アマゾンプライムで配信中のフィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズ 第三話の人間らしさを見た。
大気の汚染が進む惑星テラ。新鮮な水が無ければいずれ人間が住めない星になってしまう。そこでレクサー星へ水を奪いに旅立つ。主人公のヴェラはレクサー星から帰ってきた夫が異常に優しくなっているのに気づく。旅立つ前はエゴの塊で、妻のことなど眼中に無かった夫が人が変わったようになってしまっていて……。
原作からほとんど変えず、直球で勝負した作品。人間らしさとはいかに他人を尊重できるか。あるいは人にとって都合の良い人間になれるか……なのかもしれない。本当にそれでいいのか。
原作はギャグ寄りのテイストだったのをなんとか感動路線で着地させている。元々の原作のオチが弱いが倦怠期の夫婦関係やちょっとした気づかいを描き、それぞれのカットが美しかったので楽しく見ることができた。