中途半端にいいとこ取りしたキャラゲー。Crystal DynamicsらしいTomb Raiderというか、良い意味でも悪い意味でもTomb Raider:Legendの流れを汲んだ内容だ。ファン向けの内容なのでTomb Raider:Legendを楽しめた人なら、おそらく楽しめるのではなかろうか。リブート作品ぽいタイトルだが中身は保守的である。
謎解きはあっさりとしたものが多い。Qキーを押すと重要オブジェクトが光るので見落すことがなく、それも難易度を下げている一因と言えよう。初期作品もそうだし、Tomb Raider:LegendやTomb Raider: Anniversaryもそうだが、劣悪なカメラワークの関係で謎解きに必要なオブジェクトを見逃し、それが謎解きの難易度を高めていた。今回はそういった見落としが発生することが少なく、純粋に仕掛けを解くことに集中できる。ただ、その仕掛けの難易度自体が下がっているというか、初見でスイスイと解けてしまい、個人的に歯ごたえが薄く感じる。
QTEはたくさんあるものの一つ一つのシーンが短く、簡単である。基本的に私はQTEが嫌いだが、Tomb Raider:Legend以降は演出ゲーの趣が強い為、本作はそういうゲームとして割り切れている。QTEの難易度自体が低いので失敗することが少なく、ストレスには感じない。QTEに失敗すると痛々しいシーンが見られるが、それもちゃんララファンの声を反映してのことだろう。虐待おじさん、やめちくり~。
オープンワールドという話を聞いたが実際は行き来可能な一本道な作りで残念。サバイバルはストーリーで味わわせるだけで、システムには反映されていない。邪馬台国だの卑弥呼だのトンデモなネタ盛りだくさんで、考証もムチャクチャだが、もともとTomb Raiderの日本感はオカシイし、ベタな展開のトンデモストーリーが初期からのウリだったりするので伝統をしっかり受け継いでいると言えよう。仏像や浮世絵の卑弥呼が出てきて、日本人ならきっと楽しめるに違いない。
戦闘はTomb Raider:Legendの頃に比べて相当マシになった。といってもガチのTPSに比べると物足りなく、中途半端な出来。謎解きよりも戦闘シーンが多く、ちとウンザリだ。Batmanのような出来の良い戦闘ならまだしも、中途半端な戦闘はこんなに要らない。謎解きにしても、戦闘にしても他に比べて見劣りする内容だがまぁこれはちゃんララゲーだからね、しょうがないね。このシリーズをある程度プレイしている人なら予想通りの範疇であり、ある意味ホッとするのではないか。
コメント
私はセールの数日前に箱版を買ってしまいましたが
丁寧に作られてるけど、クリアしても物足りなさしか感じないというか
これが初TRなのもありますが、思ってたのと違うなぁという印象でした。
ファン向けのゲームなんでまぁこの程度かなという感じです。
TR1とこれをプレイすればこのシリーズは十分じゃないでしょうか。
TR1安いですしね。
http://store.steampowered.com/app/224960/?snr=1_7_7_151_150_1