Gothicシリーズで有名なPiranha Bytesの新作RPG。Gothicの冠は付いてないが、Gothicシリーズの特徴を受け継いだ精神的な後継作品である。なお現在、Gothicの版権は販売元のJowoodが保持していて、JowoodはArcaniA: A Gothic Taleという作品を開発(Spellbound)している。
今回の主人公も名無しのおっさんのようだが、外見や設定はGothicとは異なる。船が沈没して、島に漂流してしまった名無しの男という設定になるようだ。
Gothic 3の人物造形は頭身が小さく、ドワーフやホビットのようなイメージだったが、今回は頭身が人間らしくなっている。ただ、デザインのイモ臭い(垢抜けない)ところは相変わらず。まぁ、それがGothic(Risen)の牧歌的な雰囲気とマッチしているのかもしれないが…。
基本的なシステムはGothic 3を踏襲している。Gothic 3をプレイしたことがあれば、すんなり操作を理解できるだろう。
戦闘はアクション要素が若干強まり、よりスピーディーになった。サイドステップやバックステップが導入されたことにより、敵の攻撃を回避してサイドアタックを仕掛けられるようになったのは嬉しい。また、敵が一度に何十回も連続して攻撃しないようになったため、Gothic 3のようなハメ地獄は起きないようになっている。まだ、アクションにトロ臭さが残るが、Gothic 3のバランスに比べれば遥かにマシである。
グラフィックはHDRの効果が目を引く。洞窟を抜けた後の光の加減など、Gothic 3では見られなかった効果だ。動作は思っていたよりも軽い。Gothic 3が動くPCならHigh設定でも大丈夫だろう。
この体験版では行ける範囲が限られており、メッセージを無視して、先へ行こうとするとニューゲームが始まる仕組みになっている。マップの作りはGothic 3のような開けた場所が少ない。Gothic 3はいきなり街の中に放り出されて、好き勝手にオープンワールドをうろつくスタイルだったが、Risenは冒頭がチュートリアル形式になっていてGothic 2を彷彿とさせる。どちらかというとイベントドリブン寄りになっているのかもしれない。
Gothic 3はなんだかんだいって楽しめたので、今作も時間が出来れば購入する予定。Fallen Earthに区切りがつくまでは手を出さない。