Killer is Dead – メインミッションはやくなぁい？(クリア)

とりあえずストーリーが気になったのでメインミッションを中心に進めていたらあっさりクリア。はやくなぁい？　メインミッションだけなら6時間くらいのボリュームかな。サブもあるし、難易度変えてリプレイさせる作りになっているので倍くらいは遊べそうではあるけど。

ガードや回避が反撃を生むチャンスになっていて、コンボを続ければ続けるほどモンドのスピードや攻撃が激化していく展開は爽快でした。やっぱりアクションゲームはアクションゲームらしくないとだな？（モンド並みのメタ発言） 海外のゲームは体験性を重視していたり、中途半端にリアリズムを求めていたりして戦闘のメカニックがイマイチなことが多いんだけど、やっぱりこのへんは日本のゲームの強みという感じもする。いやまぁ、日本のゲームでもアレなのもいっぱいあるけどね。まぁ近年の客観視点の戦闘では個人的に一番しっくりきた感じでした。

ストーリーの方はなんとなく分かった感じで詳細な部分はあやふや…ただそれゆえに考えたり、語りたい内容でもある。それはまぁつまりいいゲームってことだな、隊長？　面白かったです、終わり（こなみ）よりも、これもうわかんねぇなの方が心に残るってね。

一応、クリアするとシアターモードという裏設定の説明が見れるようになるので、そこで補完してくれってことだと思われる。しかし、これナイトメアエディションじゃない通常版だと入ってないそうなんですけど、それは大丈夫なんですかね？　サウンドノベルだと街みたいな補完方法でいくらでも提示することはできるけど、アクションゲームの文脈で細かい部分まで語ろうとするのはやっぱり難しいよねと改めて実感したり。だらだら会話するだけのしょうもないカットシーン入れるわけにもいかないしね。

まず整理するとブライアン処刑事務所でデイヴィッドは悪人を処刑する処刑人として働いていた。しかし、処刑人として執行していく中で次第に人間の闇（悪意・狂気・ダークマターなどとゲーム中では表現）に侵され、飲み込まれてしまう。闇堕ちした時はエピソード1のトキオ戦であり、ここでミカを洗脳し、地球の監視者として利用する。デイヴィッドはダークマターや超常的な力を生み出す月へと赴き、月の統治者のムーンリバーから月を奪い、地球へ悪意とワイアードを送り込んで支配しようとする。

ブライアンは左腕のない半死のモンドと出会う。ただし、デイヴィッドによってモンドは記憶を操作されているのでプレイヤーが見た光景がどこまで本当かは分からない。デイヴィッドはモンドの兄弟かもしれないし、モンドの左腕を切り落としたのも彼かもしれないし、彼じゃないかもしれない。もしかしたらモンドはエリア151のクローン技術によって生み出された対デイヴィッド用のクローン人間かもしれない。いずれにせよブライアンはモンドの左腕に強力な兵器マッセルバックを装着し、神経接続で操れるようにし、処刑人として仕事をさせる。最終目的はデイヴィッドの処刑である。

だが、マッセルバックの動力源は敵から奪った血液（モンドが空っぽなので敵から奪うしかない？）であり、処刑する度にモンドにはダークマターが蓄積し、心に闇が広がっていった。その闇が顕在化したのが夢の女ドリーかもしれない。モンドの光と闇の均衡を壊し、崩壊させようとする象徴的な存在である。最終的にモンドはデイヴィッドの処刑に成功するが、それによって同じ轍を踏んでしまうのだった。地球の代表だったモンドが闇堕ちし、ゲームのメインメニューの地球は火星へと変化する。それは新たな戦いの幕開けであり、終わることのないゲームの暗喩、つまりこれはDiabloだったんだよ！（Diabloのネタバレ）

デヴィッド・ボウイは宇宙人であり、息子のダンカン・ジョーンズは月に囚われた男。ゲーム中のデイヴィッドが破廉恥な格好していたり、ワイヤード化したモンドがパンク風に変化するのはグラムロックのオマージュかしれない。人間の涙や羊水は太古の海に近く、潮の満ち引きは月の引力によって引き起こされる。海に影響を与える月は人間の体内になにかしらの影響を与えるかもしれない（与えるとはいってない）。

カフカの変身のグレゴールザムザは朝起きたら毒虫になっていた。モンドは朝起きたら左腕が機械化し、最終的に毒虫になった。毒を制するのは毒しかないな、隊長？　月は無慈悲な夜の女王では月は罪人の流刑地であり、月の生活に慣れるともう戻れない。当たり前だよなぁ？

ブレードランナーのディレクターズ・カット版で登場するユニコーンは、主人公が偽りの記憶を埋め込まれたアンドロイドである暗喩になっている。このゲームのユニコーンが登場するシーンも信じられない。信じてはいけない（戒め）