アマゾンプライムのオリジナルビデオシリーズのフィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズの第一話を見た。フィリップ・K・ディック原作と言っているが脚本でかなり書き換えられているので別物と考えた方がいいかもしれない。
未来で警察官として働くサラはレズビアンの恋人もいて、仕事も順調。しかし、どこか満たされないところがあった。そこで恋人から気晴らしにと仮想人生体験装置を勧められる。その世界でサラは黒人の大企業の社長ジョージであり、妻を犯罪者に殺されたショックで記憶が混濁している状態だった。そして部下から仮想人生体験装置を使いすぎると記憶が戻らなくなるぞと脅される。サラ、ジョージ、本当の自分はどちらなのか……。
これは面白い!アマゾンプライムに入ってるなら見て損はない。隣の芝生は青く見えるとはよくいったもので、他の人が持っているものほどよく見える。仮想の方が本物より本物、理想的なのだ。
今となっては使い古された題材と言えるがフィリップ・K・ディックらしいテーマでどんでん返しもあり、どちらの自分が本当なのかが気になって最後まで見てしまった。アマゾンプライムの独自ドラマなので低予算かと思いきや絵作りはしっかりしているし、脚本も面白い。
フィリップ・K・ディックの短編を映像化するとかなりムチャクチャな話になりがちだがこの話に限っては短編小説らしい切り口でうまくまとまっていると思いました。トワイライトゾーンや世にも奇妙な物語とかが好きな人にはおススメのシリーズですね。全10話なので他の話も楽しみ。
Philip K. Dick's Electric Dreams, Season 1
各エピソードは、イギリスやアメリカのクリエイティブな作家陣によって現代風に脚色され、シャープでスリリングな一話完結のドラマになる。