Takedown: Red Sabre – 返金待ったなし(1)

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古き良きハードコアタクティカルシューターを目指して作られたらしいが、実情はただ古臭い仕様なだけのアクションFPS。フォーラムでは未完成品、アーリーアクセス、金返せと大盛り上がり。City InteractiveのTerrorist Takedownシリーズに負けない内容に仕上がっている。

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装備品は自由に選ぶことができる。プライマリはライフルとショットガン、セカンダリはピストル、アーマーはライト・ミディアム・ヘヴィー、アイテムはグレネード・フラッシュバン・ブリーチが用意されている。非殺傷系の武器やRainbow 6のような便利ガジェットは一切無し。ハートビートセンサーもスティッキーカムもナイトビジョンも催涙ガスもテイザーガンもドローンも無し。夜のマップや暗い場所もあるがフラッシュライトで乗りきるしかない。そのくせ敵はフラッシュライトもナイトビジョンも装備してないのに暗闇から的確に狙ってくる。ハートビートセンサーが無いのでブリーチも意味がない。タクティカルな要素はどこへ行った?

アーマーはヘヴィー一択。ライトとヘヴィーでは堅さが違う。ライトでは一発当たればほとんど即死だが、ヘヴィーでは少し耐えられる(ような気がする)。ライトとヘヴィーでは騒音に違いがあるらしいが、むしろ騒音出して引きつけた方がいいからコレ。AIは音のする方向へワラワラ集まってくるのでグレネードを積極的に投げて誘き出そう。

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モードはシングル、COOP、対戦が用意されている。シングルでもプレイ中にコネクションエラーが出て、落とされる場合がある(どこに?)。シングルプレイでは3人のAIを引き連れてプレイする。命令はFollow/Hold、交戦規定(ROE)はAssault/Defence/Quietだけで、ここへ行けなどの指示は一切できず、R6:Vegasにも劣る。さすがハードコアシューター。もちろんマップ表示も無ければ、プランニングも無い。タクティカルな要素はどこへ行った?(本日二度目)スタート時に目的は知らされるが、目的物がどこにあるかは自分で探すしかない。

マップはミッション用5つ、トレーニング用2つ。予約特典のKillhouseはトレーニング用なので意味なし。

COOPは最大6人までだが、サーバーに12人分のスロットがあり、6人以上入れる。6人以上になるとゲーム開始ボタンが押せないので余剰プレイヤーをキックする必要がある。キックしても入り直すことが可能であり、迷惑プレイヤーを閉めだしたままに出来ない。

サーバーブラウザーでサーバーのPingを確認可能。どのサーバーもプレイヤー数0人だが実際はいる。インゲーム中のサーバーは表示されず、ロビーのサーバーのみ表示される。一度ゲームプレイしたサーバーはロビーに戻ってもブラウザーに反映されない為、フルメンバーで遊びたい場合は毎回サーバーを立て直す必要がある。

ゲームタイプはミッション・爆弾解除・敵殲滅の3つ。ミッションはマップ毎に目的が違い、爆弾解除やサーバーのハッキング、要人暗殺などがある。爆弾解除の爆弾数は1~3個へ変更可能。

スタート位置を選べるが、余計なお節介。FF(フレンドリーファイア)発生装置と化している。チームメンバーの位置・名前はゲーム中に一切表示されない為、メンバーが別の場所でスタートしたらFFが起こらざるを得ない。FFは強制ONなのでチームキラーや頭のおかしい外人に遭遇すると地獄。プレイヤーのできるFF対策はフラッシュライトの点滅で位置を知らせることくらいだろうか。マルチのFFはFFした人にペナルティを与えないと意味がない。これR6の頃から言ってますから。FFがある方が緊張感があってどうのこうのと偉そうに言うやつに限ってFFしまくりやがりますから。誤射で殺される人の痛みなんて知らないやつらですから。FF ONにするやつは嘲笑してあげて、どうぞ。

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Rainbow 6の後継作と謳っているように一つ一つの動作が鈍い。ヘッドボブ(頭揺れ)は無く、Half Life寄りの動き。リコイルは銃によって異なり、MP5ではほとんど揺れないがM4だと激しい。どの銃でも単発撃ちが基本。銃はフルオートとシングルを切り替え可能。敵に弾を当ててもひるまないし、血も出ないのでヒット感に欠ける。グレネードは照準からズレているような感じで思ったように飛ばない。左右のリーンは可能だがリーンしながら歩けず、リーンしてもほとんど覗けない為、あまり意味がない。

一発当たったら大抵即死なので慎重に行動せざるを得ない。仲間と牛歩でクリアリングしていくのが楽しい。色んなルートから攻められるのも良い。ただし、そういうプレイができるマップが限られていて、Biolab以外のマップは質が低い。このゲームのことを知らない人がマップを作っているのではないかと疑わざるを得ない。R6やSWAT4から何を学んだのか・・・。

Biolabは室内戦オンリーでこのゲームデザインに合っていて、共闘感が味わえる。
HQはスタート地点が敵から丸見えで鬼門。下の階でスタートできればいいがチームが分かれて誤射したり、集まるまでに殺られる。破壊対象のハードディスクの位置が分かりづらく、数も多すぎる。
Radar Baseは開けた場所が多く、プレイヤーの索敵能力が低い為、AIに遠距離から一方的にやられる。スタート地点殺しの名所。
Cargo Shipは夜のマップで見通しが悪い癖にAIは暗闇からガンガン撃ってくる。敵はアンドロイドか何か?
Facilityはプレイヤーにとって有利に進められるルートが多いが、下の階層の構造が複雑すぎる。

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プランニングが無いのでマップの構造が分からないのに一部の目的物は分かりづらいところに隠されている。ブリーフィングでマップの全体像を表示させるような心配りが何故できないのだろう。それなのに何故R6やSWAT4の精神的後継作とか言っちゃってるんだろう。精神的後継作詐欺はBiowareだけで十分。

味方の表示が無いのはリアルだが強制FF ONでゲームとして成立すると何故思ったのだろう。古いゲームの仕様をそのまま持ってきても良いゲームにはならない。誰しもボイスチャットでプレイするわけではないのだから、FFをOFFにできたり、味方を表示させる機能が選べるような気遣いが何故できないのだろう。Left 4 Dead以降、COOPゲームとして優秀なゲームが沢山出てきたのに、野良でも十分楽しめるような幅の広いゲーム設計が何故できないのだろう。

ポートを開けているのにポートを開けろと命令してきたり、ゲームを終了させてもタスクにゲームが残ったままだったり、スコアボードが無かったり、ライティングとシャドウが10年前のゲームにすら劣っていたり、シングルプレイでコネクションロストと表示されるのはまだいいとしても、古いゲームの悪い部分を全部引き継いでタクティカルシューターの良い部分をうまく抽出できていないゲームデザイン、そのゲームデザインに合っていないレベルデザインに疑問符がつく。体力だけスペランカーにしてリアルだろ?は無い。ハードコアタクティカルシューターの言葉に騙された人が激おこしちゃうのも致し方なしですわ。

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