DayZ – 人の数ほどドラマがある(1)

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・DayZ – ARMA 2: Operation Arrowhead MOD

ARMA 2: Operation ArrowheadのマルチプレイMOD。ゾンビの蔓延したチェルナルス国で他のプレイヤーとサバイバルゲームを繰り広げる。ゲームが始まるとマカロフと食料、わずかな医療品を所持した状態でチェルナルス国のどこかに放り出される。あとはどうするかは月並な言い方で言えば自由であり、銃を集めるもよし、食料をかき集めてどこかに引きこもるもよし、他のプレイヤーを殺したりしてもよい。

他のネットゲームでは他プレイヤーへの迷惑に当たるような行為も許されているというかむしろ推奨されており、他プレイヤーとの駆け引きや誰も信じることのできない疑心暗鬼を生む状況がこのゲームの核と言え、ゾンビはプレイヤー間の駆け引きを引き立てる一要素に過ぎない。銃をバンバン撃ってゾンビを倒すだけのゲームではなく、生存者たちのドラマに重点を置いたゾンビゲームである。

50人近いプレイヤーが一つのサーバーで活動しており、時には干渉しあうこともある。相手の装備が欲しいから問答無用で撃ち殺したり、「フレンドリーだよ^^」と言って近づいて相手が後ろを向いた瞬間にズドンとやったり、ゾンビに追いかけられて振り切れないから他のプレイヤーに擦り付けたり、出血して困っていたらどこかの生存者が包帯を巻いてくれたり、ゾンビに追いかけられている人を見かけたので助太刀したら敵だと思われてゾンビもろとも殺されたり・・・もし、ゾンビ映画の世界が現実化したらこんな事が起こるかもしれないというシチュエーションを疑似体験できるのだ。

ゾンビ以外は生身のプレイヤーしかいないので常にいろんなところで様々なドラマが発生するかもしれないし、しないかもしれない。だが、仕組まれたスクリプトでは体験できないようなことをきっとここでは体験できるはず。普通、騙されたり、殺されたりするのは悔しいがDayZの世界ではそれも一興なんだと許せてしまえる。いろんな人と出会う度に胸が高鳴る。

騒音と視認の状態がマークで示されており、プレイヤーの態勢や移動速度に応じて度合いが変動する。しゃがんだり、伏せたりしていればゾンビから見つけづらくなり、足音も小さくなる。逆に走って移動したり、何のオブジェクトもない道路を歩いたりすると見つかりやすい。さっさと移動して安全地帯へと行きたいがそうすると音で見つかる可能性があるので、じりじりと移動せざるを得ない。

ゾンビは銃声が聞こえるとウォーキング・デッドのごとく集まる習性があるので迂闊に撃ち殺すことはできないし(街中のゾンビが集まってくる)、弾薬にも限りがあるのでなおさら厳禁。しかし、ゾンビの居る所にはアイテムも一緒に湧く可能性が高いので危険を犯す価値はある。ゾンビの脅威に怯えながら物資を集める様はまさにゾンビ映画さながら。ゾンビがプレイヤーを発見する判定は騒音や視認状態が表示されていることもあり、ステルス要素は納得できる仕上がり(理不尽に感じない)でステルスゲームとしても面白い。

雨が降っていたら体温が下がるのでどこかに雨宿りする必要があるが、篭もりっきりだとハラは減るし、喉も渇いてくる。だから物資も集めにゃならん。体温が下がりすぎて病気になったらお薬も飲まんといかん。だけどお薬もそんなに簡単に手に入らん。空腹、渇き、体温といった要素や人間的な欲求がプレイヤーを自然と行動させる。目的のないゲームではあるが物資の確保が一つの目的になっているのだ。羊を撃ち殺してハンティングナイフで肉を捌いて、火をおこして羊肉をクチャクチャ食い、コーラをグビッと飲んだら自然にイディーカムニェーと呟いてる。

というわけでJoin Dutyな人にはもちろんのこと、サバイバルゲームが好きな人にオススメしたいDayZ。アルファバージョンながらプレイし始めて気がついたら平気で5時間くらい経過している、そんな恐ろしい魔力を持ったMODなのです。

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