チラズアートの新作ホラーゲーム。今回は一家心中の起きた家を訪れ、除霊を行うことになる。舞台となる家屋は雰囲気抜群で不気味な作りだ。田舎に実際にあるような古びた家屋が再現されている。
ゲームデザインは「零やDreadoutのようなカメラによる除霊」と「赤マントや雪女のような追いかけっこ」で構成されている。
家の中を探索して鍵などのアイテムを見つけ、先へ進んでいくことになるが探索中に部屋が封鎖され、女の子の霊との戦いが頻発する。この霊をカメラで退けないと扉は開かない。霊は瞬間移動を行い、主人公の近くに現れて攻撃を行ってくる。霊が赤くなった時のみカメラが有効なのだがこのタイミングがややシビアだ。カメラを構えてもフォーカスが合うまでに数秒の遅延がある為、ちょうどいいタイミングで攻撃ができなかったりする。それに加えて、霊にダメージを三回与えないと退かない。
霊の動きは同じパターンの為、戦闘は作業的で、なおかつそれが何度も繰り返されるので間延びしてしまう。霊の造形はかわいらしく、戦闘は恐ろしいとか怖いというよりかはほのぼのとした戯れといった感じだ。探索中は不気味なのだが霊が出てくると怖くなくなるという逆転の現象が起きている。
一方、おっさんの霊にはカメラが効かず、逃げるしかない。おっさんはどこかの部屋に入れば去っていくし、攻撃範囲も狭い。赤マントや雪女に比べると追いかけっこの難度は下げられている。おまけに今回は安全な部屋が用意されており、ここで体力を回復できる。
追いかけっこの難度が下がり、間口が広がったのは良いのだがカメラによる除霊はうまく調整できていない印象だ。私はクリアするつもりだったのだがプレイ中に床を突き抜け、プレイ不能になり、萎えてしまった。チラズアートさんのTwitterによれば近日中にセーブ機能を追加するらしいのでとりあえずそれを待ちたい。あの除霊をまた繰り返すのはもうウンザリだが……。