装備するとアイテムが10%割引になるヴィンテージスーツを手に入れ、ようやく武器を買うタイミングがやってきたようだ。これからさらに割引効果を持つスーツが出てくるかもしれないが、デフォの無改造プラズマカッターでは、もはや力不足。この辺で新しい武器を導入するべきだろう。前作でお馴染みの武器がアンロックされているが、その中ではパルスライフルが一番無難そうだった。Dead Spaceの武器は攻撃方法自体はオーソドックスだが、外観が工作機械の延長という感じでユニーク。無骨で飾りっけはないが、それでいて安っぽくない。質実剛健な造形が所有感を満たし、愛着を持たせる。
今回もQTE(クイックタイムイベント)はあるが、Eキーの連打とシューティングで解決できるので苦にはならない。演出はダイナミックで迫力があり、なおかつ分かりやすい。QTEというとマイケル・ベイ映画のようにズーム多様やカメラのブレが激しすぎて何が起こっているのかよく分からない、音ゲーみたいなボタン押しを要求されてじっくり演出を見れないという不満がよくあるが、Dead Spaceの演出は洗練されていてバランスが良い。シューティングゲームなのだからイベントもシューティングで解決するのは合理的で、部位切断の要素も演出にしっかり活かされている。
SF的なシチュエーションとレベルデザインは、前作よりもバリエーションやケレン味に富んでいて好印象。まともなスペースオペラを体験できるゲームは貴重だ。こういうのはやはり海外産に限る、というか海外でしか作りにくいといった方がいいだろう。日本では宇宙家族ロビンソンやスター・トレックが一定の人気を保っているものの、一般的にマニア向けで受けない。ファンタジーは妄想で書けるが、スペースオペラはまだしもハードSFは知識や素養がないと成り立たない。その点、Dead SpaceはSFへの愛が端々から感じられ、わくわくさせる。