか映画とか、ましてやアニメで泣くようなことなんて、十台の時は全くなかったし、お涙頂戴ドラマで泣いてるようなやつはバカにするタイプだったんだけど、いつしかバカにされる立場になってしまった。最近なんて作画がいいだけで泣けてくる。もうアホだよ。ただね、映画館で泣けないジャン?涙腺との戦いですよ。

今回の映画は半分くらいまでは泣けるんだけど、後半がまさにヒェ~ッ。涙も乾く展開。いや、予想はできた。想定の範囲内。TVシリーズが続いたら、こういう展開になるのはわかっていた。だけど本当にそうなったらなったで、ファッ!?からのヒェ~ッ。

大きな台風が来るって知ってて、雨戸閉じて対策していたけど、いざ台風が来るとやっぱりスゲェって驚く感じ。川に行ったら危ないってわかっていて、見に行って水死する感じ。心のどこかでそれはあるかもしれないけどやっぱりないって否定していたのかもしれない。

軽いちゃぶ台返しが二回、人によっては三回あって、時間があっという間に過ぎる。追憶売ります、ほど突拍子のない話ではないし、これまでの延長線上のものなのでTVシリーズほどのPKディック感はないものの、話の繋げ方がほんとうまい。ビューティフルドリーマー、オンリーユーからのスターウォーズ エピソード3みたいな。何本オチ詰め込むんだ、みたいな。最初のオチはSFネタがしっかり活かされていて、既存のネタを隅々までしゃぶり尽くした脚本には感嘆するしかない。

映像は先端アート8割ってところで、こんなもん放映してええんかとマジメに思いましたよ。コラージュ的な映像は個人的に好みではないが、アニメキャラと声優声でいい具合に中和されていて、嫌悪感はなかった。むしろトリップ感を軽く味わえた。前半のテーマがトリップみたいなものなので必然的な映像でしたね。この映画は必然だらけです。見たかったシーンも描かれているし、脚本家の趣味丸出しなリベリオン+マトリックス的な銃撃戦にも燃えた。浄化の紋章で消化したはずの欲望がついにここで。やっぱやりたかったんすねぇ。

サービスシーンが入っていて、物語の整合性をちゃんとあって、ほんとよくできてました。見終わった後にどっと疲れましたけど、良い疲労感でしたね。これはアニメ作ってる人は絶対見とかないとダメっすねぇ。

コメント

  1. なんの話か途中までわからんかった
    ところどころ綻びが出来てるんですが大丈夫ですかね

  2. 内容に触れるとネタバレになって楽しみを損なう映画なので話しづらい題材でしたね。

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