・GamersGate – Bionic Commando Rearmed
「ヒットラーの復活」のリメイク版。日本では「バイオニックコマンドー マスターD復活計画」の名で販売されている。PS3ではPLAYSTATION Store、XBOX360ではXbox LIVEアーケード、PCではGamersGateから入手可能。PC版は日本語を含んだマルチリンガルになっている。
ゲームタイプは横スクロールアクション。本作ではジャンプができない。その代わりをバイオニックアームが務める。バイオニックアームは伸縮可能なワイヤー。壁や天井に引っ掛けて、上に昇ったり、スウィングの慣性で飛び移れる。バイオニックアームを駆使した多用なアクションと戦術でステージを攻略していくのが本作の醍醐味だ。
初めはバイオニックアームの独特な操作性に戸惑ってしまうが、慣れてくるとターザンのごとくヒョイヒョイと移動できるようになり、スウィングアクションが爽快になってくる。とっつきにくい部分はあるが、操作に慣れるまでは我慢して挑戦してほしい。
バイオニックアームは壁に引っ掛ける他にも、敵の弾を跳ね返したり、ドラム缶を投げつけることが可能だ。ドラム缶を持っている状態なら攻撃をガードできるので、敵の近くまで行って投げつけてやろう。
基本的に攻撃は銃で行う。近接戦闘はできない。ステージをクリアしていくと手榴弾や他の武器も使えるようになる。
敵は主人公を発見すると遮蔽物に隠れて攻撃してくる。そういう時は頭を出した時に攻撃するか、手榴弾を投げ込む。もしくはバイオニックアームを使って、敵の背後に回るのもいいだろう。ただ、銃をバンバン撃つだけじゃなく、色々と工夫して戦わなければならない点が戦闘の戦術性を高めている。
敵を倒すと回復アイテムや弾薬を落とす。しばらくすると消えてしまうのでさっさと回収するのがベターだ。ちなみにバイオニックアームで引き寄せることも可能。
基地の端末をハッキングし、敵の情報を盗み出せる。隠しアイテムやボス攻略の情報が得られるので必ず挑戦しておきたい。
ハッキングはパズルゲームになっており、黄色の光をゴールまで導けば成功となる。パズルの難易度は低く、直感的に動かせばクリアできるようになっている。アクションゲームの小休止としては理想的だ。
ゲームはステージエリア画面から始まる。白抜きマスが敵基地、赤抜きマスが見方軍(中立)基地だ。赤抜きマスでは重要な情報やアイテムが得られるので必ず立ち寄った方がいい。
マス上を移動している紫のコマは敵。敵と接触すると戦闘になり、縦スクロールステージに突入する。
縦スクロールステージのクリア条件は敵車両の破壊だ。車両から雑魚敵が沸いてくるので、早急に車両を破壊しよう。
ここではプライマリで銃撃、セカンダリでワイヤー攻撃が可能。ワイヤー攻撃は敵を吹き飛ばし、一時硬直させる効果がある。
縦スクロールステージは横スクロールとは違ったアクションが楽しめて息抜きにちょうどいい。ここでは落下死やアスレチックアクションはなく、銃をバンバン撃って敵を殲滅していく爽快感を楽しめる。
ヒットラーの復活のボス戦は単調な繰り返しだったが、今作ではパズル要素が強くなっており、単に銃を撃つだけでは倒せない。ステージ内に仕掛けられたアイテムやバイオニックアームを駆使して弱点を突く必要がある。このボス戦はカプコンの往年のアクションゲームを彷彿とさせる内容に改良されている。
ただ、オツムの弱い私は打開策がなかなか思いつかなくて幾星霜。みんなもそうだよね?ガチンコバトルは得意なんだけど、ちょっとパズルが入ると1時間とか、2時間とか、52時間とか迷ってしまうよね?
キャラ絵を描いているのは森気楼さん。かつてSNKのKOFシリーズや餓狼伝説シリーズのキャラデザインを担当していた方だ。写実的な画風は未だ健在で嬉しい限り。もっと見たいのだけれど、ギャラリーモードとかないのかしら。
雑感
アート、ゲームスタイル共にオリジナルを忠実に再現しており、原作の雰囲気を壊していない点は評価できる。また、見た目は鮮やかで、ボスのディティールや地形が丁寧に作られているのには好感が持てる。今作で加えられたドラム缶の要素やパズル性の高いボス戦も面白く、ゲーム内容はさらに改良されていると感じた。ただし、普段こういったアクションゲームを遊ばない人にとっては難易度が高い作品だと思う。私はかなり苦戦しそうな感じだ。
残念なのはCOOPや対戦がオフラインプレイのみな点。オンラインに対応していれば、もっとこの作品は盛り上がったと思うのだが…。