Shadow Warrior – リメイク成功(クリア)

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11時間でクリア。オリジナルの要素を丁寧に抽出し、現代風にうまく仕上げている。オリジナルに準じて破壊できるオブジェクトが多く、刀で破壊するのが気持ち良い。ノンリニア破壊ではないが、Unrealエンジンのフラクチャーツールのように、オブジェクトには細分化設定がされている為、二度三度とオブジェクトを攻撃して細分化していく楽しみがある。

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敵の身体にも部位切断要素が導入されており、単に描写がエグいだけでなく、手足を切ったら歩けなくなったり、攻撃できなくなったりするなどのメリットがある。気を溜めて、溜め斬りしたらザコ敵はほぼ一撃なのでバッサバッサと切り裂いていくのが気持ち良い。切断音も大げさにグシャッと鳴るのでヒット感を得られる。オリジナルで肉片が飛び散った時の気持ち良さには届かないが、フル3DのFPSでは上位に位置する爽快感。三位一体となったノビツラ・カゲはマキシマムマスターソードと化すので最終章に期待して欲しい。

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パワー、スキル、武器の三つのアップグレード要素がある。パワーは気のクリスタル、スキルはカルマ、武器はお金とそれぞれ必要なものが異なる。気のクリスタルはシークレット的なアイテム、カルマは敵を倒した時のボーナスポイント、お金は箱や部屋に隠されている。オールドスクールなゲームのごとくシークレットがたんまり用意されていて、それがアップグレードに結びつくのでシークレット探しはオリジナルよりも楽しい。シークレットではオリジナルのマップを再現したものや2.5Dのアニメ絵が登場したり、遊び心を感じられる。

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銃でも十分戦えるが刀はそれよりも強いという設定。銃弾は大量に手に入るし、刀は無制限に使えるので自由に戦える。刀で溜め斬りをすると回復するスキルを取れば、銃で戦うよりもダメージを負いつつ刀でバッサバッサやった方が楽にクリアできたりする。自動回復はないがD+D+右クリックをコマンド入力して、気を溜めれば体力を一定まで回復することが可能な為、回復アイテムがない為にデッドエンドということにはならない。安易に自動回復に頼らず、プレイヤースキルでどうとでも戦えることを可能にしたバランス、ダメージを恐れずに前線で戦えるゲームデザインは本作のイメージに合っており、昔と今のゲームの問題点をうまく解消している。

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物語はジラにノビツラ・カゲという刀の入手を命じられたローワンがホジという別世界の住人と出会い、二人で協力しながらノビツラ・カゲを集めるというもの。ホジはナビゲーター役を務める他、ローワンとの掛け合いも楽しい。ノビツラ・カゲに封じられた悲哀の物語はマジメに作られており、まるでどこかの国の神話のようでオチもちゃんとしている。しかし、物語が気になって先に進ませるほどの力はない。せっかく記憶を封印したという設定があるのだからそれを活かしてミステリー的な要素で引っ張れなかったのかと思う。

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ロケーションは多彩で、よくこれだけ作ったなと感心してしまう。日本というよりかはアジアのごった煮のイメージだが、異国風の建物が美しく描かれているので良しとしよう。ただ、敵の種類、ローワンの攻撃手段が中盤までで出尽くしてしまい、物語も気になるほどのものではない為、中盤以降マンネリ感は否めない。面倒くさい中ボスがシリアスサムのごとく何体も登場するのにウンザリする。爽快感だけは異常に高いのでそれでなんとかマンネリ感を相殺できているが、敵の種類はもう少し欲しかったのが正直なところ。ロケーションは凝っているし、時間的ボリュームはたっぷりなだけにもったいない。

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オリジナルに敬意を払いつつ、技術力のある人達が今風に復活させたFPS。この爽快感は素晴らしい。10章以降も新しい敵が登場していれば完璧だったね。

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コメント

  1. 日本語化されてるんですか?

  2. 有志の日本語訳ですね。全部訳されていますよ。

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