Darkest of Days – ある日どこかでバックトゥザ開発前(1)

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タイムトラベルを題材にしたFPS。南北戦争やインディアン戦争など、超マイナーな戦争を舞台にしており、他の戦争系FPSでは体験できない戦いが楽しめる。

一度にたくさんのキャラクターを表示しても負荷がかからない自社ゲームエンジンをウリにしており、それを活かした描写が盛り込まれている。とくに大量の歩兵隊がマスケット銃を持ち、一列に並んで行われる会戦の描写は圧巻。この頃の戦争はマズルローダー式の武器が主流であり、戦いのペースがゆったりとしている為、じっくりと会戦の様子が眺められるようになっている。マスケット銃による撃ち合いはThe Battle GroundsThe History Channel: Civil Warくらいでしか見たことがないので新鮮。

マズルローダー式の武器は一発撃つ毎に長いリロードが入り、その間は遮蔽物に身を隠す事になる。リロードはGears of Warのようなアクティブリロードを採用しているが、成功したとしてもかなり時間が長い。以上のことからアクション性よりもタクティカル性が重要視されているように思えるが、歩行やジャンプの挙動がやたらと軽快で違和感がある。

ミッションによっては未来の兵器が使える時もあり、Call of Dutyさながらのアクションシューターに様変わりする。しかし、敵の武器は旧時代のものであり、こちらが一方的に虐殺しているような感じで虚しい。未来兵器が使えるようになるシチュエーションは、決まって厳しい戦いのあとという風になっており、開発者としては溜め込んだフラストレーションをカタルシスへと変えたいのだろうが、手応えが薄すぎて爽快感を味わうには至らない。やはり、強力な武器に対して、強力な反撃がないと盛り上がりに欠ける。

ただし、旧時代の人々を未来の兵器で虐殺していくシチュエーションは風変わりで興味深い。シューティングゲームとしては面白くないが、アドベンチャーゲームとしては面白く感じる。

ミッションはCall of Dutyのような一本道のものと複数の目標を好きな場所からクリア可能なものに分かれる。いまのところ、ミッションの割合は前者の方が多い。前述した通り、シューティングゲームというよりはアドベンチャーゲーム寄りの内容になっている。

敵の中には青い光を放っている人物が居て、その人は歴史に影響を与える。その人物を殺さず、回収用のアイテム「チェイサー(ジョン・チェイサーではない)」で捕縛すると武器のアップグレードポイントを獲得し、性能を上昇させられる。この重要人物の要素はSWATシリーズほどではないが、乱暴なプレイを適度に抑制する効果があると感じた。


ストーリー

騎兵隊のモリスはリトルビッグホーンの戦いで重症を負う。しかし、彼が命を落とす寸前、未来からやってきたエージェントのデクスターに助けられ、正しい歴史を守るためのエージェントとして働くことを促される。

モリスとデクスターの目下の目的は、失踪したコーエル博士の捜索だったが、途中で時間が改変されていることを発見し、それに別の組織が関与している事実を掴んだ。コーエル博士の行方、敵組織の存在、時間改変、クロノテック社の真の目的、謎が謎を呼ぶ展開がモリスを待ち受ける。

タイムトラベルに因んだ時間改変をテーマにしていて、伏線が上手いこと散りばめられており、先の読めない展開にグイグイと引き込まれる。私はFPSのストーリーに興味を持つ事は少ないが、タイムトラベルものが好きなのもあり、本作のお話には大いに惹かれた。続きをやるのが楽しみで仕方ない。

また、日本語翻訳が含まれており、直訳ぽいところもあるが悪くない出来。ストーリーやバックグラウンドはしっかりと理解できる。ただ、字幕の右端一文字だけが見切れるのはなんとかしてほしい。あと、テキストウィンドウや文字の縁取りがないので、ゲーム画面に字幕が紛れて見にくいところがある。

コメント

  1. あ~、これ面白そうと微妙に(?)評判だったやつですね。
    すちむ~版でも、日本語になるのかしら(^o^)

  2. 殆どのレヴューでクソゲーの烙印を押されていましたが
    意外と遊べるゲームなんですかね

  3. >>Ruiさん
    http://wikiwiki.jp/nihongoka/
    マルチランゲージのところに日本語化できると書いてますね。リテール版と同じ仕様だと思います。
    ちなみにリテール版はゲーム内のオプションでNihongoが選べるようになってます。
     
    >>ロロさん
    まぁ、なにを求めているかによるんじゃないでしょうか。
    Call of Dutyのようなもの(完成度の高い大仰な演出・テンポの良い銃撃戦)を求めている人は楽しめないと思います。
    演出はB級の域を超えていませんし、19世紀の戦争が主なので単発系の銃ばかりでテンポも悪い。
    トータルの完成度もB級的で、最新のゲームに比べると落ちますね。
     
    ただ、タイムトラベル系のストーリー、マイナーな銃器、マイナーな戦争のシチュエーションは他では味わえません。
    ユニークな体験を求めている人には楽しめると思いますね。少なくとも私はそういうのを求めているので楽しめています。
    北米で開発されているようなA級の娯楽作には飽き飽きとしているので。

  4. DEMOをやってみたんですが敵を捕縛するのが難しいですね。
    放っておくと勝手に死んでたりするので…

    なんとなく銃撃感の良くなったLegendaryって感じがするのは気のせいでしょうか?

  5. デモは完全な一本道ミッションなので難しいと思います。仲間が重要人物を殺害してしまうケースもありうるので。
    自分のペースで自由に進められるところはそうでもないですね。
    Legendaryほど演出は凝っていませんが、近いものはあるかもしれませんね。
    Legendaryは一本道でしたけど、こちらは一本道じゃないミッションもあるのでLegendary+Chromeが近いかも。

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