メカゴジラのコントローラーをゲットし、遠隔操作で敵を蹂躙できると思いきや、意外に敵を倒すのが難しく、逆にこちらが追い込まれたりすることもしばしば。メカゴジラを操れるのはほんの少しだけだが、こういう茶目っ気に溢れた演出は面白い。デュークやシリアスサムに通じるユーモアを感じる。
マップのデザインはバリエーションに富んでおり、飽きさせない。昔のFPSをオマージュしたようなデザインも見られ、懐かしさがこみ上げる。ゲームを進める毎にマップの色彩は鮮やかになっていき、思わずうっとりとしてしまう場面も。SFとファンタジーがうまい具合に調和していて、オリジナリティがある。Unrealの正常進化した姿をつい想像してしまった。
遠景の作り込みも緻密で手抜きがない。基本一本道なため、寄り道ができないのが非常に残念だ。目の前には美しい光景が広がっているのに、手が届かないことにもどかしさを感じる。
中盤辺りからキックやリーシュを回避する者や爆弾を貼り付けてくるデブが現れ、戦闘に一工夫を加える。武器は少しずつ新しいものを入手していくので、すべての銃が登場していない今はまだ戦闘に新鮮味がある。武器の種類はオーソドックスなものが中心で、ユニークなのはリボルバーのセカンダリ「ロケット花火」ぐらいだろうか。個人的なお気に入りはやはり四連ショットガンだ。
アップグレード項目はセカンダリのアンロック、弾薬数アップと威力強化だけなので、ポイントを貯めてもありがたみがない。細かいカスタマイズや多様性があれば面白みや銃に対する愛着は増したのではないか。
周囲の環境は種類が少なく感じる。バリエーションに乏しく、使い回しが目立つ。マップ毎に新しい仕掛けが一つ二つあるものの、それだけでは物足りない。
スナイパーライフルのスコープを覗き、敵をロックオンすると銃弾視点となり、弾道をClive Barker’s Jerichoのように曲げられる。こういうところにもゲーム性があるのは楽しい。ヘッドショットすれば100点もらえるので確実に頭を狙うようにしたい。
演出やカットシーンが目立ち、戦闘シーンがブツ切り気味。テンポが悪く感じる場面も時折ある。戦闘だけを楽しみたい人はオンラインプレイでどうぞということなのかもしれない。