トゥームレイダーとバイオハザードをプレイしていた当時、子供ながらにある疑問が浮かびました。なぜ洋ゲーのキャラはこんなに顔が変なのだろうと。それまでは洋ゲー、和ゲーと区別する意識はありませんでしたがトゥームレイダーは海外で大ヒット!という売り文句で鳴り物入りした為、洋ゲーという認識が生まれたのだと思います。
トゥームレイダーにせよ、バイオハザードにせよ、インゲームのキャラは近くに寄ってみればどっこいどっこいだったかもしれません。しかし、想像力を膨らませるプリレンダやイメージアートさえララクロフトは明らかにおかしい造形で美しいとは到底思えませんでした。海外の人と日本人では感覚が大きく異なるのか。ヤギと性交渉する人達にはやっぱり違うものが見えているのか。そんな疑問がぐるぐると頭を駆け巡り、洋ゲーのキャラは顔が変でゲームバランスが大味という印象が90年台の間、ずっと残っていました。
時は2000年を迎え、家にPCがやって来ました。もちろん私はPCゲームを始めました。当たり前だよなぁ? 今よりも入ってくる情報は限られていて、海外から輸入する知識もなかった為、代理店が販売するゲームを購入するか、シェアウェアやデモで遊ぶ日々が続きました。色んな意味で荒いものも多かったですが異国情緒や独特の感性を感じるもの、日本にはないタイプのものもあって、洋ゲーにズブズブとハマっていきました。
FPSはゲーム機ではプレイしづらく、あまり遊んでこなかったのですが、マウスとキーボードという最適なデバイスで遊ぶことで面白さに気が付き、その世界に入り込んだような没入度の高い体験に魅了されました。ただし、その時も心の中には「舐めたくなるキャラがいない」があったのです。
魅惑のヒロイン。あなたはいくつ舐められますか。Icewind Daleは舐めたくなる率が高いって、それ一番言われてるから。舐めたくなる率ってなんだよ。
2004年を迎え、Far Cryが発売されました。美麗な南国を自由に動き回ることができ、グラフィックもゲームデザインも高いレベルでまとめたFar Cryにムチュー騒動で傷付いた心が癒やされました。当時のグラボ(FX5700でした)では高設定で遊ぶことは厳しかったものの、それでも2003年のゲームとは比べ物にならない映像美、次世代のグラフィックに圧倒されたことを覚えています。その後、Painkiller、Doom3、Half Life2と立て続けに大作がリリースされ、細かいシワや凹凸が表現されたキャラクターを見て、リアルタイムの表現のレベルが一気に上がったのを肌で感じました。
2004年にグラフィックのブレイクスルーが起きたのはいくつか理由があって、DirectX 9世代でシェーダやノーマルマップが使えるようになり、Zbrushがハリウッドのフィードバックを得てデジタルスカルプト能力が向上し、モデリング手法に革新が起こったのが大きな要因と考えます。2000年前半に準備期間があり、ちょうど製品となって現れたのが2004年なのかなと。あとは大作ゲームの規模が大きくなり、今まで少人数で兼務でやっていたことをきちんと経験を積んだ人間が専門で担当するようになったとか、そういう理由もあるのでしょう。この頃からクレジットも段々長くなってきました。
確かにグラフィックは大きく進化した。だけど、まだ心の中には「舐めたくなるキャラがいない」があったのです。ヴァレリーやアリックスの裸パッチ? いやーキツイっす(素) お前精神状態おかしいよ。
その後、舐められる、舐められない論争は引き続き、ここ数年で舐められる率はかなり高くなってきたように感じます。これについては開発規模がさらに大きくなって優秀なアーティストが増えた、プリレンダの分野から人財を引き抜いてきた、スペック向上によりテクスチャやアニメーションやポリゴン数に余裕ができて今まで最適化の過程で泣く泣く抑えてきたものに融通が効くようになった、デジタルスカルプトを使いこなせる人が増えてきた、物理ベースのレンダリングやサブサーフェイススキャタリングにより自然な表現が可能になったとか、そういう理由があるんじゃない? まぁ正直、舐めたくなる、舐められないとかそんなことはどうでもよかったんだ。
PTEXがリアルタイムに降りて来ればさらにリアルになる?
3D Coatを触っていて気がついたのですが、このソフトはPTEXが使えるようになっていました。PTEXはソフトが自動的にテクスチャを貼ってくれる方法といえばいいでしょうか。従来のUVマッピングでは作り手がここのポリゴンにはこういう風にテクスチャを貼るという風に指定しないといけませんでした。下記の画像のモデルは背中にシーム(切れ目)を入れて、アジの開きのようにしてテクスチャを貼る方法を決めています。
PTEXでは3Dペイントを行うと自動でテクスチャを貼る方法を決めてくれています。PTEXのメリットはUVを作成しなくていい、テクスチャのサイズに合わせて隙間なく埋めてくれるのでテクスチャの容量を削減し、より高解像度なものを使用できるようになるというところでしょうか。デメリットは描いたテクスチャがバラバラになってるのでPhotoshopなどで修正ができない点でしょうか。この点はすべて3Dペイントで完結すればいいだけなのであまり問題とはいえません。
UVを作る時にいつも困るのがどういう風にUVを展開していくか。細かいパーツの部分の展開がめんどうくさかったり、なるべく隙間なく使おうと思って時間を費やしてしまいます。PTEXではそれらの苦労から解放され、ペイントだけに専念できるのですから効率化が進み、リアリティはさらに向上するのではと思います。リアルタイムの分野ではまだ実装されていないのが残念ですが…。ちなみにPTEXが使える3D Coatはボクセルスカルプトや物理ベースペイント、高機能なリトポなども可能で、非商用なら99ドルで買えますからみんなも使ってみよう!
リアリティは非対称に宿る?
RPGやオープンワールドに多いですがキャラクタークリエイションができるゲームで作ったキャラクターがお人形さんぽかったり、リアリティを感じられないのは対称に問題があるのではと考えます。人間の顔というのは非対称でできていて、鼻のふくらみやまぶたの開き、ほほの凹凸や唇の歪みなどが微妙に異なっています。トゥーンやアニメ寄りのキャラなら左右対称の方が違和感がないでしょう。しかし、写実的なキャラはそういった細かな違いや違和感がリアリティを演出するのではないでしょうか。最近のゲームのキャラクターのリアリティが高いのは非対称を意識しているからというのもあるかもしれません。
Mayaのワークフロー動画から。左が3Dスキャンしたハイポリモデル、右がポリゴンリダクションする際に顔半分をミラーしたモデル。どちらにリアリティを感じますか? リアリティってなんだよ。
数十枚の写真さえ用意できれば誰でも3D化してリアルなハイポリモデルを作れるようになりました。最近のゲームは役者を3Dスキャンして取り込んでいるケースをよく聞くようになってきたので、それもリアリティ向上の要因の一つでしょうか。また、人間や小さなオブジェクトのみならず、環境自体を写真で撮影して3D化するフォトグラメトリーという技術でThe Vanishing of Ethan Carterの写実的な風景が作られたと話題にもなりました。
ちなみにネタバレですがThe Vanishing of Ethan Carterはイーサンという少年から手紙をもらった超能力名探偵が廃墟で捜査をし始めて殺人事件の痕跡を追っていくと実はその殺人事件や超能力名探偵がイーサンの創作物で、イーサンはすでに火事で亡くなっており、心象世界で彷徨うイーサンの魂を超能力名探偵が救済してあげるという話です。よくできた話なので買いましょう。
この記事はThe Vanishing of Ethan Carterのアサルトマーケティングです。
問題はアニメーションか
デジタルスカルプトや3Dスキャンによりリアルな静止物は作れるようになってきました。一方、アニメーションはどうかというと昔からの手法で停滞しているという感が強いです。最近はキネクトを活用してアニメーションを拾っている方もいらっしゃいますが専用のスーツ型のものはまだまだ個人では手が届きづらいもので一般化には程遠い。手付けのアニメーションも相当な習熟が必要とされるでしょう。
また、モーションキャプチャーが安価にできるようになったとしてもアニメーションは演技ですので説得力のある動きが作れるかというとまた別問題です。素人に殺陣や格闘が描けるかというと難しい。ゲームエンジンが一般化して、インディーゲームはどんどん増えていますがキャラクターアニメーションや演技は難点です。ウォーキングシミュレーターがやたらと作られる背景にはキャラクターやアニメーションを作らなくても世界と文章さえ用意すれば自分の伝えたいメッセージを伝えられるからというのもあるのかもしれません。あとは声も用意するのが難しいですね。これも演技のできる人を何人も雇わないとダメですから。大手のDLCでもキャラクターには喋らせないとか、前の音声素材を流用するといった方向で追加工数を削減しているのも見受けられます。
舐めたいとか舐めたくないなんてどうでもいいんだよ。当たり前だよなぁ?
私がゲームに求めているのは他では見たことのないようなもの、なにか一つでも光るものがあればそれで満足です。アクションがダメなアクションゲームでもなにか特徴があれば、いやアクションがダメなら愚痴はいうかもしれないですけど他のゲームにはない特徴や体験があればプレイした価値はあると思います。ゲームってのは総合芸術で色んな要素がありますから音楽が良い、物語が面白い、ゲームデザインが特徴的、キャラクターが舐められる、マップの作りこみや雰囲気がすごい。なんでもいいんです。なにかひとつでもあれば儲けものでしょ。
あと、ゲームエンジンが続々と無料で試せるようになっており、DCCツールも無料で優れたものがありますから、自分でゲームを作るのもいいと思います。口を開けて待ってるばかりじゃなくて自分でも作ろうという意識があればゲームを遊ぶ時に今まで見れなかった世界が見えるかもしれない。見える、見える。さぁ、UE4とBlenderをダウンロード、しよう!(アサルトマーケティング)
先日の記事で情報商材系にありがちな扇情的な釣りタイトルで長文を書けばアサルトマーケティングできるじゃない!(FSK)と思いついて、今回もアサルトマーケティングしてみました。大体、好きなものはアサルトマーケティングできたので満足です。好きなものは好きだからしょうがない!! Albedo: Eyes from Outer Spaceだけはアサルトマーケティングする方法が思いつかなかったので、良い方法が見つかったらまたアサルトマーケティングしてみたいと思います。ああ、それとアサルトマーケティングに付き合わされた方は申し訳ないです。センセンシャル!
コメント
ロウIQ-ぶなホモに長文は辛いゾ。
アサルトマーケティングが多い、多くない?
メスのおまんことかお前ノンケかよぉ!(驚愕)
連日のアサルトマーケティングのおかげで
イーサン・カーターやらなきゃ(使命感)ってなったゾ。
っていうか、日本人ってなぜゲームキャラには性的魅力欲しがるですかね?(正論)
海外ゲーマの私は「美人キャラでシコリたい」より楽しさor面白いストーリーがほしいですね。普通の和ゲー遊ぶとき「これはゲームかオカズかもう分かんねえな」と思ったこともありますあります。
あのさぁ……イワナ、書かなかった?ストーリーのネタバレすんなって!
感想
「記事がしっとり(ノスタルジア)していて、それでいて(和ゲー批判とかで)べとつかない、スッキリした甘さだ」(MR並感)
シコれるかどうかに興味がないってことは、シコれるキャラでも問題ないってことじゃないかな
美人キャラにすることで多額のコストがかかってるわけでもないだろうし
僕は内容が同じならひで主演よりEMT君が主演のドラマを見たいし、それが多数派だからこうなってると思うんですけど、お前どう?
モニターから「えっ何?俺とSEXしたいって?」が聞こえるまでやるんだよ、ホラホラホラ
シーヴァ (モータルコンバット)を見ろよこの無残な姿をよぉ!?
自分でゲーム作ろうとしたらポジ種出来そう…出来そうじゃない?
アサルトマーケティングをやりたいがために前半はUNKさんなりに頑張ったつもりです。工事完了です…。
イーサンは安くなった時にでも買ってみてくれよなー頼むよー。パズルとかはあまりアレなので好みが分かれるかもしれないけど楽しんでくれたらウレシイ…ウレシイ…(ニチニチニチ)
美しかったり、性的魅力がある方が守ってあげたくなるとか、北浦京子がヒロインだったら守る気が起きないとか、パンチラとか胸揺れ見せといたら喜ぶだろ、当たり前だよなぁ?って開発の考えや理想が投影された結果ですかね…。
Witcher、Bioshock、Dishonored、Walking Dead、The Last of Us、Riddick、Life Is Strangeを挙げて最近の洋ゲーは父性をくすぐったり、赤飯を炊きたくなるキャラが多い、
それは成人女性よりも子供の方が非力で守ってあげたくなるし、脚本家やコアプレイ層が30代を迎え、家族や子育てにリアリティを感じるようになった、
とかそんな理由でメスガキのことについても書こうとしたけどアサルトしたい父ゲーがなかったので止めました、センセンシャル!
イーサンのネタバレは前回のは言葉足らずだったので今回はさらに詳細にガッツリやりました。嬉しいダルルォ?
もっと昔のノスタルジックなことを書いてもよかったけどメインのアサルトと関係ないから、まぁ多少はね?
ひで主演のドラマを別の意味で見たいけどなー俺もなー。
みんなでゲーム作ってポジしようや!
や さ し い 世 界
イモエンは2なら舐められるって、それ一番言われてるから。