The Darkness – 闇に隠れた蛇使い(1)

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同名アメコミを原作にしたFPS。開発はリディックのStarbreeze Studiosが行っている。暗殺組織で働くジャッキーがボスのポーリーに裏切られ、マフィアや警察に狙われることになる。ジャッキーは持ち前のテクニックと闇の力「ダークネス」を駆使して、ポーリーへの復讐を企てるというストーリー。

21歳の誕生日を迎えたジャッキーは仲間と移動中にポーリーに雇われたマフィアの襲撃に遭う。追い詰められたところでダークネスの力が発動し、以後ジャッキーに付きまとうことになる。ダークネスはL1を押すと発動し、多少の銃弾から身を守ってくれる。

ただし、ダークネスは暗いところでしか発動できず、明るい場所では闇の力が徐々に失われていき、発動できなくなる。再度、発動するためには明かりを撃って破壊したり、暗がりに行って、闇の力の補給が必要。街灯などの明かりはリディックと同様に、ほとんど壊せるといっていい。しかも、外見上はあまり暗くないところでも周りに街灯などが無ければ闇の力は回復する。明暗を表したり、現在の闇の力を確認できるようなゲージがなく、そこのところはやや曖昧といえよう。ちなみにダークネスは人間の心臓を食べることでパワーアップしていく。死体を見つけたら必ず心臓を食べさせるようにしたい。

ダークネスは銃弾から身を守ってくれる他にも、クリーピングダークやダークリングなどの能力がある。クリーピングダークは蛇のような生物を直接操作して、敵を襲ったり、狭い場所を通って鍵を開ける時に使う。極度に明るい場所や攻撃を受けると一目散にジャッキーの元へと引き戻されるが、何度でも使えるので死角の状況を探ったり、銃では狙いにくい遠距離の敵を倒す際に大活躍する。操作はAlien vs Predatorのエイリアンと似ており、壁に張り付いて移動できたりもするが、パッド操作ではコントロールが難しい。

ダークリングは使い魔を召喚できる能力。マップ上にはたまにゲート(穴)が存在し、そこからダークリングたちを召喚できる。現在のところ、近接戦闘が得意なバーサーカーとミニガンを撃ちまくるガンナーが利用できるようになった。物語を進めていくとさらに増えていくようだ。

ダークリングは攻撃されると消滅してしまうが、ゲートから何度でも召喚できるので銃弾を温存したい時などは積極的に利用するといいだろう。彼らは結構お喋りで、しかも感覚が現代的。話を聞いているだけでも楽しいし、仲間としても心強い存在だ。ダークリングの言葉はカタカナと漢字で翻訳されているが、これは彼らの雰囲気にとても合っていると思う。

武器は二丁拳銃の他にサブマシンガンやショットガンなどが用意されている。二丁拳銃は左手がL2、右手がR2に対応しており、二丁拳銃好きにはたまらない操作性となっているが、両手でバンバン撃つと操作が安定しない。オートエイムはかかる時もあれば、かからない時もあり、ムラがある。ヘッドショットすれば敵を一撃で倒せるが、体には数発撃たなければならず、なるべくヘッドショットを狙いたい。とはいえ、パッド操作に慣れていない者には動きながらヘッドショットするのは難しく、多勢を相手にする場合は物陰に隠れてチマチマ撃つか、ダークネスの力を借りざるを得ない。

マップはゲームが進むにつれて行ける場所が増えていく。ゲーム進行は一本道ではなく、他の場所へ寄り道が可能。地下鉄では一般人が普通に行き交っており、生活感を演出している。一部のNPCと会話することができて、サブクエストを受けられる。会話には選択肢があり、選択によって反応が少し変化する。リディックのアドベンチャー要素を強化した感じだと思ってもらえばいい。サブクエストを受けるかどうかは自由で、別にやる必要はない。

マップのあちこちに電話番号が書かれたメモが落ちてあり、公衆電話からその番号へ電話がかけられる。変な留守番電話や間違い電話トラブルなど、面白おかしい会話が聞ける。ちなみに電話をかけるとエクストラコンテンツが解除されていき、ムービーやコンセプトアートなどが見れる仕組み。リディックのタバコ集めのようなものだ。

ロード中はジャッキーの独白が聞ける。暗殺組織での処世術やこれまでの生い立ちなどが語られ、無駄なロード時間を有意義に活用している。

ジャッキーにはジェニーという恋人がいて、序盤で彼女の部屋に訪れることになる。そこでは今の状況を正直に伝えるか、それとも普段通りに振るまうかの選択肢があり、若干ギャルゲーチックである。プレイヤーが自由に選択肢を選べることで主人公との距離感が縮まると思うので個人的にはこういう趣向は支持したい。

また、ここでは誕生日ケーキのローソクの火を消したり、彼女とソファに寝そべってアメコミ映画のフラッシュ・ゴードン(全部見れるらしい)の鑑賞したりと、生活感の描き方はなかなかのリアリティがある(彼女との理想的なシチュエーションが体験できるという意味で)。

他にもゲーム内のTVではニュース番組やミュージックビデオなどが放送されている。本筋とはほとんど無関係ではあるが、こういうところも造り込むことで本作の世界観はより骨太になっている。ミュージックビデオはポップスからデスメタルまで様々。Starbreeze Studiosと同じスウェーデン出身のアーティストが主に採用されているようだ。The Duskfallのshoot it inもあるよ。戦闘BGMはプログレやメロディック系のメタルで、本作の退廃的な雰囲気とマッチしており、個人的に気に入っている。

一本道シューターかと思いきや、意外にアドベンチャー要素が強く、個性的な内容に仕上がっています。ガチンコのシューターが好きな人には向かないかもしれませんが、一風変わったものをお望みな人にはおすすめかも。私も今度の誕生日プレゼントには闇の力が欲しいです。

コメント

  1. 自分は今日クリアしました 2の発売も決まっていて楽しみです。

  2. 2は開発が違うので心配ですね。
    1のような個性をしっかり持っていて欲しいです。

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