Cruelty Squad – 雑なようだが作りこまれている

ひとまず初めのエンディングを迎えたので感想。まず、「えっ、何、それは…」と引いてしまうような見た目のゲームである。「なぜこんなゲームがこれほど高評価なのか」と疑問に思い、試してみた次第。

醜悪な見た目に反して、マップやゲームシステムは作りこまれており、様々なプレイ方法を許容する。Deus ExやThief: The Dark Projectを遊んだ時のような感覚に襲われた。試行錯誤を繰り返し、最適解を見つけていく。そういう感覚が懐かしい。

ミッションは何度でも挑戦でき、やり方が悪ければ別の方法を探せばいい。解決方法がいくつも用意されている。うまくやれば10秒程度でクリアできるミッションもあり、繰り返し遊ぶことが苦にならず、楽しい。

明らかに正攻法ではない強引なやり方も許容してしまう懐の深さがある。他のゲームではグリッチとか裏技と呼ばれるような戦法が大胆に組み込まれているのだ。

こういう自由度の高いゲームでは一度選択をミスるとそれが後を引いたり、それを回避するためにセーブ＆ロードを繰り返したりしがち。しかし、本作だとやり直しが容易で失敗をあまり失敗だと感じず、別の方法を試してみようと前向きに挑める。

ミッション前に武器や装備を選択できるのだが、自由に能力を付け替えできるのも良かった。RPG要素の強いものだと一度選択すると戻せないとか、脳筋寄りにしたらそのプレイ方法しかできないといった不自由さが付きまとうが、本作にはそれがない。

重装備で挑むのもアリだし、屁こき二段ジャンプと腸グラップリングフックで機動力マシマシにして標的だけ倒して他は全部スルーすることも可能。

見た目で引いてしまうゲームではあるが、いわゆる自由度の高いゲームと呼ばれるものが好きな人は楽しめるかもしれない。一から十まで説明してくれず、プレイヤーを突き放す部分はあるものの、一度分かってくるとハマるゲームだ。